2020年、数多くの「ジェンダー炎上」がSNSを騒がせた。古い男性像・女性像を描いた広告は、SNSの登場によって批判を浴びせられるようになった一方、ジェンダーにまつわる話題がいっそう「腫れ物」として扱われている感も否めない。 そんな現在から遡ること60年前に資生堂へ入社し、自立した女性像を広告に打ち出したのが、石岡瑛子だ。彼女の業績を集めた初めての大規模回顧展『石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか』と、『和装男子 ─江戸の粋と色気』から、文筆家の佐々木ののかが、ファッションや広告に見るジェンダー観の歴
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