里親探しの裏側、全部見せます!猫の幸せのための重要な手続き〈もらわれていった子猫にこの家を思い出さない未来を望む〉


お見合いが終わったら

お見合いが終わっても、その場では何も聞かない。

一度持ち帰ってもらって、改めて相談してもらった上で「飼いたい」となったら、次は、実際に猫と暮らしてみる2週間のトライアル期間に入る。

トライアル期間は、保護団体によって設けていたり、設けていなかったり、さまざまだと思う。ウチは「2週間」としているけれど、それより前でも後でも問題があれば、事情を聞いた上で戻してもらう心づもりはあるので、おたがいの「気持ちの区切り」としての便宜的な期間だ。

保護する前、野良時代のえんの写真
保護する前、野良時代のえんの写真

結果の連絡を待つ間は、「やきもきする」という言葉がぴったりだった。

それまでは「まあ、こればっかりは相性だから」とか「だめでうちで飼うことになれば、それはそれでうれしい」などと話していたのに、いざその段になると「来たれ! いいお返事」としか考えなくなる。

翌日、「ぜひ、トライアルを」というお返事が。

ホッとしたのと同時に「えん」のいない我が家を現実感を持って想像してしまって、ちょっと愕然とした。自分たちで里親に出す、と決めて動いているのに、いざ決まるとそんな気持ちになってしまう。

〈こちらから決めてお別れする猫で泣く意味がなく泣くわけがない

でも、一方では、迎える側の気持ちも想像してしまうのだ。
「えん」を迎えるためのエサ皿やトイレ、キャリーバッグを選ぶときの気持ちなんかを想像すると、もう、本当にバカみたいな表現だけど「ぎゅーっ」となってしまう。

えんの1日は外を見ることから始まる
えんの一日は外を見ることから始まる

トライアルは、1週間後から。

今度は、こちらから猫をご自宅に届ける。直接ご自宅にお伺いすることで、これから猫が暮らすことになる環境を確認させていただく、という側面もある。

トライアルまでの1週間は、寂しい思いを存分に堪能した。

いざお届け!新幹線に乗る

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仁尾智

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仁尾 智

(にお・さとる)猫歌人。1968年生まれ。1999年に五行歌を作り始める。2004年『枡野浩一のかんたん短歌blog』と出会い、短歌を作り始める。短歌代表作に『ドラえもん短歌』(小学館文庫)収録の《自転車で君を家まで送ってた どこでもドアがなくてよかった》などがある。『猫びより』で「猫のいる家に帰り..