クリスマス劇で少年になったアン
アヴォンリーで行われる毎年恒例のクリスマス劇。演出しているリンド夫人も堂に入ってる。
本番では、ジョージーが風邪で出られなくなったので、アンが急遽代役で少年を演じることに。超ショートカットで街に買い物に行くはめになったとき、少年のふりをしたのが予行演習になった。
モンゴメリの『赤毛のアン』シリーズにも、芝居で代役を務める少女が登場するシーンがある。
ジェンは喉がひどく腫れて具合が悪いという。扁桃腺炎ではないかと思われた。関係者は誰も残念がったが、ともかく今夜の芝居に、ジェンが出演することは論外だった。
『風柳荘のアン』L.M.モンゴメリ 著/松本侑子 訳/文藝春秋
『風柳荘のアン』のアンは、大学を卒業して高等学校の校長になり、街の権力者、プリングル一族の妨害と戦っている(ジェンは一族の娘、ジェン・プリングル)。芝居上演当日にジェンが病気になったのも、明らかにアンを困らせるためだったが、アンは、以前から「この子には女優の素質がある」と見込んでいたソフィ・シンクレアを代役に起用、芝居は大成功に終わる。(ドラマ版も大人になったアンを描くところまでつづいてほしかった)。
ドラマのクリスマス劇で代役を務めたアンは、しっかりと少年を演じる。ジョージーが忘れたスコップも、マシューが代わりのスコップを借りてきて(ついでにおじいさんも車椅子で連れてきて)間に合った。
あなたの肌とてつもなく美しいわね
牧師さんが女性の役、フィリップス先生は馬に乗った騎士、トーマス・リンドさんはロブスター!
誰もが自分とは違う姿になって、いつもとは違う言葉を発する。
引っ込み思案で、少年時代には舞台に立てなかったマシューも巻き込まれて、フクロウ役でセリフを! 拍手喝采。舞台は大成功。
クリスマス劇の前日。ギルバートと一緒にやってきた黒人のバッシュとアンが出会った場面。アンは「初めて見る肌の色よ。あなたの肌とてつもなく美しいわね。お会いできてとても嬉しいです」と出会えたことを喜ぶ。
見た目で人を蔑んだり、からかったりしないで、みんな楽しく交流できたら、どんなにいいだろう。
そんな夢のような時間を描いたクリスマス劇の回だった。
『アンという名の少女』
原題:Anne with an “E”
制作:2017年 カナダ
原作:L・M・モンゴメリ
製作総指揮:モイラ・ウォリー=ベケット
キャスト
アン・シャーリー(エイミーベス・マクナルティ)(上田真紗子)
マリラ・カスバート(ジェラルディン・ジェームズ)(一柳みる)
マシュー・カスバート(R・H・トムソン)(浦山迅)
ダイアナ・バリー(ダリラ・ベラ)(米倉希代子)
ギルバート・ブライス(ルーカス・ジェイド・ズマン)(金本涼輔)
レイチェル・リンド(コリーン・コスロ)(堀越真己)
ジェリー・ベイナード(エイメリック・ジェット・モンタズ)(霧生晃司)
Netflixシーズン1から3まで配信中
関連記事
-
-
天才コント師、最強ツッコミ…芸人たちが“究極の問い”に答える「理想の相方とは?」<『最強新コンビ決定戦 THE ゴールデンコンビ』特集>
Amazon Original『最強新コンビ決定戦 THEゴールデンコンビ』:PR -
「みんなで歌うとは?」大西亜玖璃と林鼓子が考える『ニジガク』のテーマと、『完結編 第1章』を観て感じたこと
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会『どこにいても君は君』:PR -
「まさか自分がその一員になるなんて」鬼頭明里と田中ちえ美が明かす『ラブライブ!シリーズ』への憧れと、ニジガク『完結編』への今の想い
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会『どこにいても君は君』:PR -
歌い手・吉乃が“否定”したかった言葉、「主導権は私にある」と語る理由
吉乃「ODD NUMBER」「なに笑ろとんねん」:PR