屋外のキッチンで“究極のカツカレー”を作って飲む(パリッコ)

2021.3.16


“究極のカツカレー”を作って飲む!

本記事の最終仕上げとして、“究極のカツカレー”を作ってみようと思う。とはいえ、素材にとことんこだわって、カレーは3日3晩煮込みつづけて、とかそういう方向性ではない。屋外にミニキッチンを持ち出し、そこでできる範囲内で工夫するだけで、究極に美味しいカツカレーになるはずなのだ。

そこで、当サイトの記事では以前も使ったことのある、「大泉さくら運動公園」へやってきた。なぜなら、この公園には予約不要のバーベキュー可能エリアがあるので。

参考画像

自宅からバスと徒歩を合わせて約30分。そこから最寄りのスーパーで食材をあれこれ買い揃え、久しぶりなのでちょっと道に迷ったりもしつつ、ヘトヘトになりながらバーベキューエリアに辿り着いたのはなんだかんだで約1時間後。

そこでこの看板を目にした僕は愕然とした。

想像もしてなかったが、そりゃそういうこともあるか
放心状態で、とりあえず一杯飲んだ

肩を落として帰宅したが、こうなったら意地でも屋外バーベキュー場気分で飲みたい。そこで自宅のベランダに、使いたいときだけ出してきて使えるロール式の人工芝をセッティング。

気を取り直し、計画を実行していこう。

ここに一式が収まっている

究極のカツカレーをどこでも作れるセットは、飲み友達のライター、スズキナオさんから大阪みやげにもらった「スーパー玉出」のエコバックにすべて収まった。

適当な板の上にセット

左はおなじみミニキッチン。右はポケットストーブと固形燃料。こうなってくるともう、「2口コンロ」と言っても過言ではない充実の設備だ。

定番の飯ごう「メスティン」に水かげんを調整した米を入れ、その上にレトルトカレーをのせ、固形燃料で炊いてゆく。細かい説明は省くが、勝手に火が消えるまでほったらかしで炊ける。ついでにカレーもあったまる。

カレーはこちら

手頃な価格だけど確実に美味しく絶大な信頼を寄せている、meiji「男の極旨黒カレー」

カツはこんなのを用意した

あらかじめ豚肉にパン粉をつける下処理までがしてあり、あとは揚げるだけの商品だ。

ホットサンドメーカーに並べ、両面にオリーブオイルをかける
たまに油を切りながら弱火でじっくり火を通し、最後に強火で焦げ目をつければ
とんかつは揚げなくても揚がる!
よしよし、いいぞ

そんなことをしていると固形燃料の火が消え、あとは10分もそのまま蒸らしておけば米が炊けるだろう。それまでの間は、できたてとんかつでキッチン飲みといこう。

サクッと軽〜い仕上がり

あぁ、公園でいったん絶望の底にたたき落とされたぶん、泣くほどうまい。レモンサワーのほのかな甘さも身に染みる。

お米も炊けました

メスティンで炊飯をしたときの儀式として、まずはひと口そのまま食べてみる。この白メシがもう、気絶するほどうまい!

酒の味も知らなかった子供の頃、1日中外で遊んで家に帰り、お腹をペコペコに空かせてかっこんだ、母の手料理と白いごはん。メスティンで炊いた米って、どこかノスタルジックなあの頃の味がするんだよな。

そこに直でカレーをかけ
カツをのせてかぶりつく!

これはもう、心の底からうますぎる! 真面目にこれは、一流ホテルのカレーにも負けてない究極のカレーだ。苦労してたどりついたぶん、喜びも半端ない。

レトルトカレーとチープなカツなのに、なんでこんなにうまいのか?

今回も、たったひとつのお気に入りアイテムが生活に加わるだけで、家飲みの楽しさが何倍にも広がることが実証できた。

今後ともQOAL向上を目指し、家飲み道を邁進していきたい。

パリッコさんのコラム連載は毎月1回更新予定


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  • パリッコ『天国酒場』

    本体1600円(税別)/184頁/四六判
    ISBN 978-4-760151-48-6 
    発売日:2020年9月24日/発行:柏書房
    「普段、何気なく過ごしていると見落としてしまう。だけど一歩入り口を入れば、そこには天国のような空間が広がっていて、夢心地に酔うことができる」――すなわち、川のほとりのパラダイス、江戸から続く老舗茶屋、山上の回転喫茶、動物園前の売店食堂、地下街の迷宮店、線路際に佇むおでん屋台などなど、「日常の隣にある非日常空間」を持つ酒のレガシー的名店、それが「天国酒場」だ。
    普通の店では体験できない “絶景”をつまみに楽しむ酒の魅力を、気鋭の酒場ライターが語り尽くす、酒&食紀行極楽エッセイ。著者自ら現地に足を運んで撮影した写真を満載、読むだけでほろ酔い気分と夢見心地の旅気分が満喫できる一冊!

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  • パリッコ『晩酌わくわく! アイデアレシピ (ele-king books)』

    本体1350円(税別)/184頁/四六判
    ISBN 978-4-909483-71-3 

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パリッコ

1978年東京生まれ。酒場ライター、漫画家/イラストレーター、DJ/トラックメイカー、ほか。酒好きが高じ、2000年代後半よりお酒と酒場に関する記事の執筆を始める。著書に『つつまし酒 懐と心にやさしい46の飲み方』『酒場っ子』『ほろ酔い!物産館ツアーズ』、スズキナオ氏との共著に『“よむ”お酒』『酒の..

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