『アンという名の少女2』<4話>勝手に手紙を代筆するアン、お産を助けるギルバート(すご過ぎる)

2021.10.10
Netflixシリーズ『アンという名の少女』シーズン1~3独占配信中

文=米光一成 編集=アライユキコ


Netflix配信中の『アンという名の少女』は、原作『赤毛のアン』に現代的解釈を大胆に加えた作品。『はぁって言うゲーム』の作者でライターの米光一成によるシーズン2の各話レビュー、ギルバートの能力開眼にびっくりした4話を振り返ります。

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ダンロップは「闇落ちしたもうひとりのアンだ」

3話のレビューに、コメントで、ダンロップは「闇落ちしたもうひとりのアンだ」という指摘をいただいた。たしかに。
アンは、子供時代に子供らしくいられなかった。酷い境遇だった。その恐怖は何度もフラッシュバックし、今でもアンを苦しめている。
ダンロップも、悪党だった時代を捨てようとしても、ネイトが許さない。フラッシュバックのようにダンロップを悪の道に引きずり戻す。短絡的に銃を所持し、アヴォンリーにもどるために人を撃ち殺そうとしてしまう。
ダンロップは、「マリラとマシューに引き取られることなく、想像力を詐欺に使い、自分も他人も騙すキャラ」になって退場してしまった。

前話で「金が出た出た詐欺」が一応の結末を迎え、第4話「かなえられぬ希望の痛ましい焦り」は、その後日譚にあたるエピソード。
教区の半分以上の人たちはお金を騙し取られてしまう。大金を失ったバリーさんはしょんぼりして引きこもり、バリー夫人はピリピリしている。

マシューかっこいい

アンは、あいかわらずで、ダイアナたちとアーサー王伝説ごっこ。
川岸のボートに、アンが死んだふりをして横たわる。
原作の『赤毛のアン』だと、ボートが流され、アンはピンチになるが、ギルバートが助けてくれる(助けてくれたギルバードが仲直りを持ちかけるのを拒絶しちゃうんだけど!)。
ドラマでは、流される前に、バリー夫人に見つかって「こんな危険でくだらない遊びを!」とコテンパンに叱られる。
「ロマンスが台無しになっちゃった」とアンは残念がるが、バリー夫人に見つかってよかった。
なにしろ、助けてくれるギルバートは世界の大冒険にでかけていてアヴォンリーにはいないのだ。

『赤毛のアン』L.M.モンゴメリ 著、松本侑子 訳/文藝春秋。詳細な注釈がついた新訳版
『赤毛のアン』L.M.モンゴメリ 著、松本侑子 訳/文藝春秋。詳細な注釈がついた新訳版

マリラも「町の人達の気持ちを考えて。わたしたちは目立たないようにすべきです」とアンを叱りつける。なにしろ自分のところに下宿させていたふたりが大悪党で、村人の金を持ち逃げしたのだ。村の人たちに顔が立たないと思っている。教会にも行っていない。

「ロマンスをあきらちゃいけないよ。ほどほどならいい」とアンにこっそり言うマシュー。マシューかっこいい。

勝手に返事を書いてしまうアン


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