ハライチ岩井、爆笑問題に憧れる理由を明かす「田中さんはボケと心中してあげてる」(てれびのスキマ)


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。

【関連】ハライチ岩井「家のマンガは全部BL」。花澤香菜とBL愛を熱弁


『チマタの噺』

ゲストはハライチ岩井。

これまでは「師匠」と呼ぶ文化がなく「鶴瓶さん」と呼んでいたが、今は鶴瓶のことを「師匠」と呼ぶ岩井。その理由を、以前『桃色つるべ』に出演した際、鶴瓶から「けったいな奴」と形容されたからだと話す。

自分のことを「不器用」とか「ひねくれてる」などと言われてもずっとしっくりこなかったが、「けったいな奴」と言われ、初めて「腑に落ちた」のだそう。

その後、岩井は鶴瓶のことを調べ、笑福亭松鶴に弟子入りしに行った際、「けったいな顔してる」と言われた話を知り、「鶴瓶さんも『けったいな奴』と言われたんだと思ったら『師匠』って呼ばなきゃって(笑)」と。

岩井がツイッターなどでも繰り返し「もっと話していたかった」などと熱心に告知し、鶴瓶のことを慕っている感じが少し意外だったけど、「けったいな奴」の系譜に連なるふたりだと考えるとしっくりくる。

ちなみにその鶴瓶が松鶴に弟子入りしに行った話を、拙著『笑福亭鶴瓶論』(新潮新書)から引くとこんな話だ。

鶴瓶は松鶴の自宅を訪ねる。

「あー、また“けったいな顔”のが来よったよー」
呆れたような声が奥から聞こえてきた。
「けったいな顔」って、と扉の前で思わず吹き出しそうになった。
「笑福亭鶴瓶」になる前の駿河学が、笑福亭松鶴に弟子入りしようと、松鶴の自宅を訪ねたときだった。

一度は不在を理由に門前払いされた鶴瓶だが、時間を置いて再び訪れると観念したのか、家に通された。

鶴瓶は誠心誠意、弟子入り志願の理由を説明した。だが、松鶴は弟子入りを許すとも許さないとも言わず、落語家という職業がいかに厳しい職業かということを訥々と話し始めた。
そんな話を真剣に聴きながらも、鶴瓶の目にあるものが飛び込んできた。
毛だ。
真剣に喋っている松鶴の上唇あたりに、犬の毛がくっつき、それが口を動かすのに併せてそよいでいる。
「それを取れ」ともうひとりの自分が自分に命令する。
「それ、取ったらおもろいで」
松鶴は落語界屈指の厳しさで知られ恐れられていた存在だ。もちろんその噂は鶴瓶も知っていた。何より目の前にいるその威圧感がそれを物語っていた。だが、その畏れと同じくらい「おもろい」誘惑にかられてしまう。それが鶴瓶の性だった。
「こいつはなんか、人間的におもろいやっちゃ」
そんな風に思われたいスケベ心に抗えられなかった。
「ちょっとすんません。唇に犬の毛がついてて、ごっつ気になるんで」
そう言って鶴瓶は松鶴の口元に手を伸ばし、その毛を取り除いた。不遜な態度と取られかねない大胆な行動だ。怒鳴られてもおかしくない。だが、松鶴のリアクションは違っていた。
「おもろいやっちゃな、こいつは」
そう言うと、隣りにいた奥さんもワーッと笑った。

(『笑福亭鶴瓶論』より)

鶴瓶にコントをやらないのかと問われ、「醤油の魔人」のようなリズムネタが好きなのでやりたいが、澤部が役になりきってツッコミができず、全部、澤部のツッコミになってしまう。そうなると漫才師のコントのようになるからやらないと答える岩井。

そしてもうひとつの理由は、最初に憧れたのが爆笑問題だから、だと言う。岩井「田中さんのすごいところは、どんなボケを言われても、そのボケと心中してあげること」。

『華大さんと千鳥くん』

芸能人がプリントされたカードを3枚配られ、3種のオリジナル競技の勝敗を争う「芸能人カードバトル」。

今まではほとんど知られていない「ネクストブレイク芸人」が大半だったが、今回は、もう中学生、ザコシショウ、ダイアン津田、空気階段もぐらなど人気芸人がほとんど。

大吉は「最も思い入れのある後輩」という5GAPクボケンを引き当てる。ノブの手札にはニューヨーク嶋佐が。「今ね、嶋佐がおもしろいのよ」と大悟。ノブが髪型をイジると大悟も「今、迷いに迷いよるから」と笑う。

各競技1枚手札のカードからそれに勝てそうな芸人を選び対戦するのだが、事前に各競技に挑戦しているため選ばれなかった芸人もVTRがある。

1種目目で選ばれなかった嶋佐のVTRも観たいという話になり、前フリの部分だけ観ることに。そのコメントに「今、嶋佐がやっぱいいね。全競技、嶋佐観させてください」と笑う大悟。

その嶋佐は最後の「ビリビリ低周波カラオケ対決」で指名され、ほかのメンバーが途中で歌えなくなるなか、嶋佐だけはしっかりと歌い切り勝利。嶋佐は完全にこの日の主役で、大悟のガイドによって、そこはかとない可笑しみが全開となっていた。


明日観たいテレビ:『アメトーーク!』「猫メロメロ芸人」にかまいたち山内、とろサーモン久保田、ミキ亜生ほか

『アメトーーク!』(テレ朝)かまいたち山内&とろサーモン久保田&ミキ亜生&シソンヌ長谷川&サンシャイン池崎&蛙亭・中野&カミナリで「猫メロメロ芸人」。

『アウト×デラックス』(フジ)に久野知美、鈴木明子、高橋成美、土屋礼央。

『NEWニューヨーク』(テレ朝)「嶋佐のポテンシャル向上委員会」。

『トークィーンズ』(フジ)に中居正広、水谷隼、DJ松永。

『櫻井・有吉THE夜会』(TBS)に勝地涼、古田新太、ゆりやんレトリィバァ、おいでやす小田。


この記事の画像(全2枚)


関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ


  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

    #【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ) の記事一覧


てれびのスキマ

Written by

てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

QJWeb今月の執筆陣

酔いどれ燻し銀コラムが話題

お笑い芸人

薄幸(納言)

「金借り」哲学を説くピン芸人

お笑い芸人

岡野陽一

“ラジオ変態”の女子高生

タレント・女優

奥森皐月

ドイツ公共テレビプロデューサー

翻訳・通訳・よろず物書き業

マライ・メントライン

毎日更新「きのうのテレビ」

テレビっ子ライター

てれびのスキマ

7ORDER/FLATLAND

アーティスト・モデル

森⽥美勇⼈

ケモノバカ一代

ライター・書評家

豊崎由美

VTuber記事を連載中

道民ライター

たまごまご

ホフディランのボーカルであり、カレーマニア

ミュージシャン

小宮山雄飛

俳優の魅力に迫る「告白的男優論」

ライター、ノベライザー、映画批評家

相田冬二

お笑い・音楽・ドラマの「感想」連載

ブロガー

かんそう

若手コント職人

お笑い芸人

加賀 翔(かが屋)

『キングオブコント2021』ファイナリスト

お笑い芸人

林田洋平(ザ・マミィ)

2023年に解散予定

"楽器を持たないパンクバンド"

セントチヒロ・チッチ(BiSH)

ドラマやバラエティでも活躍する“げんじぶ”メンバー

ボーカルダンスグループ

長野凌大(原因は自分にある。)

「お笑いクイズランド」連載中

お笑い芸人

仲嶺 巧(三日月マンハッタン)

“永遠に中学生”エビ中メンバー

アイドル

中山莉子(私立恵比寿中学)
ふっとう茶☆そそぐ子ちゃん(ランジャタイ国崎和也)
竹中夏海
でか美ちゃん
藤津亮太