最終回直前考察『真犯人フラグ』19話。黒幕は瑞穂→河村→日野のドンデン返し→真帆は最後にニヤリと笑う

真犯人フラグ19

文=米光一成 イラスト=たけだあや 編集=アライユキコ


日曜ドラマ『真犯人フラグ』真相編(日本テレビ)を『あなたの番です』(日本テレビ)考察の先駆チームであるゲーム作家・米光一成(『はぁって言うゲーム』『変顔マッチ』など)とたけだあやが再タッグを組んで取り組む連載の19回目。真相編10話目(第20話)は2022年3月13日放送、いよいよ最終回! すべての謎が解き明かされるときが来た(以下考察は、19話までのネタバレを含みます)。最終回考察はコチラ!


小説は、犯人をおびき寄せるための「釣り」

『真犯人フラグ』いよいよ最終回直前である。
最終回予想をしていく。ミステリー的にフェアな考察は無理なドラマなので、あくまでも展開予想だ。最終回放送翌日3月14日朝には、最後の振り返りをアップするので乞うご期待。

19話、瑞穂(芳根京子)が怪しい!と見せかけて、犯人をおびき寄せているという構図になってきた。
瑞穂がSNSにアップしている小説は、犯人をおびき寄せるための「釣り」だろう。
逮捕前に一星(佐野勇斗)がパソコンにかじりついていたのは、この小説を作っていたのだ。そして瑞穂に連絡した。協力関係の一星と瑞穂が犯人にしかけた切り札だ。

一星が黒幕ではないことは、19話、留置所での光莉(原菜乃華)との会話でほぼ確定だ。真犯人の脅迫によって、一星と陽香(生駒里奈)は光莉の監禁動画を撮ったり、光莉の血を抜いて新居に撒いたりしたことが判明した(脅迫されたとしても、恋人の血ぃ抜くかな)。

真犯人フラグ10
企画・原案の秋元康は「真犯人はあっちゃん(篤人)ですよ」とあちこちで主張していた。イラスト/たけだあや

その瑞穂と一星に「釣られた」のは河村(田中哲司)である。SNSにアップされている怪しい小説に釣られて、独自調査を始め、その場所を突き止める。
そして、瑞穂は、「この物語、終わらせましょう」と河村に言った。

現場にいるのは河村だけじゃない。凌介(西島秀俊)と日野(迫田孝也)も駆けつけている。真犯人は、この3人の中の誰かだろう。
河村は、瑞穂が真犯人だと主張するだろう。姉が林(深水元基)に裏切られて死んだこと、真帆(宮沢りえ)と3年前に占いに行った事実を黙っていたこと。瑞穂の不審な行動について追求するはずだ。

これに瑞穂は反論する。林を殺したいほど恨んでいたが、殺したのは瑞穂ではない。展開的には、瑞穂は、釣られてやってきた河村を真犯人だと問い詰めるのではないか。あの小説には真犯人でなければ判らない何かを仕込んでいるはずだ。

河村は、19話、「至上の時」を出ていくときに「許せねえんだよ。お前ら家族には、意地でも幸せでいてもらわなきゃ困る」と凌介に言った。さらに、猫おばさんは河村に「家族運は下の下。怒り、そして裏切りの香り」と言っている。
つまり、河村の動機は、凌介家族の再生だ。河村は、凌介家族の危機を察知していた。真帆と林の不倫。篤斗が凌介の子供ではないこと。光莉が悩んで家出しようとしていたこと。
このままでは、「意地でも幸せでいてもらわなきゃ困る」凌介家族が、崩壊してしまう。

そこで、試練を与えることで、逆に家族の結束を強めようと考え、実行したのが今回の事件だ(むちゃくちゃな話ですけどね)。

真犯人フラグ相関図2
主要登場人物相関図。イラスト/たけだあや

真犯人は日野か?

ただ、瑞穂が反論して河村犯人で終わりにするより、もうひと波乱起こしたいだろう、最終回だし。

ひと波乱に関わりそうなのが、日野がキッチンから持ち出したものだ。河村を追って出ていくときに、日野が何かを持ち出している。位置的に、包丁だろう。
「銃が出たら、発砲されなければならない」チェーホフの銃の法則である。

日野が包丁を持ち出したのなら、誰かを刺さねばなるまい。瑞穂と河村が言い合ってるうちにふたりの情報を総合することで怪しい人物が浮き上がってくるのか、瑞穂と河村が協力して真犯人をおびき寄せる演技をしているのか。どちらにせよ、さらなるドンデン返しが起こり、日野が包丁を使う展開になるという可能性もある。

そうすると、真犯人は日野か。日野に関してはあまり背景が描かれていないのでなんとでもなる。だが「さらなるドンデン返し」までやるとやり過ぎか。放送時間内に詰め込むのは無理があるかもしれない。
瑞穂と一星が罠にかけた河村が真犯人だったという終わり方になると予想してみよう。

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真帆が不気味にニヤリと笑うエンディング

だが、油断してはならない。『真犯人フラグ』は、ちょっと脅されたぐらいで「自分が真犯人だ」とあれこれ捏造したり血を抜いたりする人が出てくる世界だ。脅迫されれば、捜査を撹乱し、罪を犯すことを厭わない人がいっぱいいる世界線である。

何しろ山田コーチ(柿澤勇人)は、そのへんに捨てればいい篤斗(小林優仁)のサッカーボールを、わざわざ凌介宅に窓を破壊して蹴り込む。犯罪である。「犯人のいやがらせに見せかけたら疑われにくいかと」と言うが、完全に犯人だと疑ってほしい人の行動である。なぜ蹴り入れる。そこに置いておけばいいのに。登場人物全員が、不自然なまでに犯人にしてほしいという行動原理なのだ。

『真犯人フラグ』の世界では、最後に真犯人だと白状した人物とて、脅されているかもしれない。さらに裏側にいる誰かに脅されているかもしれないではないか。真帆が助け出されたあと、映画『シベツ!』をみんなで観に行くとき、真帆が不気味にニヤリと笑うエンディングすら想像できる。

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米光一成

米光一成 (よねみつかずなり)ゲーム作家/ライター/デジタルハリウッド大学教授/日本翻訳大賞運営/東京マッハメンバー。代表作は『ぷよぷよ』『はぁって言うゲーム』『BAROQUE』『はっけよいとネコ』『記憶交換ノ儀式』等、デジタルゲーム、アナログゲームなど幅広くデザインする。池袋コミュニティ・カレッジ..