コロナ禍のなかでブレイクを果たしたすゑひろがりずにこれまでの道のりを聞いてちょうど1年。「お客さんが入れられるようになったら」と語っていた単独ライブは全国ツアーという形で実現し、ふたりをテレビで見る機会もぐんと増えた。彼らはこの1年をどう過ごし、今どんな場所にいるのか。まずは「運動神経悪い芸人」「嫌がりながらやる下ネタ和風変換が見事」など、そのキャラクターが世間に浸透しつつある扇子・ボケ担当の三島達矢に<シリーズ大宮セブン>担当ライター・釣木文恵が聞いた。
【関連】すゑひろがりず・南條庄助「ほんまに天が授けた太鼓持ちの鼓やと思います」〜各々語り南條の巻〜
目次
うまくいったことなんて一回もない
三島達矢
みしま・たつや。1982年、大阪府大阪市生まれ。すゑひろがりずのボケ&扇子担当。NSC在学中、当時のコンビ「バルチック艦隊」でで『M-1グランプリ2005』準決勝進出。解散後、トリオ「ガンセキオープン」として活動。2011年4月にひとりが抜け、南條庄助とのコンビに。2016年に「みなみのしま」から「すゑひろがりず」に改名、『M-1グランプリ2019』で決勝進出。2019年に結婚、愛妻家としても知られる。
──この1年、たくさんのテレビ番組ですゑひろがりずのおふたりを拝見しました。『ロンドンハーツ』や『アメトーーク!』(共にテレビ朝日)など、三島さん単独で出演される機会も多くありましたね。
三島 そうですねえ。たくさん呼んでいただいているのはほんまにありがたいんですが、毎回今まで味わったことのないプレッシャーを感じてます。プレッシャーを楽しむ方もいらっしゃるけど、僕はそんなタイプではない。根がだらしないんか、みんなと楽しくやるのが一番好きなんですよ。できることなら早くNGK(なんばグランド花月)の師匠がたみたいな生活をしたいなって心の底から思います。
──師匠みたいな生活というのは?
三島 こう、寄席に出るじゃないですか。合間は仲のいい師匠と雑談して、テレビで競馬とか野球観てみんなで笑って、「師匠出番です」と言われたらきっちり爆笑取って帰ってくる。ほんまになんていいんだろうって思います。そういう師匠がたへの憧れがより強くなりました。
──バラエティ番組はあまりなじまない?
三島 もちろん、お仕事をいただいたらもうむちゃくちゃうれしいです。でも、自分の思うようにしゃべることができなくて、どうすればいいのかもわからないままで……。それこそ、(田村)淳さんとかザキヤマさん、有吉(弘行)さんは、師匠がたのようにリラックスしているんですよ。でも僕はずっとブルブル震えてる。自分で自分をコントロールできなくて、いつも「何しゃべってんねやろ」となる。うまくいったことなんて一回もないです。
──やや悪趣味ではありますが、三島さんが切羽詰まる姿、追い詰められている姿を視聴者が楽しむという面もあるような気がします。
三島 結局、いつもまわりの腕のある方々にイジっていただいているんですよね。その笑いは自分から発動したものじゃない、完全に人の発電力に頼っている状態で。イジられて困り顔をするというのは一か八かなところがあって、当たりゃいいですけど、当たらないことも山ほどあるんですよ。
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