熟年夫婦のような関係性、幼なじみコンビ・ダイアンの魅力の秘密 

2021.6.18
ダイアン

文・編集=佐々木 笑 撮影=TOWA


「こんな幼なじみが欲しかった」「ふたりの関係性がうらやましい」。そんなコメントが多く寄せられる芸人YouTubeチャンネルがある。

『ダイアンYOU&TUBE』だ。

“バズり”こそしていないが、視聴者から圧倒的な支持を得ているこのチャンネルの魅力とは、いったいなんなのか。6年前からダイアンと共に仕事をし、開設当初からYOU&TUBEの演出・ディレクターを手がけている中村拓馬氏はこう語る。

「YOU&TUBEでは凝った企画はあえてせず、テレビではカットされるような『中学の休み時間的悪ふざけ』を粒立てたいと思っていました。『僕にとっての“親友”って誰だっけ?』と、ふと考えさせられてしまう『唯一無二のふたりの仲のよさ』を全面に引き出したかった」

ユースケと津田篤宏、“おっさん”ふたり。彼らがYOU&TUBEで見せるよさは「幼なじみ感」にある。今年で結成21年目のお笑いコンビ・ダイアン。ファンを魅了するその関係性に迫った。

結成21年目のダイアンは、2018年4月に上京

出会いは小4。コンビ結成は、どちらからともなく“なんとなく”

──ダイアンYOU&TUBE、すべて拝見しています。

ユースケ ホンマですか? どれがよかったですか?

──個人的に特に好きなのは、体力測定の回です。

ユースケ ありがとうございます。バズってたやつですよね。

津田 全然バズってへんねん、西澤ぁ……。

【体力測定頑張った!】が…まさかの大ゲンカに発展!?【ダイアンYOU&TUBE】

──ティーン世代にも人気があるかと思います。

ユースケ …………ホンマですか?(笑)

津田 それはマジで聞いたことない(笑)

──普段、王道のYouTuberの方の動画を観ている若い視聴者からすると、おじさんが「ふたりでマシュマロ食べた」や「ふたりで一緒にチョコフォンデュ」ってなに?となり興味が湧くのかな、と。

ユースケ ……え、バ、バカにしてます?

──していないです(笑)

ユースケ あっ、してないですよね。こっちもなんか被害妄想で……すみません。

ユースケ。 旧芸名および本名:西澤裕介(にしざわ・ゆうすけ)。急激に褒められたことにより、被害妄想をしてしまった

──ダイアンYOU&TUBEの魅力は、おじさんたちの朗らかな様子に癒される、というのもあるのではないかなと思います。

津田 『おっさんずラブ』みたいなことですかねぇ。

──うーん……。

ユースケ たぶん違うで。めちゃくちゃ困ってはるやろ。

津田 そういうときに使うんじゃないんですね。ちょっと違うんだ。

ユースケ でも、そうやって観てもらえたら一番うれしいですね。やっぱりみんな今、疲れてると思うんで。癒してあげられたらいいなって。

YOU&TUBE撮影中の様子。『おっさんずラブ』とはまた違う魅力がある

──肩ひじを張っていない雰囲気から、幼なじみ感が感じられます。まず、おふたりの出会いについて詳しくお聞かせください。

ユースケ 初めて相方を見たのは小4のときでした。小学校は別々だったんですけど、地元のサッカーチームが同じで。そのときは特に仲がいいわけではなかったですね。同じ中学校に入学して、本格的に仲よくなったのは中3で同じクラスになってからです。

──小4のころの、お互いの第一印象は覚えていますか?

津田 僕がサッカーチームのキャプテンだったんですね、で……。

ユースケ え? 嘘ついとるやん。

津田 で、変な子入ってきたから無視しようぜとは言ってました。

ユースケ こいつにキャプテンなんて、誰も一回も任命してないですよ。ただ、練習には毎回来てましたね。

津田 でも僕、センターフォワードだったんですよ。

ユースケ それも、親父さんが送り迎えしてたから、使ってあげないとかわいそうっていうので。島田先生が言ってました。「あの子はお父さんが送り迎えしてるやろ、だから無理矢理使ってあげなあかんねん」って。まあ、第一印象は「家族ぐるみやな」ですね。 

津田 僕は正直、あんまり覚えてないんですよね。

津田篤宏(つだ・あつひろ)。キャプテンではなかったがセンターフォワードではあった

ユースケ 中3は受験があったから、学校以外で遊んだりはそんなにしてなかったんですよ。

津田 お互いの家に行き来し始めたのも、高校卒業してからくらいかな。

──昔からずっと“親友”というわけではなく、なんとなくずっと一緒にいるような感じだったんですね。

ユースケ そうですねぇ。

──では、コンビを組むきっかけはなんだったんでしょうか?

津田 僕が専門学校を卒業して働いて、地元に帰ってまた一緒に遊ぶようになったんですよ。22、3歳のころ。で、お笑い好きだったんで、いけんちゃうか?ってなって。

ユースケ 僕はそのころ、短大に通ってましたね。

──当時から、芸人になりたい気持ちがあったのでしょうか?

ユースケ いえ、全然です。また(津田と)会うようになったとき、ちょうど就職を考えなきゃいけない時期で、じゃあNSC行こうか、ってなった感じですね。

──どちらから「コンビを組もう」とお声がけされたんですか?

津田 そういうのなかったなぁ?

ユースケ でも、どっちかっていうとそっちからだっけ? 雨の中、俺のことずっと待ってて……。

津田 それ弟子取るときのやんけ! 本当にどっちかからっていうのないですね。ボケもツッコミも決めないまま、NSCの面接行きました。

──どちらからともなく、なんとなくコンビを結成された芸人さんは、珍しいような気がします。

ユースケ 本当にないんですよね、本当になんとなく。たぶんどっちかが「NSC行く?」って言ったとは思うんですけど、それも覚えてない。

──なんだか、素敵なカップルのなれ初めみたいですね。なんとなく付き合っていて、そのまま結婚……みたいな。

ユースケ そうですね。確かに、気づいたらなんとなくキスしてて……。

一度出た解散話も、気づいたら忘れていた


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佐々木 笑

(ささき・えみ)1996年生まれ。宝島社ムック局編集部のち、フリーランスの編集者・ライター。笑と書いてエミ読みます。本名通りお笑い大好き人間に育ちました。『フワちゃん完全攻略本』『#麒麟川島のタグ大喜利』『KOUGU維新 公式本で、イザ参ラン!』(すべて宝島社)など。アイコンは川島さんに描いていただ..

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