Web小説は『M-1』のようなもの
──「異世界転生モノ」は一大ジャンルとして定着しているように思いますが、5年にわたってたくさん読んでこられたみちおさんはその変化をどう感じていますか?
みちお 分析なんてたいそうなことはできないです。ただ、ストレートなものから、転生するのが悪役令嬢になったり、勇者グループから外されたけどすごい人になったりと、バリエーションがどんどん増えてきた感じはしますね。逆に現代に異世界から魔物がたくさん来ちゃう話とかも、おもしろい作品が増えたなと思います。
Web小説発信のアニメ作品に対して、「だいたいこういうもの」という固まった認識がある人も多いと思うんですよ。でも本当にいろんなものがあって、Web小説の底力はこんなもんじゃないというのは思いますね。まだまだここからさらにいろんなタイプの作品が広がっていくと僕は確信しています。
──今以上に。
みちお はい。このたとえがあっているかわからないんですけど、Web小説って投稿サイトの中で常に『M-1』みたいな賞レースが行われているような感じなんです。新しいものが出てきて、おもしろいものが残っていく。
──おもしろいですね。今回小説執筆をされて、仕事の範囲がどんどん広がっていますが、みちおさんの野望を聞かせてください。
みちお お笑いでは、やっぱり漫才師としてやっているからには『M-1』で優勝してみたいです。そういうタイプの芸人じゃないと思われがちですけど、いわゆる天下を獲ってみたいと思います。まあ、あくまでも希望ですからね。お笑い以外だと、映画が好きなので、一度撮ってみたい気もします。「この映画、気持ち悪いのになんで感動するんだよ」みたいな、観た人が複雑な感情になる映画を作ってみたいですね。
──初めて書いた小説といい、映画の構想といい、気持ち悪い要素は必須なんでしょうか。
みちお やっぱり、一本筋の通った話に刺激が入っているものを作りたいんですよね。でも映画は大変そうだな……。まずは、今回書いた小説がアニメ化されることを願ってます。お話、待ってま〜す!
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