ドラマ『MIU404』に「GO TO」――時事問題を鋭く描くことでの現実とのリンク(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2020年のテレビ鑑賞記録。


「アクション満載の痛快バディもの」から「現実の時事問題を色濃く反映した社会派ドラマ」へ

『MIU404』。“夢の国”だと思って日本にやって来て奴隷的労働をさせられる外国人留学生や技能実習生問題を扱って、「夢の島」というタイトルをつけるのがまず秀逸。そして作中に出てきた「GO TO」は野木さんのツイートによると脚本を書き上げたのが3月頭なので、ただの偶然の一致という奇跡。

野木亜紀子のドラマではこれまでもこの手の放送前後にたまたま現実と重なるってことがあるけど、時事問題を鋭く描くとこういうことが起こるんだなと改めて思う。1話の「アクション満載の痛快バディもの」という印象が回を重ねるごとに、それもしっかり残しつつも、「現実の時事問題を色濃く反映した社会派ドラマ」に更新されていく。

『タモリ倶楽部』。「超ロングソーシャルディスタンス収録」ということで、ビルの屋上で向かいのビルの屋上に宮下草薙の宮下を待機させて収録。宮下はこの日のために手旗信号をマスター。手旗信号でやりとりする。手旗信号の解説などをしているためなかなか自分に向かない状況に、宮下は手旗信号で「タモリハヤク」と呼び捨てで合図。「そんなヤツじゃないと思ってたんですけど……」と草薙。タモリは「手旗信号って性格が出るんだな」と笑う。

タモリ側が「アホ」と伝えると、即座に「バカ」と返す宮下。「あのヤロウ、生意気だな!」とタモリ、うれしそう。「おーい! 次ください!」と大声で叫ぶ宮下に、今度はモールス信号で「SOS」。モールス信号も事前に勉強していた宮下は信号を理解し「こっちのセリフ!」と返事。タモリが「これ、ピンクレディーの『SOS』のイントロに入ってる」とウンチクを語り出すと、再び宮下から「おーい!」の声。草薙、大声で「今、大事な話してるから、ちょっと静かにしてて、宮下!」。

『シンパイ賞』。以前の「後輩から300円を借りた」という「シンパイニュース」で爆笑をさらった錦鯉がついにスタジオに登場。長谷川のダメエピソードは今回も炸裂。R-1のエントリー費を後輩に借りながらも途中で弁当を買って出場できなかったり、奥歯がないため「丸呑み派」だったり。食事は味わうよりも「お腹いっぱいにするのが目的」と。せいや「ヘビですやん!」。

太田伯山』にチョコレートプラネット。いろいろなことをやってようやくブレイクして、いよいよこれから自分たちの番組を持てるんじゃないかというところで第7世代ブームが来て抜かされていった、と。長田「第7の余裕感も怖い」。それに対し「僕らも正統派で売れてないですから」と太田、「1回干されて俺らと同世代がどんどんブームみたいな感じで売れていった。その下のナインティナインがガンガン数字取っていくわけ。悔しくてしょうがなかった」。

実は、事務所を辞める前は、「全民放に(冠番組の)企画書が上がってて、もう決定してた」のだそう。そんな話から、どんどん自分たちの話に脱線していくいつもの流れ。長田「(爆笑問題とは)共演NG出してるはずなのに」。

今日観たい番組:『SONGS』に岡村靖幸など

『99人の壁』(フジ)にフワちゃん。

『有吉ダマせたら10万円』(フジ)にかまいたち、SixTONES京本・田中、児嶋一哉、霜降り明星、三村マサカズ、渡辺直美。

『あざとくて何が悪いの?』(テレ朝)第3弾。今回も千葉雄大も参加。

『SONGS』(NHK)は岡村靖幸。



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    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。
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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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