AR三兄弟と男性ブランコのコラボレーション作品『バーチャル身体の祭典 VIRTUAL NIPPON COLOSSEUM』が3月2日に開幕した。ARアプリで体験できる本作品は、AR三兄弟の長男・川田十夢が総合演出を務め、男性ブランコの浦井のりひろが落語家を演じ、平井まさあきが舞い踊る。
ほかにも、ダンサーのアオイヤマダ、プロスケートボーダーの西矢椛、パラアスリートの前川楓、舞踏家の村松卓矢、太鼓芸能集団・鼓童の前田順康が参加、音楽を蓮沼執太が担当している。拡張現実空間を舞台に、芸術と芸能とスポーツが三位一体となる、バーチャルの祭典という発明だ。
開催を記念して行われたトークイベントから、川田十夢、男性ブランコの浦井・平井、そして台本を手がけたワクサカソウヘイによるセッションをダイジェストでお届けする。
落語家を演じた浦井に現場のスタッフが沸いた

川田 男性ブランコのおふたりは作品の中でも重要な役回りで、特に浦井くんは主役とも言える落語家を演じてもらいました。実際にアプリで作品を体験して、ご自身の活躍はいかがでしたか?

浦井 めちゃくちゃかっこよかったです。
川田 かっこよかったんだ(笑)。
浦井 はい、本当にそうとしか言えないですよ。だってあの落語家、僕が演じてはいますけど、もはや自分とは別ものというか、そもそも本番の収録のときはあんな格好してなかったじゃないですか。
川田 そうだよね。体と動き、音声の収録も別だったから、完成したものを観ても、あんまり自分じゃないみたいな。
浦井 動きをスキャンしているときは、メガネもかけてなかったですし。
川田 スキャンされているときの写真があるので、見てみましょうか。

平井 えっと、これはどなたですか?
浦井 これが僕です。浦井です。
ワクサカ 収録の直前、急きょコンタクトレンズ買いに行ったんですよね。
川田 そうだ。買いに行ってた。浦井くんは表情のデータも必要だったので、メガネがあるとうまくスキャンできなくて。
浦井 裸眼での撮影となると、カンペがまったく読めなくて、スタッフさんにコンタクトレンズを買いに行ってもらいました。

川田 平井くんは、作品の感想として、どうでした?
平井 いやぁ、すごかったです。僕はアプリをダウンロードしたとき、喫茶店にいまして、そこで観たんですよ。サイズ1/10のほうで。
川田 アプリでは実物大の1/1サイズのほかに、1/10サイズでも公演が楽しめるようになっています。
平井 そうしたら、コーヒーカップの隣から浦井がポーンと出てきて、次々にいろんな人たちがテーブルの上に登場して、あれはびっくりしますね。
川田 1/10サイズのほうは、そういう楽しみ方ができるんだよね。
平井 パフォーマンスはもちろん、音楽もめちゃくちゃかっこよかったです。
川田 今回、音楽はかなり緻密に作ってあるから、かっこいいよね。
平井 浦井が扇子で太ももを叩きながらリズムを取るのに合わせて、どんどんスピードが上がっていく感じとか。
ワクサカ そういえば、あの落語を収録したあと、僕と男性ブランコのふたりは深夜に別のコントの稽古があったんですけど、浦井さんが着替えているときにちらっと太ももを見たら、ものすごい大きなあざができてました。
平井 ありましたね。
浦井 太鼓のように扇子で太ももをバシバシ叩いていたので、内出血したんです。
ワクサカ 相当な力が入ってたんだなと思って。

川田 いやぁ、本当に。熱演とはまさにこのことですよ。なんか浦井くんは、演じる役にスッと入る瞬間があるんだよね。俳優が役に入るときもああいう感じなのかな。
浦井 僕は俳優じゃないですけども、入る瞬間みたいなのはあるかもしれません。
川田 だって落語を収録したとき、終わった直後、現場にいたみんながワーってなってたんだけど、浦井くんは気づいてた?
浦井 いや、気づいてなかったです。必死だったので。
川田 本当にワーってなったのよ。みんなが落語を一席堪能したような気持ちになった。
浦井 そんなに。ありがとうございます。
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