補償なくして、自粛はつづけられない。DJ NOBUや寺田学議員らが官房長官へ直訴

2020.3.28


「みなさんも責任を持って真剣に考えてほしい」

――直訴にいたった心境と、直訴後の率直な感想を教えてください。

正直、私は発生当初、新型コロナウイルスを甘く考えていたと思います。でも、各国の状況を鑑み、すぐにクラブやライブハウスを閉鎖しないと感染拡大を招き、取り返しがつかなくなると思うようになりました。SNSで新型コロナウイルスのデータや科学的根拠に基づいた記事などを紹介し、「正しく怖がること」の必要性を発信していました。

しかし補償が何もないままにお店を閉めることができないという人が大勢います。危険性をSNSで発信しても、耳を貸す人はわずかでした。そこで、まず自分が行動を起こそうと思い立ち、議員会館に足を運びました。私はDJですし、口達者なわけではありません。初めての慣れない場所なので非常に緊張していました。直訴後は、頭が空っぽになるくらい疲れていました。

――イベント自粛要請以降、周囲でどんなことが起きていたのか教えてください。

クラブやライブハウス、イベントの経済的損失は計り知れないものがあります。イベントに関しては、中規模なフェスから10万人程度の大規模な野外フェスまで中止になりました。クラブやライブハウスでは、通常通り営業を続けている店と自主的に休業している店があります。

このまま家賃や人件費など最低限の補償がないまま営業の自粛がつづくと、クラブやライブハウスは閉鎖に追い込まれる可能性が高いのが現状です。

本来は力を合わせるべきクラブ関係者同士でさえ、現実と理想に分断されています。政府が、自粛を「要請」するばかりで明確なガイドラインを定義していない状況では、混乱が生じるのは当然です。スピードがなくぼんやりとした政府の対応に、不安や苛立ちが募っています。

――カルチャーを愛する『QJweb』読者一人ひとりに今、どんなことを考えてほしいと感じていますか?

それぞれの行動が、新型コロナウイルスの収束を早めるか長引かせるかを決定付けると思います。感染を拡大させないためには、可能な限り家にこもり、移動しないことが重要だと私は考えています。読者のみなさんも責任を持ってどうするべきか真剣に考えてほしいです。

そして同時に、政府に対して、各国で出された対策のように、移動に関する明確なガイドラインとそれに伴う生活の補償を求めてほしいと思います。緊急時こそ、私たちの国の政治を注意深く見るべきだと思います。

#SaveOurSpace」として、音楽仲間と政府に助成を求める署名を始め、すでに10万筆を集めました。もっと声を大きくしたいので署名のご協力、よろしくお願いします。


署名はさらに増え続けており、3月30日19時現在で20万筆が集まっているが、今後もさらに大きな運動とするために、引き続き賛同者を募っている。記者会見は明日31日の13時からを予定。内容や配信URLなどの詳細は下記の記事でまとめている。

■関連記事:自粛する文化施設への助成を求める「Save Our Space」が31日に記者会見

▶︎【総力特集】アフターコロナ
『QJWeb』では、カルチャーのためにできることを考え、取材をし、必要な情報を伝えるため、「アフターコロナ:新型コロナウイルス感染拡大以降の世界を生きる」という特集を組み、関連記事を公開しています。


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山本大樹

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山本大樹

(やまもと・だいき)編集・ライター。1991年生まれ、埼玉県出身。明治大学大学院にて人文学修士(映像批評)。編集プロダクション勤務を経て、2019年に独立。現在『クイック・ジャパン』外部編集・ライターのほか、『BRUTUS』、『オードリーとオールナイトニッポン』シリーズ、『三四郎のオールナイトニッポ..

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