『有吉の壁』のことを『壁』と呼ぶ、渡辺謙のお笑い愛が垣間見られた『かりそめ天国』(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2020年のテレビ鑑賞記録。


『かりそめ天国』

宮下草薙・草薙が大御所をおもてなしするシリーズに渡辺謙がゲスト。『夜の巷を徘徊しない』でもシソンヌが好きと言っていたとおり、お笑い好きな渡辺謙。

『かりそめ天国』は毎週観て、『5時に夢中!』も観ているという。ハナコも好きで『有吉の壁』のことも『壁』と呼ぶ。草薙の印象を聞いても「だいぶ小慣れてきたね。『コイツ大丈夫か?』って感じはなくなってきた」と的確。有吉の印象は「すごい大人だなって感じがする。味噌作ったりだとか、お醤油作ったりとか、サボテン買ったりとか、ちゃんと生活してる感が出てる」と言うと、草薙が「僕も知らないような有吉さんが……」と漏らすように、リップサービスではなく『かりそめ天国』を本当に毎週観ていることが窺える発言。草薙「先輩芸人としゃべってる感じでした」。

スタジオトークでは、ネットなどのレビューやランキングを気にするかという話題で有吉が「この前、ちょっと趣味的なことで革の拘束マスクを……」と話し出したので『有吉クイズ』で買ったときのことかと思ったら、それとは別にAmazonで買ったそう。「人気」と表示されているものを買ったが「実際手元に来たらヒドい代物だった」という。「フィット感が大事なのに中綿みたいなのが入ってておもちゃみたいな感じ」と言うと「ネタ的なやつね?」とマツコ。「そうなんですよ!」とヒートアップしていく有吉。

「そういうの(ネット評価)は初心者の票が多い」とマツコが言うと、「そういうことなんです!」と我が意を得たりの有吉。間に綿とか入ってたほうが肌に優しいから初心者用の「SMごっこ」のものだったのだろうと。有吉「痛くて苦しいのがいいんだから!」、マツコ「その先にあるんだからね!」とゴールデンタイムでまさかのSM談義。

さらに「ふかわりょうさんはどんな人ですか?」という投稿からなぜか「ふかわりょう論」に。「芸能人って感じがあんまりしない。ホント、普通の人。悪い意味じゃなくて」「もうちょっと楽に生きればいいのになって思う」というマツコ。有吉は「パブリックイメージと一緒だと思う。『神経質なバカ』だよ(笑)」と評する。「悪い人間じゃないよ」と言う有吉に首肯し、マツコ「テレビとかこういう世界に向いてないと思う。『適当』が絶対にない人」。

『アニマルエレジー』

ロバート秋山扮する天才子役・みちくんが、秋山が尿管結石になった際、出てきた石をネックレスにしていると明かし、その現物を夏目三久に見せる。すると夏目は真顔になり「すごいね……秋山さんってやっぱ頭おかしいね」「今年一番引いたかも」。

「仕事を辞めたいと思ったことは?」とみちくんに聞くと「あるあるあるー!」と即答。逆にみちくんが夏目に聞くと、みちくん同様「あるーあるーあるー!」と答える。夏目「じゃあ、辞めて何する?って考えてたときに結局この仕事なのかなって思うんだけど、別にそんなこと考えなきゃ何でもできるとも思うんだよね。辞めちゃえば意外とほかの仕事でもいいかってなる気がする」。

この番組はギミックとはいえ、“子供”を相手にしている油断からか、夏目の本音のようなものがチラチラ見えるのがおもしろい。


『あのコの夢を見たんです。』

ヒロインは鞘師里保。蒼井優の山里に対する“英才教育”がしっかりと生かされているようなストーリー展開だった。先入観があるからかもしれないけど、「手がちっちゃいのがカワイイから絶対手がちっちゃいのがわかるところを入れたほうがいい」という蒼井の言葉どおり、心なしか手がよく映っていた気がする。

今日観たい番組:ミルクボーイ駒場、オードリー若林ら出演の『IPPONグランプリ』

『IPPONグランプリ』(フジ)。Aブロックに野性爆弾くっきー!、ミルクボーイ駒場、笑い飯・西田、バカリズム、オードリー若林、Bブロックにアインシュタイン稲田、千原ジュニア、博多大吉、ネプチューン堀内、かまいたち山内。

『勇者ああああ』(テレ東)にハリウッドザコシショウ、インパルス板倉。

『伯山カレンの反省だ!!』(テレ朝)にふなっしー。

『ゴッドタン』(テレ東)は「マジ歌ルーキーオーディション」後編。

渡辺謙主演『逃亡者』(テレ朝)、第1夜放送。



  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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