近所のボス猫を保護すると決めた。10歳くらいの成猫だ。うちの先住猫たちとうまくやってくれるだろうか、トイレを覚えてくれるだろうか……。不安いっぱいの〈猫歌人〉仁尾智と昭和顔のボス猫「いわ」との共同生活は波乱つづき。保護観察日記、短歌つき。
うまくいく確信は全然なかった
まずは、その面構えを見てもらいたい猫がいる。ドン!

獣医さんから「最近、こういう顔の猫、減ったよね。ちょっと写真撮っておこう」と、記念撮影されてしまうほどの昭和顔。
今回は、この昭和顔の猫のお話。
〈怪我をした野良猫が誇らしげにゆく 戦いましょう戦いましょう〉
今さら家猫として生活ができるのか
名前を「いわ」という。推定10〜13歳くらい。オス。(名前の由来は、人気漫画『ONE PIECE』の顔がでかいキャラクター「エンポリオ・イワンコフ」より)
約4年にわたって我が家周辺のボス的な存在だった「いわ」を家に入れたのは、昨年末12/26のこと。つい最近だ。

「ぼう」が亡くなって部屋が空いていること、「いわ」とほかの外猫の争いが絶えないこと、我が家の外猫用住居「サンルーム」が「いわ」に独占されていること、「いわ」がずいぶん衰えてきたように見えたこと、など、いろいろな要素が重なって「『いわ』を家に入れれば丸く収まるのでは?」という話になった。


……という話にはなったけれど、うまくいく確信は全然なかった。
外での生活を苦にしていないように見える「いわ」を家に入れるべきか、先住猫との折り合いは大丈夫なのか、トイレは覚えるのか、外に出たがらないのか、おそらくもう高齢猫である「いわ」に、今さら家猫として生活ができるのか、自分たちの都合を優先し過ぎていないか……。
何もかもが不安のなかで、それでも「いわ」を家に入れたのが12/26だ。
*飼い猫は、必ず完全室内飼いしましょう。
「いわ」を含め、ここで書いている「外猫」とは、僕が「ひとり地域猫活動」と称して、周辺の成猫を去勢・避妊をした上で、庭やサンルームで過ごしてもらっている猫たちのこと。それがベストだとは、まったく思っていないけれど、持続し得る精いっぱいを模索しながらやっている。
〈歩んでる道が険しい外猫の硬く冷たい肉球のこと〉
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