公式グッズだけじゃない自主的消費も。イマドキ若者のヲタ活消費の実態
今の若者のヲタ活を軸にした消費行動には目を見張るものがある。彼らは公式グッズの購入だけでなく、さまざまな商品やシーンを自分の推しへ結びつけ、推しへの愛を表現している。
彼らの一番の情報源であるインスタグラムで「#ヲタ活グラム」や「#ヲタピク(ヲタ活ピクニックの略。若者トレンドのひとつ)」などのハッシュタグ検索をすると、超おしゃれなヲタ活の実態を見ることができる。
推しの誕生日にはオリジナルケーキを発注し、カスタマイズして楽しむフレグランスは、推しをイメージした香りを調合する。お店としてはヲタ狙いの商品ではなかったものも、彼らの手にかかれば簡単にヲタ活アレンジが施されるのだ。
コロナ禍で“現場”が減り、思いっきりヲタ活ができない今も、おうちでオリジナル推しグッズを制作したり、推しに会うその日まで、思いと共にお金を貯める“推し貯金”をするなど、おうちで楽しめるヲタ活に励み、ヲタ活欲を発散している。
このように、公式・アレンジ・手作り、楽しみ方は様々だが、ヲタ活となるとクリエイティビティを最大限に発揮して楽しんでいる。すべては推しへの愛の結晶だ。
先述したとおり、若者にとってヲタ活はオープンなものになっているが、楽しみ方はあくまでも彼ら“だけ”の世界であり、大人が介入することが難しい、非常にニッチな世界だ。だからこそ若者がこれだけ熱狂しているのかもしれない。
SNSにより価値観や趣味嗜好が細分化・多様化しマストレンドが生まれない今、 最も重要なのはニッチな世界に投下される熱量の高さだと思う。