yama「春を告げる」(作曲:くじら)
日本に目を向けると、俄然おもしろかったのが“歌い手×ボカロP”のニューカマーによるバイラルヒットだった。ボーカロイドとネットカルチャーをそれなりにウォッチしてきた身なので、いわゆる人気の歌い手とそのファンダムがあるのは知っていたんだけれど、その枠を超えてくるような新しい世代の人たちが出てきたように思う。
その代表がyamaで、やっぱりきっかけはTikTok。曲を書いているのはボカロPのくじら。いい声をしてるなーとずっと思っていたんだけれど、「これは!」と思ったのは『THE FIRST TAKE』でのピアノバージョンの歌声だった。息遣いがすごくいい。
Ado「うっせぇわ」(作曲:syudou)
で、前述のくじらの曲を追っていって知ったのが、「金木犀 feat.Ado」を歌っていたAdo。
ほぼ同時にボカロP・jon-YAKITORYが書いた「シカバネーゼ feat.Ado」を歌っていて、それがTikTokで使われ始めてSpotifyのバイラルチャートで1位になっていたこともあって、この迫力と声の押し出しの強さはすごいなと思って一気にハマってしまった。そうしたら、あれよあれよという間にメジャーデビューが決まって、その曲がボカロP・syudouが書いた「うっせぇわ」。これもとても強力。ひたすら挑発的なリリックも中毒性ある。これで18歳かよって思う。
アニメ『ヤリチン☆ビッチ部』主題歌「Touch You」(作曲:ゆよゆっぺ)
これはまったくの謎案件。2018年に公開されたおげれつたなか原作のお下品BLアニメ『ヤリチン☆ビッチ部』の主題歌「Touch You」が、なぜか2020年11月になってSpotifyグローバル、アメリカ、イギリスのバイラルチャートTop10にランクインしていた。どうやら海外のTikTokでバズっていたようで、検索してみたら見つかったのがカーディ・B「WAP feat. ミーガン・ザ・スタリオン」とのマッシュアップ動画。
「WAP」も2020年を代表するバイラルヒットで、おそらくここまで露骨に性的な曲はほかにないんじゃない?ってくらいのリリックなので、ちゃんと文脈(?)に沿ったマッシュアップともいえる。海外のアニメファンが投稿していたみたいで、ほかにも「#yarichin」のハッシュタグで山ほど動画が見つかる。作曲はゆよゆっぺ。著作権的にグレーなところでこういう意味のわからないことが起こるのがTikTokの禍々しくもおもしろいところだと思う。
関連記事
-
-
天才コント師、最強ツッコミ…芸人たちが“究極の問い”に答える「理想の相方とは?」<『最強新コンビ決定戦 THE ゴールデンコンビ』特集>
Amazon Original『最強新コンビ決定戦 THEゴールデンコンビ』:PR -
「みんなで歌うとは?」大西亜玖璃と林鼓子が考える『ニジガク』のテーマと、『完結編 第1章』を観て感じたこと
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会『どこにいても君は君』:PR -
「まさか自分がその一員になるなんて」鬼頭明里と田中ちえ美が明かす『ラブライブ!シリーズ』への憧れと、ニジガク『完結編』への今の想い
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会『どこにいても君は君』:PR -
歌い手・吉乃が“否定”したかった言葉、「主導権は私にある」と語る理由
吉乃「ODD NUMBER」「なに笑ろとんねん」:PR