ナインティナイン「解散はもうない」矢部・岡村が考える<引き際>と<将来>

ナインティナイン ロングインタビュー

岡村隆史50歳、矢部浩之49歳となり、ナインティナイン結成30周年でもあった2020年。長年テレビの最前線で活躍しつづけ、多くの危機も乗り越えてきたふたりは、将来に向けてどんな芸人人生を思い描いているのか。

およそ10年ぶりとなる、矢部・岡村そろってのロングインタビューで、ふたりが語った「芸人としての引き際」とは。

※取材は岡村隆史結婚発表前の10月中旬に行いました。


「ナイナイ」があるから、ほかの仕事もできる

左:矢部浩之(やべ・ひろゆき)1971年10月23日生まれ、大阪府出身。右:岡村隆史(おかむら・たかし)1970年7月3日生まれ、大阪府出身。

──岡村さんはよくBIG3(ビートたけし・明石家さんま・タモリ)に対して「上が詰まってる」とおっしゃっていますが、30年のキャリアを重ねてご自身も上の立場になりました。今後その立ち位置で、どのように戦っていきたいと思っていますか?

岡村 僕らの年代からすると、みんな養成所上がりなんで上の人に対して「師匠」とかって言わないでしょうけど、「ダメ師匠」のような感じで扱ってもらいたいです。

「そっちちゃいますよ! こっちですやん!」「違う違う違う!」って言うてもらいながら扱ってもらえるキャラクターになれたらいいんですけどね。頭も叩いてもらって「何言うてんねん!」みたいな感じで混ざっていければいいなと。

やっぱりこの時代、あのBIG3みたいに突き抜けることはなかなかないんじゃないかなって思うんですね。混ざっていくなかで『めちゃイケ』とか観てくれてた第七世代に「どこ行くねん!」って怒られるキャラになれれば。そういう理想は持ってます。突き詰めていったら(笑福亭)鶴瓶さんみたいになってるかもですけど(笑)。

矢部 現時点では僕ら中途半端なんですよね。芸歴的にも、なんか間にいるというか。BIG3って、さんまさんは30代でもう言われてましたからね。

岡村 僕らもう50ですからね。まだまだ届かへんっていう。でももうそこを抜く術はない(笑)。このご時世、今のテレビの世界観ではもうないんだろうなっていうふうに思います。だから混ざっていくしかないし、一緒にちゃんとできればいいなと思います。

──解散しなくても、ずっとピンで仕事をしているコンビもいますよね。ナインティナインとしてはどういうコンビ像を描いていますか?

矢部 理想はもちろん、ベースはコンビでやりつつ、あとはお互い好きなことをピンでできたら一番いいかたちですよね。

岡村 解散とか、もうないでしょうし。コンビでもらえる仕事はコンビでやりますし、50になってきたらそれぞれの考え方とか自分のやりたい方向もあるでしょうし。『めちゃイケ』のときは、あの番組があるからほかでどんなことがあっても『めちゃイケ』で集合できるっていう心強さがあった。同じように、「ナインティナイン」があるからいろいろほかの仕事もできると思ってます。

矢部 だから解散するとしたら、辞めるときでしょうね。

岡村 ひとりが辞めれば、それはもう解散ですから。

「やれるんやったら、どこまででもやりたい」

矢部「先輩の“引き際”を見て、どう感じるのか考えたい」

──引退する、という将来設計は考えたりもするんですか?

矢部 僕はないですかね。

岡村 ないですね。

矢部 上見たらキリないですけど、芸人としていい思いさしてもらってるほうだと思うんで、時代とかタイミングはあるでしょうけど。これからどうなるか楽しみですし。

岡村 そういう終わり方ってわからないですよね。昔、(島田)紳助さんに「おまえもう辞めたらええねん。向いてないわ、辞めろ。辞めたらストレスなくなるから」ってメシ屋で1時間ぐらいずっと言われたことありましたけどね(笑)。

でも、「もう少しやらせてください」って言いました。ああいう、スパーンって身を引く辞め方もあるでしょうけど、僕はそこまでの覚悟がないというか、終わり方もわからへん。

矢部 BIG3、とんねるず、ウッチャンナンチャン……先輩方の引き際を、僕らは見ていけるわけじゃないですか。そんなんで変わってくるかもしれないですね。先輩方の引き際がまだ見えないですもんね。

岡村 そうですね。どないしはるのかまったくわからない。

矢部 それ見てどう感じるのか。僕らだけじゃなくて、それ以降の後輩もいろいろ思うんじゃないかなって思うんですよね。

岡村 正直言えば、やれるんやったらどこまでもやりたいですよ、やっぱり。

みんなが混ざり合って喜んでもらえるイベントを作りたい


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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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