博多大吉「エクスカリバー」を抜き取るも、バイキングでは最低評価(てれびのスキマ)


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。

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『テレビ千鳥』

「人のいろんなもんが見えましたよね。今までの育ちとか性格とか」と大悟が言う名企画「一周だけバイキング」の1時間SP。1人目の挑戦者は大吉。企画を聞いて真っ先に「先に言っておくけど、めっちゃヘタ」「自由が一番不自由なんだよ」と言うように、各種のエビを取って「エビ4カード」をそろえてしまったり、お椀の上にオムレツ皿を置いたり、納豆の器にコーンフレークを入れたり、普段の「センスの塊」のようなイメージとは真逆のセンスのなさを露呈。

ついには、前回大き過ぎて誰も取らなかったタラバガニを、初めて皿に無理やり置く。これを「エクスカリバー」と形容し、「抜けない剣を取った」「探してた勇者」などと評す千鳥や華丸がおもしろい。「アメリカの観光客」(華丸)、「ワタリ119のバイキング」(大悟)などさんざんな言われよう。バイキングマスター・華丸の評価は「小文字のg」で前回を含めて最下位に。

2人目の草薙と4人目の小杉は最初からどんどん取っていくほぼ同一人物かのような選択。「剣」を抜くか抜かないかで盛り上がる一同がバカバカしくておもしろい。一方、3人目の長嶋一茂は、育ちのよさを窺わせる彩りなども考えたチョイス。唯一、大好物のあんずを置く場所がなくなり、食器の「中央分離帯」に置くという品のなさを見せるも全体的には美しい皿になり、華丸も「あんずのA」と最高評価。

ラストは華丸のお手本。さんざんほかの人を評してきただけに緊張で手が震え、カタカタカタと皿の音を立てながらも、それまで誰もやらなかった海鮮丼を作ってどよめかせるなど、バイキング巧者っぷりをまざまざと見せつけた。だが、一茂が「素晴らしいと思いますけども、これだけの料理を前にして顔が笑ってない」と指摘すると、大悟「ホンマやな、ビュッフェなんか楽しみゃ勝ちやな!」。そんなオチも含め、シンプルかつ奥深い、完璧な企画だった。

『漫才JAPAN』

今回が初の全国ネット。「ガチャ漫才」でオードリーが引いたテーマは「憧れの職業 声優」。いきなり挨拶から「みなさん、声優界の山寺宏一・春日ですよ」と、本来は「お笑い界の山寺宏一」と言うところを間違える春日。「新ネタ感ありましたねえ」とせいや。若林「収録後、春日と長い話になるかな(笑)」。

「ヒットソング漫才」では、星野源「恋」をテーマにトム・ブラウンが合体漫才。星野源を3人集めて合体させて「流れ星の源」を作りたいという。ずっとはちゃめちゃでお腹が痛い。

ピン芸人同士のユニット漫才は、もう中学生×陣内智則の「もう陣内」。ネタはすべてもう中が考えると言われ、「それが不安」と陣内。もう中ワールド全開の漫才に一同総立ちで迎える。陣内「1週間前に聞いたのよ、もう中とやるって。そっから『ヒルナンデス!』生放送も全然元気なかった(笑)」。


『さんまのまんま』

ゲストは声優の花澤香菜と日高里菜。ふたり共『あっぱれさんま大先生』出身。当時の映像が流れ、さんまも「懐かしい」と思い出話に花を咲かせる。日高は「黒歴史」「今はもうそういうキャラクターじゃないので」と笑う。『プリキュア』のローラの声を実演する日高に「ハハッ」と笑って崩れ落ち、「素出るとお前、ローラちゃう!」とさんま。子役時代からの関係性が垣間見えて感慨深い。『さんま大先生』出身者を一堂に会した同窓会SPみたいなのをやってほしい。

さんまが企画・プロデュースした『漁港の肉子ちゃん』に「なんで私たちに声をかけてくれなかったんですか!」と抗議する花澤に、「大竹しのぶのポジションできるか?」とさんま。花澤「それはちょっと難しいかも……(笑)」。

明日観たい番組:『プロフェッショナル』で「サンドウィッチマン未公開スペシャル」

『バナナサンド』(TBS)、東京サマーランドでオリジナル対決4連発。

『マツコの知らない世界』(TBS)、「浅草グルメの世界」。

『プロフェッショナル』(NHK)、「サンドウィッチマン未公開スペシャル」。

『ロンドンハーツ』(テレ朝)、「芸人イメージサーチ」。

『ぼる塾の煩悩ごはん』(テレ朝)に、さらば青春の光・森田。

『イグナッツ!!』(テレ朝)、「ぶっちぎりキュンキュン映画」。

『チマタの噺』(テレ東)に、三遊亭好楽。


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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