今田耕司、大阪の芸人がウッチャンと絡むことの重要性を語る(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2020年のテレビ鑑賞記録。


東京03のリモート単独公演『隔たってるね。』は紛うことなき「単独ライブ」

『有吉の壁』、「おもしろ自宅公開選手権」かが屋による森山未來&米津玄師とかトム・ブラウンの辻仁成&星野源とか絶妙なチープ感が妙におもしろい。どんどんと「自宅汚し選手権」化。

『家、ついて行ってイイですか?』、ロンブー淳がゲストということで5年間寝かした、淳の大ファンのものまね芸人まちゅのVTR。学生時代、いじめられていた彼女。成人式で彼女をいじめていた男女に囲まれ「芸人やってるんだって? ものまねやってもらおうぜ」という話に。得意の中川翔子のものまねをやったら「スゴい! もう1個やってよ!」と盛り上がると、イジメの主犯格だった男が立ち上がり「お前ら、こいつのことナメ過ぎやぞ。こいつはこれでメシを食おうとしてるんやから、俺は1万円払う」と、初めて自分の芸でお金をもらったそう。

5年前は「芸人の卵」だったが、この間にメジャー番組などにも出演した彼女。淳がこのVTRを観ていると知ると、「恥ずかしい」と言いながら涙ぐんでメッセージを伝える姿にグッときた。スタッフ「ついでに矢作さんにもメッセージを……」。

『水曜日のダウンタウン』、「浜田高笑いベスト10」。浜田のドS心を捉えた1位は「『後部座席に人がいる』が結局一番怖い説」。高笑いする浜田につけられたナレーション「興奮が最高潮に達し、もはや別人のような顔つきになってしまった浜田。静止画で見ると泣いているようでもあり、怒っているようでもある。爆笑の向こう側へ」。

YouTubeでの東京03のリモート単独公演『隔たってるね。』スゴかった。OPコントからOP曲への展開、幕間VTRもあってED曲も。「ちゃんと単独ライブだったね!」と飯塚がうれしそうに語るように、本当に紛うことなき「単独ライブ」。無料なのが申し訳ない気持ちになるし、こういうのは後につづく人のためにもお金を取ってほしい。その後の打ち上げ配信では作家のオークラが「やりたいことがまだある」と語っていたので、まだ東京03がやる規模のライブは再開が先になるだろうから、この形式で(今度は有料で)またやってほしい! あとしばらく音声がミュートになっていてもずっとほんわかしてるニイルセンが癒やしだった。

有料配信「バ吾A・しずる村上・千鳥ノブトークライブ『ノブに聞く』」がめちゃくちゃ濃密な話を聞けておもしろかった。有料なので詳しい内容は書けないけど、ノブのイメージを覆すようなエピソードや金言がいくつも飛び出していた。特に「言うことを聞くのは後輩から言われたことだけ」という姿勢に感銘を受けた。必見!(アーカイブは5月30日まで)

『ボクらの時代』今田耕司×ノブ×サバンナ高橋。高橋がある番組でノブの自宅ロケに行って卒業アルバムを見たら「クラスでおもしろいと思う人」「漫才師になったほうがいいと思う人」で1位・大悟、2位・ノブになっていたそう。そんな圧倒的なクラスの人気者でも『ピカルの定理』のころはストレスで大悟の顔が吹き出もんだらけになるくらい東京になじめなかった千鳥。

「オンエアを観ても、あの大阪の千鳥がカットされてんのかわからへんけど、画面の端でヘラヘラしてる千鳥がしばらくつづいてたんや。こりゃあかんな」と思った今田が「ギャグがあるのになんでやらへんの?」と聞くと、「足がすくんで出られへんのです。やったとしたら100%、スベるんです」と弱気になっていたそう。「今考えたらスベっていいんですよね」と振り返るノブ。上記の『ノブに聞く』と併せて観るとノブが東京で売れるまでの苦悩と試行錯誤が鮮明になった。

「大阪の芸人は東京に出たらまず内村さんと絡んで、東京の方になじんでもらう。内村さんが笑えば、東京の人がちょっとウェルカムになってくれる」と今田。ノブも「まさにそうですね」と言うとおり千鳥はその代表例。ウッチャンが「~じゃあ」とノブの口調をマネし始めてから爆発的に受け入れられた印象がある。

今日観たい番組:山里亮太・若林正恭『たりないふたり2020~春夏秋冬~ 春』、必見!

今夜はなんと言っても山里亮太・若林正恭による『たりないふたり2020~春夏秋冬~ 春』(日テレ)。どう考えても放送時間30分では短過ぎるけど。

『アメトーーク!』(テレ朝)はロバート秋山、キャイ~ン・ウド、ナイツ塙、オードリー春日、コロコロチキチキペッパーズ・ナダルによる「熟女ドラフト会議」。綾部セレクト海外熟女も。

『勇者ああああ』(テレ東)は「ゲーマーの異常な愛情」の総集編。



  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。
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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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