なぜ「学生芸人」「お笑いサークル」出身者は売れるのか?|“大学お笑い”の魅力を聞く


知名度が重要なのは、サークルもプロも同じ

会員の間で温度差みたいなのはあるんですか。

ストイックにやりたい人は積極的に外のライブに出て、他大学の人たちとも交流しています。とりあえずサークルを楽しみたい人たちは、外に出ず、学内のライブにだけ出る。

やっぱり学内のライブはお客さんも知り合いがほとんどなので、身内ネタでスベることが少ないんです。外のライブに出ると最初は必ずスベりますから。

それで嫌になって外に出なくなる人もいるし、逆に学内の身内感が嫌で、外のライブにしか出ない人もいます。外のライブにたくさん出ているおもしろい人でも、ストイック過ぎてサークル内では嫌われてたってケースもあります(笑)。

取材はZoomにて行った。自作の図版を見せながら説明してくれるふたつぎさん

ライブや大会はどれくらいの頻度で行われているんですか?

4月に新歓ライブ、6月くらいに新入生のデビューライブ、7~8月は『大学芸会』。そのあとに大会でウケた人が各大学での定期ライブに呼ばれる期間があります。

その中でもICUの『10月ライブ』はステータスがあります。11月ごろになると、大学間の対決ライブが増え始め、1月に『NOROSHI』、3月に卒業ライブがあるのがだいたいの1年の流れです。

その間にいろいろなライブや大会があるんですけど、『NOROSHI』のような大きな大会に勝つには、知名度が大事になってきます。無名の状態から勝つのが一番カッコいいですけど、長時間のライブになるので観るほうも疲れちゃう。知名度があれば、ちゃんと観てもらえる。

そういう意味でも、『ガクコメ!』や早稲田の放送研究会が主催する『大学生M-1グランプリ』とかにも出て知名度を上げていくんです。


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