「毎日、無理してでもお弁当を作りつづける」KREVAが語る“継続”の大切さ

2020.11.4


娘に好評だった「無限ピーマン」弁当

──井ノ原さん演じる鈴本一樹は、KREVAさんの目から見てどんな父親に映りましたか。

KREVA 男って感じがすごくするんですよね。弁当を作るにしても、まず道具を買ってきちゃうところとか。そんなにいるかな菜箸、みたいな(笑)。そういうノリも含めて表現されていました。
一樹の役って音楽活動をしていながらも、お弁当を作ってそうな人じゃないと成り立たないじゃないですか。その点、イノッチは本当に楽しみながらお弁当を作ってそう。自然体であの感じが出ているのはすごい。

親子を演じる井ノ原快彦と道枝駿佑

それに、一樹はちゃんと毎日作りつづけるんですよね。あれは俺にはできないなと思いました。俺は音楽に全力の比重をかけているので、思い立ったら休みの日でもスタジオに行ってしまうし。それができているのも家族の協力があってこそだと思います。家族の理解に感謝ですね。

──KREVAさんはご家族に料理を振る舞うことはありますか。

KREVA 料理は、ほんとたまにするくらいですね。家では娘たちに「お父さんは焼くのがほんとにうまい」って言われているんですよ。アメリカ人並みにしっかり焼きますから、俺は(笑)。表面が焦げることも辞さないっていうか、焦げも味だと思っているんで(笑)。ソーセージとかもカリとガリの間くらいまできっちり追い込みます。それが子供たちも大好きなんです。

──お弁当を作った経験はありますか。

KREVA ファンクラブの会報で料理をするコーナーがあって、そこでこの映画にちなんでお弁当を作りました。「無限ピーマン」を入れたんですけど、これがスタッフにも好評で、ほんとに無限に食べられるくらいおいしくて。娘のお弁当にも無限ピーマンを入れてあげたら、すごく喜んでくれました。普段自分では買わないような、めちゃくちゃ糖度の高い黄色のトマトも買って入れました。見た目は気にして作りましたね。

──KREVAさんご自身のお弁当の思い出を教えてください。

KREVA 高校のとき、母がお弁当を作ってくれていたんですけど、フルーツを入れてくれることがあったんです。当時、「ごはんの横にいちご入れるなよ」って思ってました(笑)。みかんとかオレンジ系はまだ受け入れるとしても、いちごのピンク色が染み込んだごはんの味たるや、もう……(笑)。

──映画ではお弁当を通した父親と息子の絆が描かれていますが、KREVAさんはお子さんとの食事で意識していることはありますか。

KREVA 食事のマナーだけは子供たちには厳しく言っています。大人になって食事のマナーが悪い人ってただ白い目で見られるだけで、注意してくれる人がいなくなると思うんです。だから、肘をつかないとか、箸をちゃんと並べるとか、そういうことは今のうちに厳しく言っています。

どんな日でも弁当を作る姿に感じた「つづけることの大切さ」

──映画の中で、印象に残っているシーンがあれば教えてください。

KREVA 一樹が息子のお弁当を作れなくなりそうな日があるんですよね。それでも、やっぱり一樹は無理してでもお弁当を作りつづける。それまでずっと作りつづけていたとしても、1日でもやめてしまったら、継続って意味でいうとそこで終わってしまう。あの一樹の姿勢に、改めてつづけることの大切さを感じました。自分が普段から考えていることともリンクしていたので、特に印象に残っています。

──映画をこれから観る人に向けてメッセージをお願いします。

KREVA あいつがいなくなってとか、あいつが裏切ってとか、あいつとあいつがくっついてとか、そういう劇的なことが起きる映画ではないです。それに、嫌な気持ちになる映画じゃないので、安心して観ることができる映画になっています。
今、かつて当たり前だったことが当たり前ではなくなっていて。お弁当を持って学校に通う、ということにしてもそうで。でも、この映画には息子のために毎日お弁当を作るという毎日が描かれています。お弁当生活をしていた人もしていなかった人も、作っていた人も受け取っていた人も、それぞれ感じる部分があるはずです。
とにかく気持ちいいくらいにお腹が空く映画なので、何か食べてから観に来てください(笑)。

KREVA
(くれば)1976年6月18日生まれ、東京都出身。2004年に『音色』でソロメジャーデビュー。アルバム『愛・自分博』はオリコンアルバム週間ランキング初登場1位を獲得。さまざまなアーティストへの楽曲提供やプロデュースも手がける。さらに、2005年公開の『ローレライ』で映画初出演。以降、『進撃の巨人』(2015年)や『シン・ゴジラ』(2016年)など俳優としても活躍。『ローグ・アサシン』(2007年)では日本語主題歌を担当、『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』(2008年)では、演技に加えて主題歌でも参加。Digital Single『タンポポ feat. ZORN』(2020年10月14日発売)配信中。12月23日(水)ニュー シングル『Fall in Love Again feat. 三浦大知』をリリース。


ヘアメイク:結城藍(AI YUKI)
スタイリスト:藤本大輔(tas)(DAISUKE FUJIMOTO)
衣装クレジット:
CULLNI(Sian PR*03-6662-5525)
LAD MUSICIAN(LAD MUSICIAN HARAJUKU*03-3470-6760)
APOCRYPHA.(Sakas PR*03-6447-2762)


映画『461個のおべんとう』予告映像

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  • 映画『461個のおべんとう』

    2020年11月6日(金)全国ロードショー
    監督:兼重淳
    脚本:清水匡、兼重淳
    原作:渡辺俊美『461個の弁当は、親父と息子の男の約束。』
    出演:井ノ原快彦、道枝駿佑、森七菜、若林時英、工藤遥、阿部純子、野間口徹、映美くらら、KREVA、やついいちろう、坂井真紀、倍賞千恵子
    配給:東映
    (c)2020「461個のおべんとう」製作委員会

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Written by

井上 翼

(いのうえ・つばさ)編集者/ライター。1987年生まれ。福岡県出身。

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