2021年のお笑い界は“完璧な世代交代の年”。コットン、M-1の手応えは「決勝全然無理じゃない」

2021.12.10


お笑いウォッチャー西村が振り返る2021年のお笑い界

──先ほどのお話にもありましたが、西村さんはほかの芸人さんのネタやライブをとてもたくさんご覧になっていますよね?

コットン西村真二
イキり散らかす西村

西村 確かにそうですね。それこそ、お笑い以外全部カンストしてきたんですよ。野球も水泳もファーストタッチから上手だったし、大学時代はミスター慶應にも選ばれましたし。全部SSレア引いた。お笑いだけなんですよね、いまだにBとかAのカードしか持ってないの。

──だから、お笑いを極めるためにたくさん観て研究されている?

西村 『M-1グランプリ』準々決勝は当然全会場全公演観てますし、無限大ホールでも興味のあるライブの動画は全部もらう。ダウ90000さんは第1回公演から自分でチケットを買って観てますし、特に『M-1』とかだと気になる設定とボケはメモして、自分らに落とし込めるものを探したりもします。お勉強マンですね。それ以上に、こんなの自分で言うのも恥ずかしいですけど、まあとにかくお笑いが好きなんですよ。

──きょんさんはどうですか?

コットンきょん
最近『イカゲーム』を観たきょん

きょん そうですねえ、もちろん『M-1』の準々決勝とかの動画は観ますけど、僕は仕事以外は釣りとかしてたいですねー。あとネトフリとか。昨日、『イカゲーム』観終わりました。そうそう、僕ら、現役NSC生のライブのMCとかやらせてもらうんですよ。僕も、その中で印象に残ってる子は覚えますけど、にっくんは「この子たちあれだよね」とかほぼ全員について知ってる。それは本当にすごいなと思います。

──せっかくなので、そんなお笑いウォッチャーでもある西村さん、2021年のお笑いを振り返ってみていただけますか?

西村 僕ら、『M-1グランプリ2021』準々決勝敗退なんですよ? それ、4年連続ファイナリストとかが話すテーマでしょ? スーパーマラドーナの武智さんとか。

きょん まあ、あくまでも西村さんから見ての話だから。

コットン西村真二
ここからとてもまじめな話をする西村

西村 お笑い界か……。そうですね、2021年は“完璧な世代交代の年”だと僕は思います。『M-1グランプリ』でも、ラストイヤーである東京NSC11期生の方たちが軒並み落ちている。これまでなら「こんな兄さん方が勝ち上がってるんだから仕方ないな」とか思えたのが、そうじゃなくなってきているんですよね。

『キングオブコント』は芸歴制限がないから、より「まあザ・ギースさんに負けても」とか思っていたけど、総じてそういう先輩方も厳しくなってきているわけです。今、芸歴10年前後の若手が本当に熱い戦いを繰り広げてるなっていうのは、賞レースに関してもテレビに関しても思っていて。

──芸歴10年というと、まさにコットンさんの世代ですよね。『キングオブコント2021』で優勝した空気階段はおふたりと同期。

西村 そうですよ! 空気階段、オズワルド、蛙亭といったスーパーおもしろ同期がどんどん活躍している。その中で芸歴9年目の「もも」とか、4年目のヨネダ2000とか、僕らの下の世代も台頭してきて、回転が速い。だから僕らの世代もあと2、3年で「世代交代」と言われる側になってくると思うんですよ。本当にうかうかしてられない。

きょん そうだね。

悔しい気持ちは自分だけで抱えて

──そんななかで、コットンのおふたりは来年以降どんな目標を持っていますか?

きょん だから、えーっと……え、にっくん行ける?

コットン(左:西村真二 右:きょん)
きょん、来年の目標を西村に即パス

西村 キックオフでボール触っただけで選手交代はないって! 来年の展望を言えばいいのよ。

きょん ツーマンライブを成功させて、そこで作ったネタを賞レースにかけて……。今年の『キングオブコント』は無限大メンバーから5組も決勝進出して、もちろんおめでとうという気持ちはあるんですけど、同時にもう本当にぐわっとくるくらい悔しくて。負けてられないなって。

西村 あるんだ、そういう気持ち!

きょん めちゃくちゃあった。

コットン(左:西村真二 右:きょん)
驚く西村と悔しかったきょん

西村 きょんにそんな気持ちがあるなんて10年間まったく思ってなかった。

きょん あんまり人に見せないから。

西村 どこに見せてんの? 自分でぐわっとなって、釣り行くの?

きょん そう。

西村 あ、魚に見せてんの?

きょん うん、ブラックバスに見せてる。そういうときに限って釣れるのよ。『キングオブコント』は2年連続準決勝止まりだったんですけど、本当に今年は去年よりもずっと悔しくて。だから来年は決勝とかじゃなくて、優勝への流れを作りたい。流れというか活動? 活動というか足踏み?

西村 優勝への足踏みはしたくない(笑)。足踏みはまた来年敗退ってことだから。

きょん そうか! なんて言えばいいの? わかんない!

コットン(左:西村真二 右:きょん)
きょんのことが心配な西村

西村 きょんさん、今一回釣り行っておいで。

きょん 昨日行ったけど釣れなかった。そんなことはいいんだよ! とにかく、来年は賞レースにかけたいです。

──コンビ間で悔しさを見せることはないんですね。

きょん 「またがんばろうぜ」みたいな声がけはお互いしますけどね。「あー悔しいな」という思いは自分の中で抱えて。

西村 赤坂で(『キングオブコント』の)結果を知ったんですよ。噂ではきょん、千代田線に乗るころにはもうスマホで『ワンピース』観てたって聞いたけど。Suicaを改札にタッチした次の瞬間、もう画面横にしてたって。

きょん んなわけないじゃん!!

次につながる負けを経験した

──西村さんは、来年の目標はどうですか?

コットン(左:西村真二 右:きょん)

西村 賞レースについては、相方と同じ目標を共有できていると思います。まずは定期的なツーマンライブを成功させて、いいネタを作っていく。単独ライブもやって、『キングオブコント』優勝と、『M-1』も優勝したいという気持ちでやります。変な言い方ですけど、今年の負けは、けっこうよかったんですよ。『キングオブコント』も『M-1』も、身になった負けだった。負け犬の遠吠えに聞こえてしまいますけど、僕も、たぶんきょんも、初めて「これ、決勝全然無理じゃないな」と思えた。

きょん 確かに。

西村 すごく希望が持てる負けだったよな。あとは、コンビとしてスタジオやロケにもう少し強くなりたいですね。1、2回呼んでもらってそこから疎遠になることもあるので、もうちょっとがんばりたい。

きょん 本当にそうだね。

コットン(左:西村真二 右:きょん)

西村 僕ら、ほんっとに何度もチャンスを逃してきたんですよ。結成3年目で無限大ホールのトップ3に選ばれたり、4年目にテレビ番組で部族ロケに行ったり。売れるきっかけになるようなところで、ことごとくうまく波に乗れなかった。正直あと何回もないと思うんです、この次に世の中に出たときが僕らのラストチャンスだと思うんですよ。だから来年の賞レースでその切符を掴みたい。

きょん 賞レースですね、結局。だってあんなにおもしろい、100%売れるって言われつづけていたニューヨークさんだって、やっと賞レースで結果を残して無限大を巣立っていきましたから。その背中を追えるように頑張りたいです。


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  • コットン×ニッポンの社長 ツーマンライブ『接待』

    出演:コットン、ニッポンの社長
     
    日時:12月10日(金)17:00開始/18:00終了予定
    ※会場チケット完売
    ※配信の見逃し視聴は12月12日(日)17:00(チケット販売は正午)まで

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Written by

釣木文恵

(つるき・ふみえ)ライター。名古屋出身。演劇、お笑いなどを中心にインタビューやレビューを執筆。

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