なみちえが語る、ALIの魅力と「MUZIK CITY」制作秘話
「ずっと憧れだった」と語るALIのシングル音源に客演として参加したなみちえ。ALIというバンドの特異さや、配信ライブのリハーサルで感じた興奮、「MUZIK CITY」の制作秘話を語る。
目次
モノクロで鮮やかな世界観
「えっ、あのALIからオファーが!?」。 届いたメールにふたつ返事で依頼を引き受け、客演として参加することになったのが9月2日に配信を開始した「MUZIK CITY」である。
今年6月に再始動したバンド:ALI(ALIEN LIBERTY INTERNATIONALの略である)。彼らについては以前からYouTubeなどでよく観ていたから知っていて、音源やMVを含め、ビジュアライズや音楽性など、多角的にどこから見てもかっこよくてずっと憧れだった。
とりわけ、私と同じミックスルーツを持つメンバーたちが芸術を営んでいるところに親近感や興味がずっとあった。その表現の在り方が、自分たちの生きる術までをも独創的に獲得しているように見えて。モノクロで統一された世界観のなかで彩られる音楽性は、とても鮮やかで華やかだと感じる。
テレビアニメ『BEASTARS』のOPになっている「Wild Side」が特に好きだ。アニメの世界観やメッセージとの親和性もあって、曲のよさが最大限まで高められていると思う。
同じミックスルーツの人たちと音楽で感覚を共有
『-JUNGLE LOVE-(part.1)[LIVE & RECORDING]』という配信ライブが8月23日(日)にあり、それに客演するためにリハーサルに参加した際、ALIのメンバー全員と初対面しました(なんとライブの3日前!)。
自分自身がこのバンドのファンだったから、生演奏でのリハーサル中はずっと興奮気味で楽しんでいました。というか興奮より先に緊張だったかな。
私はメインの活動がソロなので、久しぶりに大人数で作るグルーヴにまずは圧倒されていて、聴いているうちに段々とそこになじみたい、追いつきたいと思い始めていました。全員と話してみてわかったのは、彼らはとにかく気さくでよい人たちだってこと。MVとはまた違った姿が見られてうれしかった。
好きな曲:「STAYING IN THE GROOVE」
バンドサウンドが織りなす音の奥行きも素晴らしいけど、クラシカルな部分と新しさが調和しているところも愛聴している理由のひとつ。
私のようなソロの表現では“個性”が求められることが多いし、そこを追求してもいる。でも、このバンドに参加するなかで私が思った「このバンドになじみたいなぁ~」という感情はけっして今までの自身の活動と矛盾しているとは思ってなくて、新たな“個人性”を獲得できる機会だったんじゃないかなと思っている。
また、これだけ大勢のミックスルーツの人たちと音楽活動をするのは初めてだったので、彼らと私の間にある似たような感覚も違った感覚も、音楽を通してすべて弾けていくような感触があって、何をしていてもワクワクが止まらない時間でした。
以下のインタビューにもとても共感している。
Real Sound
リハーサルの日に全部書き換えたリリック
そのリハーサルの日、同じくALIとフィーチャリングする「Faith」という曲の作詞も行った。事前にもらっていた音源で数日前に書き当てていた歌詞もあったのだが、実際に生で演奏を聴いてみると「全部書き直したいな」と思ったからである。
結局、休憩中の1時間くらいで丸々歌詞を書き換えた。楽曲全体のコンセプトや音の質感に、歌詞の情景描写をマッチさせることを特に意識して。いま自分が抱えている葛藤、心の闘争にもうまくコミットできたんじゃないかと思う。歌詞を新しくしたことでよりいっそう楽曲になじんだ感覚が増したので、ALIの作る世界観をあと押しできたのではないかなとも思っています!
前半は同じくラッパーのGomessが担当していて、彼はフリースタイルと同様にフリーなフロウで言葉を紡ぐ人。だから私のパートとの質感の違いで対比ができた部分もよかったなぁと(当然だけどGomessはフリースタイルラッパーだからリハーサルでも歌詞が毎回違うくて、贅沢なライブを楽しんでいるみたいで楽しかったです)。
以下が作詞の一部です。
“表現と言語持てどその程度 固定のローテーションもう生かさず殺せよ”
“余白 を黒く染めた勘違い禁じたい”
“僕ニート 敵とmeet 誇る理論ヒートアップ パラドクス殻篭る”
“どんなに真剣でも遊ばれてるみたい。海に溺れる、辛い。お涙頂戴”
“正義を間違えたせいにした命日”
生きる糧になった配信ライブ
新型コロナウイルスの流行もあって、大勢の人が集まる場所へは行けなくなった最近の日々。そんなタイミングで、これだけ強い志を持った人たちと表現を伴って集まることができて、私にとってはとても刺激的なライブでした。私自身が明日を生きていく糧にもなったし、今後の励みになりました。今もまだ魂がワクワクしています!
また、私のほかに客演参加したラッパー(6B、Alonzo、Dos Monos、Gomess)が、それぞれ各自の普段の活動とは違ったソウルフルな一面を見せていて、それがとてもかっこよかったです。
“違い”と“同じ”の親和性を示唆した「MUZIK CITY」の作詞
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