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あいみょんや“ヒゲダン”など、最近は不思議な名前のアーティストがヒットチャートを席巻する。2019年夏、ライター・荻原梓さんの心を奪ったのは、ぷにぷに電機という名前のシンガー/音楽プロデューサーだった。 インターネットを中心にマルチに音楽活動をつづけるぷにぷに電機、通称“ぷに電”は、ゆるい名前に反し..
今やディスクガイドが何冊も発売されるなど、市民権を得た感があるヴェイパーウェイヴ。だけど2010年代の初頭に注目され始めたころには、世界中のベッドルーマーたちにとって、それは単なる音楽のいちジャンルではなかった……。80年代の要素満載のサカナクション「忘れられないの」MVから思い起こされる”忘れられ..
「そんな些細なことで」と人からよく言われて恥ずかしかったという物書きの僕のマリさんは、「些細なこと」を掬い上げた岡野大嗣による歌集『たやすみなさい』を読んで自分の感性を大切にしたいと思えるようになったという。取りこぼしてしまいそうな日常の瞬間が詰まったこの本は、感じやすい人の眠れぬ夜にそっと寄り添っ..
「素朴」という言葉を聞いて、どんな印象を持つだろうか。見た目だったり、手触りだったり、どのような状況で使われるかによって異なるだろうが、美術用語で使われると意味合いがはっきりと変わる。 剣道マンガ『裸すぎる獣たち』はそんな、美術用語における「素朴」が似合うマンガ。足立守正さんが解説する。 裸で、獣で..
「地元の誰かのうわさが、異様な速さで広まってゆくことが、なによりも耐えがたい」と思っていた、僕のマリさん。九州の田舎で育ち、そのコミュニティの狭さと空気にうんざりしていたはずが、興奮して手にしてしまったルポ『つけびの村』。 「うわさ」に耐えられなくなっていたはずが、自分が「うわさ」する側になってしま..
お酒は適度に楽しめば、人生を豊かにするだろう。適度というのは体質の意味で人それぞれとして、楽しいと感じるまでの適量と状態に関して言えば、お酒との付き合い方はなかなか難しい。 「若干アル中」だという僕のマリさんの父。「ああなったらあかんで」と言う母の言葉もむなしく、マリさんも立派な酒飲みへと成長した。..
「ルビンの壺」という多義図形がある。ふたりの人物が向き合っているようにも、ひとつの壺にも見える不思議な図形だ。映画においても同じような現象が起きる。映画における「人物」と「場所」、それぞれが強烈に浮かび上がるのだ。 映画評論家の轟夕起夫さんは、映画『ブラインドスポッティング』を、その「人物」と「場所..
アムステルダム森林公園内のヤギ牧場で、産まれたばかりのヤギが何度も挑戦し、ふらふらしながらもついに立ち上がった。その横ではなんと、母ヤギが”己の胎盤”をむしゃむしゃと食べていた……。オランダ在住のフォトグラファー・三浦咲恵さんがヤギの出産を通して、生命の誕生について考える。
ドラマ『この世界の片隅に』(2018年)や映画『わたしは光をにぎっている』(2019年)で主演を務め、2020年にも2本の主演映画が控えている女優・松本穂香。 彼女が2017年に「食に対する愛と思い出」を綴ったエッセイをウェブで初公開。女優としての多忙な毎日を送る中でも、愛してやまない「食べ物」とは..
会社員のくどうれいんさんが、働きはじめてからいつのまにか定着した儀式のようなもの。それは「むしゃくしゃしたらセブンイレブンの春巻きを食べる」こと。 なぜ、むしゃくしゃしたときに選ぶのが、セブンイレブンの春巻きなのか。からあげ棒でもフランクフルトでもなく、もちろん玄米ブランでもなく、春巻き。それも、セ..
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