補償なくして、自粛はつづけられない。DJ NOBUや寺田学議員らが官房長官へ直訴

2020.3.28

文=山本大樹 編集=田島太陽


3月26日、テクノDJとして活動するDJ NOBU、4月に開業を控えるライブハウスの店長・スガナミユウらが、休業を余儀なくされているライブハウスへの補償を求め、菅義偉官房長官への直訴を行った。

新型コロナウイルスの拡大防止に向け、政府が「今後2週間の大規模イベントの中止や延期」を要請したのが2月26日。それからすでに1カ月が経過している。

今回の直訴が、事態を動かす第一歩となるのだろうか。DJ NOBUらが国会議事堂を訪れるに至った経緯や当事者たちの声を伝える。

※3月30日19時追記:記事末尾に、発起人のひとりであるDJ NOBUからのコメントを追加公開。


営業するしか選択肢がない窮状

春の訪れを迎え、本来なら繁華街や行楽地は多くの人で賑わうはずだった3月の最終週。全国各地で新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛が要請され、過去に例のないほどに静かな週末が幕を開けた。

当初から被害が懸念されていた観光業や飲食業だけではなく、製造業や小売業などにも影響が出始めている。もちろん、エンタメ・カルチャー産業も例外ではない。イベントの自粛要請に伴い、今、多くのライブハウスやクラブ、劇場が苦境に立たされている。

テクノDJとして活動するDJ NOBU、4月に開業を控えるライブハウス「LIVE HAUS」の店長・スガナミユウらが、菅義偉官房長官への直訴を行ったのは3月26日。彼らは今「#SaveOurSpace」を掲げ、助成金交付に向けた署名と嘆願書の作成を進めている。

「感染拡大防止のためにも店を開けないほうがいい、というのはみんなわかっている」と関係者は語る。それでも多くのクラブやライブハウスが、経済的な事情によって営業をつづけざるを得ない状況に陥っているのだ。

従業員だけではなく、出演者、音響や照明のエンジニアなど、多くの関係者の生活が脅かされている。政府による補償なくして、営業の自粛をつづけることはできない。このまま4月以降まで自粛が長引けば、多くのクラブやライブハウスが倒産することが危惧されているという。スガナミは27日夜に放送された『NEWS23』(TBSテレビ)内でも音楽業界の窮状を訴えた。

初めて国会を訪れてから、3日で官房長官へ

DJ NOBU、スガナミユウ、篠田ミル、Lark Chilloutらが最初に国会議事堂を訪れたのは3月23日。彼らは日本共産党の小池晃参議院議員と同党の吉良佳子参議院議員に面会を申し入れた。同日の参院予算委員会で小池議員が「日本の文化の灯を守る政治の責任が問われている」と述べ、安倍首相に対して文化・芸術団体への支援の必要性を訴えていたことが、最初のコンタクトのきっかけだったという。

そこで彼らは音楽業界のリアルな窮状を伝え、社会運動としてどう世論に訴えかけるべきなのかアドバイスを受けた。

“#SaveOurSpace”発起人のひとり、DJ NOBU

両議員と同時に彼らがコンタクトを取っていたのが、テクノミ ュージックの熱心なリスナーでもある寺田学衆議院議員。寺田議員は彼らの話を聞くとすぐに要望書を作成するように要請し、実際に政府の補償を引き出すための方法を検討した。

そして3月26日、官房長官への直訴が実現する。

この直訴から動き出した「#SaveOurSpace」について、スガナミユウは自身のツイッターで「現状を打破しましょう、みんなで。」と思いを綴り、賛同人は続々と増えている。

菅官房長官への直訴をサポートした寺田議員には、音楽業界への思いと今後の施策に対する考えをメールで尋ねた。すると、すぐに次のようなコメントが返ってきた。

寺田議員コメント「今後も安心して文化活動をつづけていけるように」

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山本大樹

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山本大樹

(やまもと・だいき)編集・ライター。1991年生まれ、埼玉県出身。明治大学大学院にて人文学修士(映像批評)。編集プロダクション勤務を経て、2019年に独立。現在『クイック・ジャパン』外部編集・ライターのほか、『BRUTUS』、『オードリーとオールナイトニッポン』シリーズ、『三四郎のオールナイトニッポ..

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