memex、MonsterZ MATE、樋口楓……本当に音楽がすごいVTuber12組を紹介、バーチャルの優位性を考察

2020.6.3
バーチャル・シンガーサムネ

2017年から2018年初頭、歌うVTuberは「富士葵」と「ときのそら」くらいしかいなかった。2020年、「バーチャルシンガー(Vsinger)」を名乗るVTuberも増えた、歌動画投稿も毎日すごい量だ。バーチャルで音楽をやる利点と可能性を、斯界を見守ってきたたまごまごが考察し、おすすめVTuberを紹介する。

memexの試みからVR表現を再考

バーチャルオルタナアーティストを名乗るふたり組のユニット、memex。音楽をバーチャルな世界で表現することにこだわっているVTuberだ。

memex / Cloud Identifier: 集合知に遍在する残滓による自意識の再構成
【memex】家から即売会を開くバーチャルオルタナアーティスト【VR即売会 #めめ3 まとめ】

memexは主にVRChatでのライブやMV撮影に力を入れている。VRChatはネットを介して世界中の人が交流できるVR空間だ。映画『サマーウォーズ』(2009年)で描かれていた「OZ」のようなアバターが行き交う仮想空間の路上でパフォーマンスして観客に披露する、というイメージが近いだろう。

5月30日には「観測することによって実在する」という命題を表現した、全インスタンス(空間)同時ライブ「解釈不一致」を開催。個々の観客が空間を作ることでmemexをそこに「実在」させ、視聴者個々の解釈で自由に空間を演出できる仕組みをVRchat上に設計した。VRならではの、感覚に直接訴える音楽表現だ。

memexは実写では撮影できないMVを作ったり、VRワールドでのゲリラ路上ライブを行ったり、音で遊べるワールドを制作してユーザーに解放したりと、音楽とVRを利用した表現を探りながら多岐にわたって活動している。ふたりが発表したオルタナジャンルの曲は、アーケードゲームに起用されるなど高く評価されている。

このように音楽中心に多様な表現をするVSinger、バーチャルトラックメイカー、バーチャルアイドル、バーチャル演奏家などが日々増えつづけている。中にはすでにメジャーレーベルで活躍していたり、人間と一緒にインディーズレーベルに所属していたり、「BOOTH」や即売会で楽曲を頒布している人もいる。

「理想の姿」で活動できる

この記事の画像(全9枚)


この記事が掲載されているカテゴリ

たまごまご

Written by

たまごまご

道民ライター。『ねとらぼ』『Mogura VR』などのWEBメディアや、雑誌『コンプティーク』『Vティーク』『PASH!』などで執筆中。マンガ、アニメ、VTuber、サブカルチャー中心に活動中。『仕事のマナー「気がきかない」なんて言われるのは大問題ですっ!』などなど発売中。バーチャルプラットフォーム..

関連記事

まふまふ

まふまふ、そらる、天月-あまつき-など、シーンを牽引する5組の「歌い手」たち

VTUVER

VTuberとは「人形浄瑠璃」あるいは「枯山水」である説

宇崎ちゃん、キズナアイ炎上におけるお気持ちヤクザと繊細チンピラ(荻原魚雷)

エバース

「ウケるからやるは『M-1』では失敗する」。3位だったエバースは2026年、自分の感覚を信じる【よしもと漫才劇場10周年企画】

豪快キャプテン×ダイタク

ダイタク×豪快キャプテン、認め合うお互いの漫才の魅力「簡単そうに笑いを取る」【よしもと漫才劇場10周年企画】

Furui Rihoが『Letters』で綴った“最後の希望”「どんなにつらい日々であっても、愛は忘れたくない」

Furui Rihoが『Letters』で綴った“最後の希望”「どんなにつらい日々であっても、愛は忘れたくない」

EXILE NAOTOが語る、「勝負する身体」がステージと水面で魅せる“攻めの0.1秒”。大きな影響を与えるオーディエンスのパワーとは【『SG第40回グランプリ』特別企画】

4年目の今、重荷だった「王子様」を堂々と名乗れる。Last Princeが語る、プリンスを背負う勇気と楽しさ

甲斐田晴/ローレン・イロアス/3SKMの撮り下ろし表紙を公開! VTuberのトップランナーたちを徹底解剖【春のQJ×にじさんじ祭り!】

ニューヨーク『Quick Japan』vol.181

ニューヨーク、60ページ総力特集「普通は勝てない?」を考える。バックカバーにはSHUNTO×MANATO×RYUHEI(BE:FIRST)が登場【Quick Japan vol.182コンテンツ紹介】