葛葉「曲に負けないように必死でした」ChroNoiRのふたりが語る2ndフルアルバム『Wonder Wander World』
2018年に結成してから、常に人気を集め続けてきた叶と葛葉のユニット、ChroNoiR。2024年4月20日には、大阪城ホールでのワンマンライブを控えるなど、ふたりの活躍の規模は目を見張るほど大きくなっている。とはいえ、今に至るまで何もかも順風満帆だったわけではない。
2月20日発売の『GIRLS CONTINUE』Vol.12では、2023年に結成5周年を迎えたChroNoiRを大特集。今や日本を代表するVTuber、アーティストの1組となったChroNoiRのふたりに、結成前から現在までの軌跡を振り返ってもらった。時に悩みながらも、いつでも「ふたりの活動」を楽しみ、前進し続けてきた日々を語り合う約3時間ものインタビュー。ここでは、その一部を前後編に分けて特別に公開する。
ChroNoiR(クロノワール)
VTuberグループ「にじさんじ」に所属する、叶と葛葉による2人組のユニット。YouTubeでのゲーム配信を中心に、雑談や楽曲配信など、2018年から現在まで精力的に活動中。
叶(かなえ)
ゲーム配信を中心に多くのファンから人気を集め、2022年5月14日には男性VTuberとして史上ふたり目のYouTubeのチャンネル登録者数100万人を突破。2022年7月27日には1st mini album『flores』をリリースし、配信のみならずアーティストとしても活動している。
葛葉(くずは)
2021年9月2日に男性VTuber、及びにじさんじ所属のバーチャルライバーとして初めてYouTubeのチャンネル登録者数が100万人を突破。2021年9月28日には初のオリジナル曲「コントレイル」を発売し、Billboard JAPANの「Billboard Japan Download Songs」で総合1位を獲得、国内の音楽サイトで12冠を達成した。
目次
2024年のChroNoiR「Now,Future」
──ここまでChroNoiRの軌跡を振り返ってきましたけれど、ここからはおふたりの「今」に迫っていきたいと思います。2024年2月7日、待望のChroNoiRの2ndフルアルバム『Wonder Wander World』がリリースされ、4月20日にはライブがあるわけですけれども、これまでのChroNoiRのありかたと変わりそうな部分はありますか?
葛葉 ありそうっすよね。ちょっと挑戦的な曲はあるかも。
叶 今回のアルバム、めっちゃいい! あと、歌うまくなったんだよ。マジでいろんな曲があって「ChroNoiRってこういう歌、歌うよな」っていうのから「こういうの歌ってみたらめっちゃええやん」みたいな曲まであるので、ハズレがないです、どの曲も。今までもこれからも楽しめるようなアルバムです。
──ファンの方はもちろん、今回初めてChroNoiRの楽曲を聴く方も楽しめるアルバムになっている、ということでしょうか。
叶 そうですそうです。是非、手に取ってほしい。
葛葉 勝手に販促しないでください(笑)。
叶 あ……(笑)。
──いえ! 販促してください(笑)。むしろこの機会に販促しまくってください。
葛葉 あ、じゃあ。皆さん、お金を使ってください(笑)。
叶 よろしくお願いします(笑)。
──(笑)。これまでだとChroNoiRのふたりの物語性というものを意識されていた作品が多かった印象がありますが、今回はどうですか?
葛葉 確かにこれまでは物語っぽいイメージがありそうでしたよね。今回は結構アーティスティックなんじゃないかなあ。
叶 アーティスティックだね、今回。
葛葉 ファンの皆さんが知ってるようなアーティストの方々にも手伝ってもらってるし。
──ChroNoiRの楽曲自体が、もっと表現手法のほうに向いていくのでしょうか?
葛葉 でもやっぱふたりだからできることみたいなものは、今後も出すんじゃないすかね。
叶 まあ、どうしてもふたりでやってたらそうなるよね。
葛葉 それでいてアーティストっぽいキャッチ―さも狙っていくんじゃないですか?(笑)
叶 大事ですよね。まあ、ふたりともメジャーデビューしちゃってるからね(笑)。
──ソロでの活動をされてきたふたりが改めてChroNoiRに戻ってきてどこへ向かうのか、どういう音楽をやるのか気になります。
葛葉 あ〜、なるほど。お互い成長してる可能性もある。まあでも、なるようになります。
叶 割と僕らフラフラして、面白そうなとこに行っては、またフラフラしてを繰り返してるような感じだったんで、どこに向かってるかっていう感覚は結構むずいっすね。
葛葉 そうっすね。俺もフラフラ系かも。
叶 だって、最初に掲げてた目標をもう超えちゃってるんですよ(笑)。
葛葉 あっはっはっは。
叶 スケールが大きくなっちゃって「これしたいね」が全部できちゃった。飛び立つことが目標だったんですけど、もう既に飛び立っちゃってる。
葛葉 そうです。
叶 出発するまでがロードマップだったから、もう出発しちゃってる。そっからもう空をフラフラし続けている感じなんですよね。だからここからはどうなるんだろうねって感じです。
──その感覚についてはアルバムを聴いたらわかりますか?
叶 はい、きっとわかると思います。
葛葉 おい~。適当なこと言うな(笑)。
叶 要はアルバムもライブも、僕らがこれまでフラフラしてきた足跡みたいなもんすよね。
──なるほど。そのフラフラも含めて、自分たちということなんでしょうか?
叶 そうです。どういう道を通ってきたのか、どうやってここまで来たのかみたいなものも伝わればいいなって。成長も変化も含めて。なんだかんだいっぱい歌の収録をしてきましたからね。
──今作ではどのような部分に力を入れておられますか。
葛葉 曲に力を入れています。著名な方が。
叶 他力本願(笑)。
──あ、あのおふたりのことをまずお願いします(笑)。
葛葉 あ、我々の話ですか。
叶 当たり前だろ(笑)。
葛葉 あはははは! うーん、力を入れた部分……? 曲に負けないようにしたかな。本当にいろんな曲があったんで、なんとか乗りこなせるようにというね。結構必死でした。
叶 アルバムって僕らと運営で一緒に作っているので、いろんなことを提案してもらったりするなかで、それをちゃんとChroNoiRの味にする、みたいなことを結構頑張ってました。
──作品を噛み砕いて、よりChroNoiRらしいものにしていく感じでしょうか?
叶 そうですね、提案してくれたもののなかにはこれまでの僕らではやってこなかったような挑戦的なものもたくさんあるけど、それこそ著名な方たちが作ってくださったような曲も、ちゃんとChroNoiRの色にするのは気を付けて頑張ってきましたね。だから出来上がったアルバムを聴くと、やっぱり「これはChroNoiRだな」って思うと思います。ということが、多分、葛葉さんも言いたかったことだと思います(笑)。
葛葉 はい、全部言ってくれました(笑)。
叶 はい。葛葉の意見を噛み砕いておきました。
──具体的には、どんな曲が入っているのでしょうか?
叶 バラードとかノスタルジーなものとか。
葛葉 ラップとか、ロッキンな曲もありましたっけ。
叶 ロッキンあります! もう、喉痛かったです! 葛葉わかるでしょ? あの曲、僕結構大変だったんだよ。
葛葉 思い出したわ(笑)。あとチルな曲もあります。
──おふたりのラップというのがイメージ湧かないです。
叶 僕はラップめっちゃ苦手なんで……。
──葛葉さんはラップがお得意でしたよね。
葛葉 いや、そういうレベルじゃないっすね。ちょっと今回、過去最高難易度の曲が1個あります。nqrseさんって方が作詞作曲した「VVS」って曲がとんでもなくむずいんすよ!
叶 おしゃれだよね~!
葛葉 バチバチにおしゃれなんすけど、「nqrseさんにしか歌いこなせなくね? こんなの」みたいなレベルの曲で。
叶 譜割むずかしかったよね。
葛葉 むずかった。「VVS」はとにかくむずかった。
──ものすごく幅広そうなアルバムですね。
葛葉 そうっすね。バラードもガチ世界観って感じの。
叶 いやすごかったよね今回のバラード。
葛葉 「Twilight」って曲なんですけど、チャレンジングだなって思いましたね。シンガーソングライターのヒグチアイさんに書いていただいたやつ。
叶 僕、FAKE TYPE.さんのエレクトロスウィング大好きなんすよ。今回作ってもらった「Stereochrome」はマジでいい!
葛葉 で、喉痛くなるのが堀江晶太さんの曲「奇祭狂祭」。攻撃力9999みたいな曲っす。めちゃめちゃロックです。
叶 ライブのために作られたって言われたら信じる。堀江晶太さんの曲って結構王道の顔してるけど鋭利だよね。尖ってる。
葛葉 堀江ワールドが(笑)。
──全部だとは思うんですけど、特に「これは聴いてほしい」という曲はありますか?
葛葉 まあ、一旦全部っすね。
──やっぱり全部ですよね(笑)。
叶 全部ですね。今回のアルバムを作るきっかけになった曲のひとつがDiosさんの「Wanderers」という曲で。僕ら、過去にライブでDiosさんの別の曲をカバーさせてもらったんですよ。これもかなり挑戦的な曲だったんですけど、ふたりで歌ってみたら思いのほかめちゃくちゃよくて。今度のアルバムではこういう今までやったことのない曲に挑戦していこうっていう、僕的にはそういう意識がありましたね。
※この続きは2024年2月20日(火)発売の『GIRLS CONTINUE』Vol.12にてお楽しみください。
【前編】はこちら。ChroNoiRのふたりが2018年のデビュー当時を振り返ります
ChroNoiR表紙巻頭特集『GIRLS CONTINUE』Vol.12
2024年2月20日(火)発売の『GIRLS CONTINUE』Vol.12は、結成5周年のChroNoiRを大特集。収録約3時間、約3万字に及ぶ超ロングインタビューを敢行。デビューから5年間の活動を経て、ChroNoiRのふたりがお互いについて感じてきたこと、ユニット活動で得た変化や、ファンへの感謝の想い、そしてこれからのChroNoiRについて深く語り合った。
表紙は、イラストレーター・ウミ乃による描き下ろし。
ほかにも、2ndフルアルバム『Wonder Wander World』の収録の秘話や、最新MVを紹介! ChroNoiRの5年間をめいっぱい詰め込んだ表紙巻頭大特集。
Amazon.co.jp限定版では、特典として「ChroNoiR」特製ポストカードをプレゼント!
※【Amazon.co.jp限定】と表示のある商品が特典付きです
2ndフルアルバム『Wonder Wander World』
VTuberグループ「にじさんじ」所属の叶と葛葉によるユニット、ChroNoiRの2ndアルバム。アニメーションEDとして公開されたDios提供の「Wanderers」をはじめ、キタニタツヤ、FAKE TYPE.など豪華作家陣の楽曲提供による全9曲を収録。
ChroNoiR One-Man Live “Welcome to Wonder Wander World”
公演日:2024年4月20日(土)
会場:大阪城ホール
開場:17:00/開演:18:00
特設サイトはこちら
※2ndフルアルバム『Wonder Wander World』封入シリアル抽選受付期間:2024年2月7日(水)12:00~2024年2月25日(日)23:59
-
2ndフルアルバム『Wonder Wander World』通常盤
VTuberグループ「にじさんじ」所属の叶と葛葉によるユニット、ChroNoiRの2ndアルバム。
アニメーションEDとして公開されたDios提供の「Wanderers」をはじめ、キタニタツヤ、FAKE TYPE.など豪華作家陣の楽曲提供による全9曲を収録。関連リンク
関連記事
-
17歳のVTuber樋口楓「なんでそこに壁があるんだろう」容姿も性別も溶け合う世界での挑戦
樋口楓『Baddest』:PR -
-
サバ番出演、K-POPへの憧れ、両親へのプレゼン…それぞれの道を歩んだ5人が、新ガールズグループ・UN1CONになるまで
UN1CON「A.R.T.」:PR