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爆笑問題が後輩芸人に愛され続ける理由とは?『爆チュー問題』から見る「歪なコンビバランス」<FOD特別企画>

2024.1.10

文=かんそう 編集=高橋千里


1988年にコンビを結成し、約35年の芸歴を重ねてきた爆笑問題。彼らは大御所でありながらも、多くの後輩芸人たちに影響を与え、愛され続けている。その理由とはなんなのだろうか?

幼少期から爆笑問題と『爆チュー問題』の大ファンだったブロガーのかんそうが、12月23日にFODとX(旧Twitter)で生配信された『爆チュー問題 クリスマスライブ2023』を切り口に、本番組の見どころと彼らの魅力を語る。

『爆チュー問題』はFODで配信中!

『FOD』とは?
FODは、フジテレビが運営する公式の動画・電子書籍配信サービス。有料サービス『FODプレミアム』では、ドラマ・アニメ・バラエティ・映画など最新作から過去の名作まで80,000本以上の対象作品が見放題。また180誌以上の雑誌が読み放題。さらに、マンガなどの電子書籍も500,000冊以上の豊富なラインナップから楽しむことができる。会員登録不要の「FOD見逃し無料」では、放送中の人気テレビ番組を無料で配信中。

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まるで不死鳥のような番組『爆チュー問題』

「でたらめな〜人 でたらめな〜人 でたらめな〜人 どこにいる?」

この歌詞を知っている人間は、おそらく自分と同世代(20代後半〜30代前半)だろう。

これは、1999年にフジテレビの子供向け番組『ポンキッキーズ』のコーナーとして始まった、天才ねずみ“おおたぴかり”(太田光)と普通のねずみ“たなチュー”(田中裕二)が繰り広げるコントバラエティ『爆チュー問題』のテーマ曲「でたらめな歌」のワンフレーズだ。

(c)TITAN/TOPICS/フジテレビ

人間の世界から拾ってきた物や言葉について「でたらめ」な解釈を繰り広げるという内容は、子供向け番組にもかかわらず、とても刺激的で危険な香りを放っていた。

『ポンキッキーズ』自体は2006年に放送終了してしまったのだが、『爆チュー問題』は2018年からFODオリジナル番組として新作を配信し続けている。ねずみだが、不死鳥のような番組だ。

毎年恒例『爆チュー問題 クリスマスライブ』開催!

(c)TITAN/TOPICS/フジテレビ

本番組は毎年クリスマスライブを開催しており、今年も『爆チュー問題 クリスマスライブ2023』として12月23日に生配信された。

ゲストは、EXIT(りんたろー。、兼近大樹)、ザ・マミィ(林⽥洋平、酒井貴士)、脳みそ夫、シティホテル3号室(川合亮太、押田貴史)、アナウンサーの山中秀樹、そしてピアニストの五条院凌など、さまざまなゲストを招いてコントやトーク、歌を披露した。

(c)TITAN/TOPICS/フジテレビ

今年のテーマは「あたらしい学校をつくろう!」。“チューチュー小学校”を舞台に、ぴかり校長、かねちゅか先生(兼近・国語担当)、酒井ねずみ先生(酒井・体育担当)、五チュー院凌先生(五条院・音楽担当)、山チュー秀樹(特別顧問)が、ほかの生徒ねずみたちにはちゃめちゃな授業を繰り広げていく。

(c)TITAN/TOPICS/フジテレビ

まず、オープニングの爆チュー問題によるトークから、らしさ全開。ぴかりによる、映画『戦場のメリークリスマス』のハラ軍曹と、映画『犬神家の一族』のスケキヨのものまねから始まり、時事ネタを絡めながら圧巻のトークを展開していく。

ネタはもちろんなのだが、ボケを「映画が好きだね〜」とひと言でまとめようとするたなチューに対し、「そういうツッコミが雑だっていうことを、俺は35年間言ってんだよ」とダメ出しを始めてしまうくだりが最高だった。

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個性的な先生ねずみたちによる、はちゃめちゃな授業

(c)TITAN/TOPICS/フジテレビ

出演者それぞれが自己紹介をしたあと、1時間目「国語」の授業がスタート。担当のかねちゅか先生が「美しい日本語」をテーマに問題を出題するのだが、普通の回答など出るはずもなく、ほぼ大喜利、ギャグ大会。

(c)TITAN/TOPICS/フジテレビ

後半は、先生だったはずの酒井ねずみにぴかりがムチャ振りをし続け、酒井の気が狂いかけるひと幕も。後日放送された自身のラジオ番組では、ぴかりの耳元で酒井に「頭が真っ白です……」とささやかれたことを明かしていた。

(c)TITAN/TOPICS/フジテレビ

2時間目は、そんな酒井ねずみ先生による「体育」の授業。八村塁を「はっちゃん」と呼び、バスケットボールの全国大会で優勝、プロリーグでも大活躍したと言い張る酒井だったが、実際授業を行うとまったくボールを扱えないというグダグダっぷりを披露。

最後には、林田ねずみ、りんちゅろー。、たなチューと1on1に挑むも惨敗。たなチューの異常なバスケのうまさが記憶に残った。

(c)TITAN/TOPICS/フジテレビ

行き場を失った酒井は「シェエエエエエエエエ!!!!」と叫ぶが、片手にボールを持っていたことを忘れ、顔面に直撃。心身ともにボロボロになりながら授業が終了した。

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3時間目は、妖艶かつ上品な雰囲気をまとった五チュー院先生による「音楽」の授業だ。すべての言葉の頭に「お」をつけ、早々にピアノを破壊しようとするぴかりにも「お鎮静なさって」とたしなめる五チュー院先生は、ほかの出演者を食うほどの存在感だった。

(c)TITAN/TOPICS/フジテレビ

そんな先生の華麗すぎるピアノの生演奏で、童謡の「どんぐりころころ」、山口百恵の「秋桜」、Adoの「うっせぇわ」など新旧の名曲を合唱し、心をひとつにする一同だったが、「教育委員会から、チューチュー小学校を正式な学校として認可するかどうか審議が入った」と急に現代的な問題が浮上する。

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しかし、最後のダンスの授業でしっかり踊ることができれば認められるということで、全員でラインダンスを披露。めちゃめちゃちゃんと練習したんだろうな、というのがわかる息の合ったダンスで、無事に学校は認可されることが決定し、楽しいクリスマスパーティは終了した。

(c)TITAN/TOPICS/フジテレビ

『爆チュー問題』は唯一無二の「お笑いライブ」

このクリスマスライブを含め、過去の『爆チュー問題』を改めて見返したが、幼少期に体験した世界観はそのままに「お笑いライブ」として唯一無二のオリジナリティを誇っている番組だと再確認できた。

(c)TITAN/TOPICS/フジテレビ

「ねずみ」という動物に扮し、人間社会を俯瞰で見ながら、起こるさまざまな事象をおもしろおかしく、時には皮肉を交えて切り取っていく。

そんなセンセーショナルな側面がありながら、「子供向け番組」としての純粋性は1ミリも失われていない。最後にはみんなで無邪気に歌い、踊る。このバランス感覚が、『爆チュー問題』がいまだに愛され続けている理由のひとつなのだと思う。

(c)TITAN/TOPICS/フジテレビ

過去回では、チョコレートプラネット、霜降り明星、かまいたち、ハライチ、空気階段、阿佐ヶ谷姉妹、ぼる塾、ビスケットブラザーズ、ウエストランドなどの人気芸人たちもねずみとなり参加しているが、ほかの番組ではけっして見ることのできない無邪気な姿を見せていた。

彼らもまた、幼少期に『爆チュー問題』に触れて育った世代であり、出演できる喜びは想像に難くない。特に、空気階段の水川かたまりは、たびたび爆笑問題への憧れを口にしており、そのキッカケとなった『爆チュー問題』に出演した際は「思い残すことはない」と感動していた。

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「現役のプレイヤー」であり続ける爆笑問題の魅力

そして、それも爆笑問題の魅力があってこそだと思う。

(c)TITAN/TOPICS/フジテレビ

檻から解き放たれた獣のように好き勝手に暴れ回っているように見せかけてその思考は誰よりも深い太田光と、太田の手綱をしっかりと握っていると見せかけてまったく握っていない田中裕二の、歪なコンビバランス

誰よりも前に出て失敗し、他人のネタを見れば誰よりも笑うなど、後輩芸人に一切気を遣わせない人柄。30年近い芸歴で「大御所」と呼ばれる立ち位置にいながら数多くのネタ番組に出演し、『爆笑問題のツーショット』では毎年1時間の新作漫才を作り続ける姿勢。

いつまでも「現役のプレイヤー」であり続ける彼らだからこそ、後輩芸人たちは対等に爆笑問題と絡むことができるのだろう。その場のひとつが、この『爆チュー問題』だ。

これからどんな芸人たちが『爆チュー問題』の世界に入っていくのか、楽しみでならない。できればすべての芸人がねずみになってほしい。

『爆チュー問題クリスマスライブ2023』をFOD見放題で観る(c)TITAN/TOPICS/フジテレビ

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かんそう

1989年生まれ。ブログ「kansou」でお笑い、音楽、ドラマなど様々な「感想」を書いている。

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