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ぼる塾、バイトで経験した店長とのバトルや譲れなかった食へのこだわり。「おかげで今の私があります」

2023.12.1
ぼる塾

文=安里和哲 撮影=澤田詩園 編集=梅山織愛


お笑い芸人、アーティスト、俳優など、話題のタレントに「仕事遍歴」を聞くインタビュー企画「求人ボックスpresents Echoes of Career~人気者の仕事遍歴~」。

当時、なぜその仕事を選んだのか? それが現在の活躍にどうつながっているのか?をテーマに、現在の職業に至るまでの経歴を聞きながら、その中で得たこと、逆境の乗り越え方を紐解く。

今回はぼる塾が登場。高校卒業後、吉本興業の養成所・NSCに入った同級生のきりやはるかとあんり。その一方で、田辺智加は7年間のテーマパークのアルバイトを経て、29歳で芸人になった。そして酒寄希望も正社員から芸人になった経歴を持つ。

それぞれ異なるバックグラウンドを持つ4人は芸人以前、どんな働き方をしていたのだろうか。前編では4人それぞれのバイト・仕事遍歴とその仕事をする中で、自身の成長につながった経験を聞いた。

バイトをやり抜き、平成ギャルを謳歌した

ぼる塾
田辺智加

この記事では、ぼる塾のみなさんが芸人になる前のアルバイトや仕事での思い出を伺いたいのですが、田辺さんは芸人になったのが29歳と遅いですね。

それまではテーマパークのバイトをしてました。短大時代から数えると、7年くらいしてましたね。

それが人生初のバイトですか。

いえ、最初はケーキ屋さんです。でも、レジもやらせてもらえなくて、ずっと注文されたケーキをケースから取るだけ。店長と副店長のケンカも絶えないお店だったのですぐ辞めました。

ケーキ屋さんって幸せそうなのに。

あそこはよくない雰囲気だった。「声出せっ!」ってしょっちゅう叱られたよ。ケーキ屋で「いらっしゃいませ!」って大声を出してもしょうがないのに。そのあと、定食屋のバイトを始めたんですけど、そこでは店長と言い合いになったこともあります。ランチの白飯を炊きたて半分、前日の残り半分で出すんですよ。それに納得できなくて怒りました。

田辺さんの食へのこだわりは、昔から変わらないんだね。

せっかくおいしい料理を出すお店なのに、古いお米のせいでお客さんが離れたらもったいないと思って。

食べるのが好きだからこそ、飲食店のバイトは合わなかったのかもしれない。

裏側が見えてガッカリしましたねぇ。

でも、テーマパークは7年も続いた。

あのバイトはすごく楽しかったです。バイト先で年に1回優秀な従業員を表彰するアワードがあったんですけど、5年目のとき受賞させてもらったんです。そこからは責任感も芽生えて。でも7年経ったときに、このバイトはもうやりきったなと思って辞めました。

そのあとギャルになるんだよね。

働きもしないで渋谷に2年くらい入り浸ってたね。ギャル活動が忙しくて、働く暇がなかった。太ってたらギャルになれないって思ってダイエットもしたし。私の平成を生きました。

そこからどうやって芸人になるんですか。

あるとき偶然ロケしてる島田秀平さんに遭遇して占ってもらって。「あなたは人気者になれる」って言ってもらって、その言葉を信じて芸人になりました。

「人気者=芸人」と思ってた?

そういうわけでもなくて。お笑いも全然見てこなかったし、芸人になんて興味もなかったのに、気づいたら芸人になってました。当時の思考回路は私にもわからないんです。

養成所のお金を貯めるため、朝方人間に

ぼる塾
きりやはるか

田辺さんとは違って、はるかさんは小さいころから芸人になりたかったんですよね?

子供のころはお笑い番組をよく観てて「この仕事楽しそうだなぁ」って憧れてました。それで中学生のときに、ずっと一緒にいた同級生のあんりを誘ったんです。お笑いはコンビでやるものだと思ってたから。

すぐ断りましたね。「たぶん、私たちそういうタイプじゃないと思うよ」って。私は授業中に発表するのも苦手な引っ込み思案だったから、大勢の人を笑わすなんてムリだと思ってたんです。私だけじゃなく、はるちゃんも向いてないだろって。でも、高校で進路選択の季節に、はるちゃんがまた誘ってきたんですよ。

私は中学生のときに断られたと思ってなかったから(笑)。

私の話を聞いてなかっただけでしょ。でも、そのときは私もちょっと気持ちが変わってて。はるちゃんはすでにNSCのお金も貯めてて本気だし、友達と働けたら楽しいだろうなって思ってやることにしました。ほとんどノリでしたね。

はるかさんはどうやってNSCのお金を貯めたんですか。

コンビニバイトです。高校はあんりとは別の夜間の定時制に通ってたので、日中に働いてました。

当時、はるちゃんが早起きしてバイト行ってるって聞いてほんとビックリしたんですよ。中学のときは朝起きれらなくて学校に来られない子だったんで。

そうだったね。

朝、私が家に迎えに行っても全然出てこなかったんだよ。だから、あのはるちゃんがあっという間に変わったことに驚いた。

お金が欲しくてがんばってました。

人ってこんなにすぐ変われるんだって思いましたね。

かなりバイトをしてたので、高校生のときはめちゃめちゃお金にも余裕があって、好きなバンドのライブに行きまくって、グッズもめっちゃ買ってました。自分のお金があると、こんなに好きなことできるんだ〜って自由を感じてましたね。

芸人になってからお金は苦労しましたか?

実家に住んでたので、苦しいことはなかったかも。むしろ、お父さんがせっかく作ってくれたご飯を「いらない」とか言ってました。

遅れて来た反抗期。

自分の好きなタイミングで好きなものを食べるのが自立だって思ってたのかも。でも去年、ひとり暮らしを始めて、お父さんのありがたみを感じたよ。夜遅くに帰ってきて、泣きながらご飯作ったこともある。

かわいいなぁ(笑)。

店長とのバトルが、あんりを変えた

ぼる塾
あんり

私も最初はコンビニでバイトしてました。私は定時制じゃなかったんですけど、ろくに高校に行ってなかったので普通に昼勤して。パートのおばちゃんとか社員さんにかわいがってもらえて楽しかったですね。

あんりが働いてたコンビニの店長さんの話が好き(笑)。

あの人とはめちゃめちゃバトった。店長がすごいマニュアル人間だったんですよ。中でもおでんの仕込みではかなり衝突して。

やっぱり食べ物か。私のお米と同じだ。

「かまくらはんぺん」がくせ者なんです。

そうなんだ。

マニュアルに「全部一緒に煮込んでください」って書いてあるんですけど、そのとおりやると爆発しちゃうんで、あとで入れないといけないんです。私は試行錯誤して時間差で入れるという方法を見つけたんですけど、店長は「マニュアルどおりにやれ」って言って、勝手に同じタイミングで入れてくるんですよ。

あんりの見つけたレシピを無視するんだ。

最初は店長にも「ほかの具材と一緒に煮込むと破裂しちゃうんですよ」って優しく伝えてたんですけど、全然聞いてくれない。そっからはもうバトルですよ。

いいぞー、やれやれ〜。

最初は無言の戦いでした。向こうがはんぺんを入れてきたら、私がどける。私がどけたのを、店長がまた入れる。その繰り返し。でもあるとき、私がカチンときちゃって「マニュアルってそんなに大事ですか?」って言っちゃったんです。

高校生で店長に反撃できるってすごいよね。

「今、店長が入れた8個のはんぺん、破裂するんで全部廃棄ですよ。マニュアルに『かまくらはんぺんは全部廃棄してください』って書いてありますか?」と怒って。心配して間に入ってくれた社員さんにも「この人のせいで、たくさんのかまくらはんぺんが破裂してるんです! マニュアルを変えてください!」って訴えて。

すごい。

それまで人に怒ったことがなかったから感情がぐちゃぐちゃになって、泣くのを我慢しながら「なんでこんなにかまくらはんぺんを破裂させるんですか!」って怒鳴ってましたね。

結局どうなったの?

社員さんが「とりあえずこの8個のはんぺんの様子をうかがおう」って言ってくれて。そしたら本当にひび割れてきて、私の言うことが正しいってわかってもらえた。それからは私のやり方を認めてもらえましたね。

引っ込み思案だったあんりさんに、そこまで言わせた店長もすごい。

人と闘ったのは、店長が初めてでしたね。あのバイト先で私は変わった気がします。ほかにも同い年のアンナちゃんっていうカリスマがいて。彼女がバイト初日の休憩中に、そのコンビニのレジでジュースを買ったのが、めちゃめちゃかっこよくて。

自分の働くコンビニでジュース買っただけだよね?

でも、当時の私からすると「自分みたいなもんが、ジュース買っちゃいけないですよね」って気持ちだったんだよ。アンナちゃんに「ジュースくらい普通に買いなよ」って言われて、少しずつ自分を出せるようになりました。自分で品物の発注もできるようになったし。かまくらはんぺんとアンナちゃんのおかげで、今の私がありますね。

どん底にいたとき、出会ったお笑い

ぼる塾
酒寄希望

酒寄さんは4人の中で唯一、正社員として働いていたそうですね。

そうですね、本当に短い期間ですけど。でも、自分はその会社でうまく働けなくて。

そこではどんな仕事をしていたんですか。

接客業だったんですが、最初の研修がすでに怪しくて……。雪山に連れて行かれて、いろんな課題をさせるんです。

雪山と接客関係ないよ!

しかも雪山で騎馬戦やらされて。さすがに意味がわからないし、案の定、実務はそれ以上の地獄で……。いつの間にか「ここにいるなら死んだほうがマシだ」と思うところまで追い詰められてる自分に気づいて辞めました。

そこから芸人に?

辞めてしばらく経っても落ち込んでいたんですが、友人が「元気になるよ」と連れてってくれたのが、吉本の劇場でした。それが本当におもしろかった。それまでお笑い芸人になるなんて考えたこともなかったけど、自分も明るい人間になりたいという一心でNSCに入りました。

実際に性格は変わりましたか?

全然変わりませんでした。でも、お笑いをやって初めて気づいたんですよね。芸人は自分の弱さが、強みになる職業なんだって。だから結果的にだいぶ生きやすくなりました。

会社員からいきなりお笑いの世界に飛び込むのは勇気がいりますよね。

前職が地獄だったので、何も怖くありませんでした。芸人の世界はとても優しいところでした。

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ぼる塾

ぼる塾
酒寄希望(さかより・のぞみ)と田辺智加(たなべ・ちか)のコンビ「猫塾」と、きりやはるかとあんりのコンビ「しんぼる」が、2019年12月に合流するかたちで生まれたカルテット。2020年には『女芸人No.1決定戦 THE W』の決勝に初進出するなどブレイクした。産休・育休中だった酒寄が2022年11月より復帰。


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安里和哲

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安里和哲

(あさと・かずあき)ライター。1990年、沖縄県生まれ。ブログ『ひとつ恋でもしてみようか』(https://massarassa.hatenablog.com/)に日記や感想文を書く。趣味範囲は、映画、音楽、寄席演芸、お笑い、ラジオなど。執筆経験『クイック・ジャパン』『週刊SPA!』『Maybe!』..

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