緊急事態宣言直前、不要不急の大句会『東京マッハ』が燃えた日

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東京マッハ

文=米光一成 編集=アライユキコ


2020年4月5日、句会『東京マッハ』第24回が、初の公開オンラインイベントとして開かれた。題して「國難ニ際シ句會ヲ配信ス」。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が発動する直前である。
突然の開催だったが、視聴者は300人超え。無料開催でありながら、『note』の『東京マッハ』公式サイトの投げ銭が8万円を超えた(感謝)。初のオンライン句会に登壇したのは、千野帽子(日曜文筆家)、長嶋有(作家)、米光一成(ゲーム作家)、堀本裕樹(俳人)、ゲスト藤野可織(作家)の5名。登壇者のひとり米光一成が、その顛末をレポートする。

それはトラブルから始まった

誰も集まらずにやる。ビデオ会議システムを使って配信する句会という試み。
運営を一手に引き受けている平岩壮悟が、猛スピードでビデオ会議システムのセッティングを進める。
俳人たちは、それぞれの自宅から、ビデオ会議サービスのZoomを使って句会をする。鉄壁のソーシャルディスタンス。
それをYouTube連携して、視聴してもらう予定だった。

が、リハーサルでうまくいったYouTubeの連携が本番直前、突如機能せず。
YouTubeではなくZoomそのものに入ってもらうしか手がないぞ、ってなるが、参加者数は100名マックス。
プランを500名までのコースに切り替えるが(痛い出費!)、画面表層ではコースが切り替わるのに、操作画面の深いところに降りると100名のままになっている。
100名の参加者枠はあっという間に埋まり、人数が多くて参加できないというアラートが出たとツイートで教えてくれる人も出ていた。
急遽、長嶋有が、Zoom画面をスマホで映してインスタライブで中継するというハイテクなんだかローテクなんだかわからない秘技を繰り出し、あっという間にそちらで視聴待ちする人も膨れ上がる。
といった開始前のドタバタ40分も、そのまんまZoomでダダ漏れ中継。「映画『オデッセイ』みたいだ」という声も上がる。

漫画家の衿沢世衣子がこの日のために描いてくれたタイトル画を眺めながら、チャットしながらの開演待ち
Zoom画面をスマホで映してインスタライブを中継し、乾杯までこぎつけたのは長嶋有の功績(右上)

「今回は東京マッハオンライン0回目ということで、ひとまず全員が観られなくてもやろう。そして、またリベンジしよう」ということで、Zoom100人+急ごしらえのインスタライブでスタートしたのだった。

『東京マッハ』第1回と東日本大震災


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