昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2021年のテレビ鑑賞記録。
『千鳥のクセがスゴいネタGP』
ついに『いろはに千鳥』などでもおなじみのミサイルマン岩部扮する武将様が、ゴエ爺(浅越ゴエ)を連れて登場。千鳥のふたりも「出た!」と喜びながら「頼む、ウケてくれ!」と祈る。
披露したのは、「大和国で行われておるすべての諸芸はもうすでに戦国時代ではやり尽くされた諸芸だということ」を観せる「戦国寸劇」。今回はオリエンタルラジオの「武勇伝」。
これに「まだまだ30%ぐらいしかよさが出てません」とノブ。大悟も「もう一回チャンスをあげてください」と、武将様だけに対しては優しい。「本当にまだ伝わってない感じが、悔しくて、悔しくて!なの。ホントに!」と。まったく同じ気持ち! 「戦国寸劇」はまだまだたくさんあるので毎週でも出てほしい!
『夜の巷を徘徊しない』
AD企画「適当に買ってきて-1グランプリ」で「おもちゃの飛行機」を買ってきたAD・眞喜志。だが、それがうまく飛ばなかったため、その原因を探ってこいと命じられ、自らVTRを撮影・編集するチャンスをもらう。
古いおもちゃのため、メーカーに連絡しても修理できないということで、「日本模型航空連盟」に協力を仰ぐことに。
機体を見て、ひと目で「機体には問題ない。ポンプに問題がある」と看破する連盟のおじさん。口調は雑だけど、「ここを見てみな」のように優しく導き、すぐにチューブが切れていることが判明。そのプロフェッショナルっぷりに痺れる。
実際、直ると驚くほど高く長く、そして美しい軌道で飛ぶ飛行機。ちょっと感動的だった。
『ファミリーヒストリー』
「シティ派ぶってるけど、けっこう泥臭い人生歩んできてるんで」というバカリズムがゲスト。
その泥臭さは本人だけでなく、曽祖父の代から脈々と受け継がれてきたことがわかる。父方の先祖は、みんな一様に「ケンカっ早くて負けん気が強い」。“武闘派”の側面もあるバカリズムがその系譜にあることがハッキリと示されていた。
父親からは「ケンカは本人が負けを認めなければ負けにならない」と教えられていたバカリズムは、けっして運動神経もいいほうでなく、体も小さいにもかかわらず、空手をしている友人とケンカをしても絶対に泣かなかったという。
曽祖父は裁判所の書記だという母方の家系からは文系の血を受け継ぐ。特に「空想家」だった母は詩や作文が得意。受賞歴もあるそう。「夜の世界」と題された小学6年生のころに書いた作文からもその一端が窺える。
「ひんやりとつめたい冬の風がお風呂に急ぐ私のほおをなでる。私に踊りましょうと誘うように。そんなに急がないでもいいでしょう。こんなにも美しい夜なのに。ひとりでお風呂に急ぐ夜の世界に百万千万の人がいるような気持ちになった」。
出てくる写真の数々がバカリズムを彷彿とさせる顔ばかりで可笑しい。父の友人は、バカリズムが笑いながら目の奥で冷静にまわりを見てる様が父親譲りだという。
バカリズムが高校時代、父と祖父が相次いで急死。その直後に行われた野球部の大会。スタメンに抜擢され、いかにもやんちゃ坊主といった気合いの入った表情で打席に立つ姿がなんとも愛らしい。
だが、この大会が終わると「お母さん、家に男、僕ひとり」と言って、落ち込むのとストレスと責任で塞ぎ込んでしまっているように母には見えたという。
バカリズムが芸人になるために日本映画学校進学を希望すると、一家の苦しい経済状況を知る担任が諭すも母は賛成。「東京に行けば、元どおりの元気なヒデになるんじゃないか」と思ったそう。「自分自身が落ち込んでいたっていう感覚がないんですよ。でも母から見たらそう映ってたんだなあって」とバカリズムは振り返る。
母は毎日日記を書いており、「ヒデに2万送る」など息子の下積み生活の状況が記録されていた。「2月11日 主人と見合いをした日にヒデがテレビ初収録。ヒデ、バンザイ」。
親の深い愛情と、武闘派で空想家のバカリズムのルーツが克明に表れた番組だった。
今日観たい番組:『タモリ倶楽部』で「真冬のアイスのコーン選手権」など
『かりそめ天国』(テレ朝)は「最新“ボディビルのかけ声集”」など。
『脱力タイムズ』(フジ)は中川家・礼二&瀧本美織。
『タモリ倶楽部』(テレ朝)は「真冬のアイスのコーン選手権」。
『金曜日のソロたちへ』(NHK)は「芥川賞作家・羽田圭介と漫画家と相撲大好きWEB編集者」。
『A-Studio+』(TBS)に永山絢斗。
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【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)
毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。
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