謎の侵入者は朋子と山田ではない。では誰か?
『真犯人フラグ』最終回が迫ってきた。ちゃんと回収していくのかスリル満点だ。
19話放送直前に、18話までの展開から残り2話を予想していこう。ミステリー的にフェアな考察は不可能なドラマなので、あくまでも展開予想だ。
鼓太郎(坂東龍汰)が悪い顔して巨大なダンボールを運んできた。前回予想した通り、箱の中身は清明(桑名愛斗)だった。
まいどまいどラストの「衝撃!」はスカされてしまう。事件の核心に触れると見せかけて、大したことないという展開がつづいている。
ちなみに18話のラストは「光莉(原菜乃華)と篤斗(小林優仁)しかいない相良家に鍵を開けて侵入してきた人物は誰か?」だ。
菱田朋子(桜井ユキ)が山田コーチに「一線を越えてほしい」と言っている場面があったので、朋子と山田コーチ(柿澤勇人)がふたりを襲撃するのではないかという予想が多い。
だが、まいどまいどのスカシパターンだとすると、光莉と篤斗のおばあちゃんとおじいちゃん、つまり真帆の両親だろう。おじいちゃんとおばあちゃんなら鍵を持っていて当然。さらに凌介が出かけるときに「おばあちゃんたちが来るまでちゃんとチェーンかけるんだよ」と篤斗と光莉に言っており、来る予定があると示されている。
おじいちゃんおばあちゃんがやってきて、なんでもなかった、よかったねという可能性は高い。
一星の自白は本当か、真犯人ではない理由は?
18話、一星(佐野勇斗)の衝撃の告白があった。
問い詰められた一星は、すべてを仕組んでいたのは自分だと告白する。
駅で凌介(西島秀俊)に接触したのも、新居の建築現場にローファーを埋めたのも、陽香(生駒里奈)が光莉を拉致して痛めつけたのも、一星が陽香に命じたことだと激白した。前回の予想通りである。
動機は「俺が日本中にエンタメを提供している。こんな楽しいゲームやめられるわけないでしょ!」だと言う。
だが、この説明では、いくつかの大きな矛盾が残る。
まず手錠をして監禁されていた理由だ。陽香が一星の命令に従う状態なら、この場面は説明がつかない。一星の指令通りに動く陽香ではなくなっていて、暴走状態にあるのだろう。
もうひとつのポイントは、誘拐中に陽香が電話で話した相手だ。敬意のない話し方をしている上に会話の内容から、相手が一星ではないようだ。では、電話の相手は誰か。
これらのポイントから予測すると、一星はまだ真実を語っていない。真犯人に脅されているか、誰かを庇っているか、真犯人をあぶり出すための演技だ。
陽香の暴走の原因は、電話の相手にあるのだろう。そうすると陽香と電話をしていた人物が真犯人=黒幕。そして、一星は、それを隠している。まだすべての真相を語り得ないのだ。
では、黒幕は誰か。詳しくは、この次で述べる。
黒幕は瑞穂で、殺された姉の復讐が目的だ
河村(田中哲司)は、強羅(上島竜兵)の情報から占い師のところへ行く。占い師は、猫おばさん(平田敦子)だ。猫おばさんは、3年前の秋に瑞穂と真帆がふたりで来たときの台帳を見せる。瑞穂(芳根京子)と真帆(宮沢りえ)は以前から知り合いだったのだ。
これで前回予想した黒幕=瑞穂説の線が濃くなってきた。
もう一度、整理してみよう。
・姉の落語を誹謗中傷する世間の声で、瑞穂の姉は自殺した
瑞穂の「ネットの噂を信じて間違えたら、一生後悔する」「負けたくないんだと思います、他人の悪意に」という言葉は、過去にネットの噂や誹謗中傷で何かがあったことを示している。それは、姉の死の原因が、誹謗中傷する世間の声だったのではないだろうか。
・凌介は大阪の単身赴任のときに姉の落語を観て、「作家モード」でSNSに批判を書き込んだのではないか
凌介の「作家モード」の恐ろしさは、6話で、日野(迫田孝也)と河村が語っている。文芸部で一緒だったとき、「作家モード」になった凌介の批判で日野も河村も泣かされているのだ。凌介は、その「作家モード」で瑞穂の姉の落語を批判したのではないか。凌介が裏垢を持っていたか、もしくは『週刊追求』に寄稿していたのか。
・瑞穂は凌介に復讐を誓った
凌介をはじめとするネットの誹謗中傷で、姉が「殺された」と瑞穂は考えていている。それで、ネットの誹謗中傷で凌介を苦しめる復讐を実行しているのだ。
瑞穂は、凌介に近づくために亀田運輸に入社した。凌介の周囲を調べる。真帆の働くスーパーの常連客になり、真帆と仲よくなる。クレーマーのバタコをうまくさばける瑞穂が、バタコを操っていた可能性も高い。光莉の失踪のきっかけになった真帆の電話の相手も瑞穂だろう。真帆は、電話で「直接部屋に行く」と言った。この「部屋」はホテルなどではなく、「占い部屋」なのではないか。占い部屋で、真帆と瑞穂は会う約束をしていたのだ。
家族を崩壊させることが復讐であり、黒幕瑞穂の目的だった。「#炊飯器旦那」といったSNSの書き込み、ぷろびんたちの動画などのネットの誹謗中傷は、瑞穂が願っていたことなのだ。
・瑞穂はどうして凌介を助けられたのか
5話で、凌介が車道に押された場面。バタコが押したことを中村充が目撃している。だがすぐに助けた瑞穂も目撃しているはずだ。目撃していながらバタコ(香里奈)を追わない理由は、瑞穂が黒幕だからだ(コメントの指摘で、前回考察ミスを修正しました)。
復讐なら、助けなければいいではないかという反論に対しては、強羅が答えている。「復讐ってね自分でやらなきゃ気がすまないんですよ」。
太田黒がぷろびんに送ったメッセージの意図は?
ネットの誹謗中傷が、事件の元凶だとすれば、もうひとつの予想が立てられる。「真帆は、どのように発見されるか?」だ。
ネットの悪意を描くドラマは、最後に、それを反転することで盛り上がる。つまり「ネットの善意」だ。ネットの人たちの善意が集結して、事件が解決するパターンだ(細田守監督の『サマーウォーズ』等を想起してほしい)。
18話で、アフロディーテの下僕こと太田黒芳春(正名僕蔵)がこっそりぷろびん(柄本時生)に「相良凌介について、ご相談があります」とメッセージしている。これは、『ぷろびんチャンネル』で、真帆を探す手助けを呼びかけてもらえないかという相談なのではないか。
もうひとつは、光莉の電話を無視して、パソコンのキーを叩きつづける一星だ。これは、逮捕される前に、真帆探しの協力を仰ぐサイトを構築しているのではないか。
一星とぷろびんの活躍で、ネットを見たたくさんの人たちによる真帆探しが行われ、真帆が発見されるという展開になるのではないだろうか。
朋子の押し入れの中身は?
菱田朋子の押し入れの中には「真帆がいる」説を唱えてきた。だが、ネットの善意の集結で真帆が発見されるという展開なら、いくらなんでも「灯台下暗し」な展開で盛り上がらない。
だとすると押し入れの中には何があるのか。
ここもスカシなのではないかと予想してみよう。次回19話のラストで、「いよいよ朋子の押し入れが開かれる!」となって、最終話冒頭で、押し入れが開いたら、事件の核心とは関係のないものが出てくるのだ。『あなたの番です』で、佐野豪(安藤政信)がワニを飼っていたように。
盛り上がり的には、オランウータンぐらいは入っていてほしいが、ここは、相良家グッズが妥当だろう。
朋子は、真帆に憧れている。清明は(サッカーで背番号10番をもらってレギュラーになった)篤斗に憧れている。だから、押し入れの中身は、相良家グッズが入っているのではないか。朋子が真帆から盗んだグッズ多数、その中には篤斗のモノもあるかもしれない。
いよいよ、あと2話。どう展開していくのか。納得のいく終わり方をしてくれるのか。ドキドキして待とう。
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