“きゅんです”流行から2年「もう一度バズりたくて…」TikTokで人生が変わった女性シンガーの苦悩と成長
近年、エンタメコンテンツにおけるヒットの指標が多様化。音楽シーンにおいては、売り上げ枚数をもとにしたランキングだけでなくYouTubeやTikTokといったSNSでの再生回数も肝となっている。その影響から、本格的なアーティスト活動を前に、思いがけず“ヒット”を記録する人もいる。
シンガーソングライター・ひらめもそのひとり。彼女は2年前に“思いつき”でTikTokに投稿した「ポケットからきゅんです!」が3億回超の再生回数を記録、関連動画が30万個以上投稿されるというバズを生み出し、本格的なアーティストデビューを果たした。
「こんな人生になるなんて!」──彼女はうれしそうに話してくれたが、その裏にはバズを経験したことによる苦悩もあったとのこと。「ポケきゅん」ブームから今日に至るまでの2年間を振り返ってもらった。
目次
「音楽の道に進もうとは、まったく思っていませんでした」
──楽曲についてお伺いする前に、まずはひらめさんのことを教えてください。もともとアーティストとしてデビューをしたいと思い、TikTokを投稿していたのでしょうか?
ひらめ いえ。コロナ禍に入っておうちで過ごす時間が増えたので、興味本位でアカウントを作っただけでした。もともとTikTokで弾き語りをしている人を観るのが好きだったのと、自分も趣味で作詞・作曲をしていたので「やってみよっかなー」って。
TikTokで有名になろうとか、音楽の道に進もうとはまったく思っていませんでした。
──TikTokを始めるまでは、弾き語りしたものを路上ライブなどで披露するとかもなく?
ひらめ はい。本当にただの趣味だったので、おうちでやっているだけ。どこかで披露することもなかったです。
──なるほど。では、自分が作った楽曲を初めて披露したのがTikTokということになるかと思うのですが、これまで趣味でやっていたことが誰かに届くことに対しての抵抗や緊張はなかったのでしょうか?
ひらめ それはなかったですね。顔出しをしていないし、本名で活動していたわけではなかったので。それに、自分で作った楽曲が「たくさん広まればいい」だとか「TikTokをきっかけに有名になりたい」と思っていたわけでもなかったので、ただ自分が作った曲を投稿することを楽しんでいました。
「こんな人生になるなんて!」たった半日で完成した曲が大バズリ
──「ポケットからきゅんです!」は、どのように生まれたのでしょう?
ひらめ 当時「きゅんです」という言葉が流行っていたのは知っていて、なんとなく夜寝る前に「ポケットからきゅんです!」という言葉を思いつきました。そこからメロディをつけて、次の日にギターと合わせて投稿しました。
──お話をお伺いして、相当スピーディーに生まれたように思えました。
ひらめ そうですね。考え込んで曲を作るタイプではなく、パッと思いついて、そのまま動画を撮って投稿することが多くて。「ポケットからきゅんです!」もそんな感じでした。
──その曲が30億回以上再生されるバズソングとなったわけですが、ヒットを実感したのは、どんなタイミングでしたか?
ひらめ 普段からTikTokを観るのが趣味だったのですが、スクロールしつづけても、ずっと自分の曲が流れてくるようになったときですかね。気づいたら振り付けがついていて、テレビで観ている方が楽曲を使用してくれるようになって……。
中でも、NiziUさんが使用してくださっているのを観たときには、うれしいという以上に「びっくり」な気持ちが大きかったです。
──このヒットがきっかけでアーティストとして事務所に所属することになったり、音楽番組に出演したりと、本格的に音楽活動を開始したひらめさん。当時の心境を教えてください。
ひらめ 「まさかこんな人生になるなんて!」と思いました。曲が広まったこと自体もうれしいですし、もしも投稿していなかったら、今も普通に音楽以外の仕事をつづけていたとも思うので。
今までは自分の部屋で歌っていたのに、いろんな人の前で歌うようになったり、自分が観ていた番組に出演していたりしていることが、未だに信じられないです。
「いいね」が集まらない曲を消してしまったことも…
──多くの人から注目を集めるようになり、大変なこともあったのではないかと想像します。「ポケきゅん」がヒットしたあとの2年間、10曲以上のラブソングをリリースされていましたが、その期間の苦悩はありましたか?
ひらめ 「ポケットからきゅんです!」を超える曲を作らなきゃいけないって、プレッシャーを感じていた時期はありましたね。
あとは、投稿し始めたころはうれしかったはずの「いいね」が集まっても、その数の基準が上がっちゃって、よっぽどの数が集まらないと「ああ、ダメだ……」と動画を消しちゃうこともありました。
──消してしまった動画というのは、どのようなものだったのでしょう?
ひらめ 振り付けしやすいように考え込んで作った楽曲とか、「ポケットからきゅんです!」のようにコンパクトな言葉のものとか……。でも、そうやって流行ることを考え込んだものって、たいていうまくいきませんでした。
──思うように伸びない時期に、音楽活動を辞めたいと思ったことはなかったのでしょうか?
ひらめ 「つらいな」と思うことはありました。でも、特に音楽を辞めたからといって、ほかに楽しいことがあるわけでもなかったので、「辞めよう」と思ったことはありませんでした。
──なるほど。つらい時期は、どのように乗り越えたのでしょう?
ひらめ 今って、いろんなアーティストさんがいるじゃないですか。それぞれ曲調も歌詞も世界観も違う。その中で、どの曲がいつ流行るかなんて、正直わかんないなと考えるようになったんです。10年以上前の曲がブームになることもTikTokではよくありますからね。
だから、今すぐに「いいね」が伸びなくても「いつか伸びるかもしれない」と思い、投稿したものを消すことはなくなりました。
──SNSで広まった曲ということもあり、良いコメントも悪いコメントもどちらも届くのではないかと想像してしまうのですが、SNSを使う上でのルールはありますか? たとえば、エゴサはしないとか。
ひらめ もともと悪い意見も受け入れられちゃうタイプなので、心ないコメントにもそこまで傷つかないんです。だから、エゴサは普通にしちゃいます(笑)。
でも、そうなったのは「ポケットからきゅんです!」を投稿してからなんですよね。ただ単に注目される件数が多く、いろんな意見を目にする機会が多いというのもありますけど、「あの曲を出せて、すごいでしょ?」って自分を褒めてあげることでモチベーションを上げられているんです。
ラブソングのヒントは「中高生女子たちからの恋愛相談DM」
──現在、曲を作る上で、どのようなことを大切にしていますか?
ひらめ 「ポケットからきゅんです!」を超えるというよりは、自分がいいな、伝えたいなと思った曲を大切にしています。
実は中高生の女の子たちから、よくDMが届くんです。その中には、恋愛相談のような内容のものも多く、かなり長文でくれる子も多いので、その子たちが励まされるような「共感してもらえるラブソングを作る」というのが目標です。
──今回リリースする新曲「好きになることがわかってたなら」は「ポケットからきゅんです!」のアフターソングなんですよね。どんな楽曲でしょうか?
ひらめ 「ポケットからきゅんです!」は歌詞がかわいらしくて、素直な気持ちを歌にしたラブソングなのですが、それを聴いてくれてた子たちも私も3年経って、恋愛観が変わってると思うんですよね。だから、ちょっと大人になったような目線でのラブソングを書きました。
──楽しみです! 最後に、今後アーティストとしてやってみたいことや目標を教えてください。
ひらめ ラブソングは変わらず作っていきたいです。それからライブをしたことがないので、ライブをしてみたいなと思っています。ただ、どんなに活動の幅を広げていっても、自分の原点であるTikiTokという場所は大事にしつづけたいです。
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