『ヴィンチェンツォ』最終話「悪党として最後に伝えたいことがある」韓国ドラマの底力に終始圧倒されました
『愛の不時着』と同じ「スタジオドラゴン」制作の大人気ドラマ『ヴィンチェンツォ』を韓ドラ大好きライター・大山くまおが解説、鑑賞をガイドする土曜日。今週は20話、いよいよ最終回。ダークヒーロー・ヴィンチェンツォの圧倒的結末を噛み締めてください(20話までのネタバレを含みます)。
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一番の儲け役は?
20週にわたってお送りしてきた『ヴィンチェンツォ』全話振り返りレビューも今回がフィナーレ。果たして“悪党”であるヴィンチェンツォ・カサノ(ソン・ジュンギ)は悪党どもにどのような審判を下したのか? 見事なエンディングをじっくり振り返ってみよう。
バベルグループ総帥改め“怪物”化したサイコパス、チャン・ハンソク(オク・テギョン)の凶弾に倒れるホン・チャヨン(チョン・ヨビン)。なおも銃口を向けるハンソクに、さすがのヴィンチェンツォもなす術がない。
そこへ向かっていったのがハンソクの義弟、ハンソ(クァク・ドンヨン)! 自分に銃口を押し当て、初めて兄に逆らってみせたのだ。「お前は絶対に、生まれるべきじゃなかった。クズめ」。怪物化した兄が引き金を引くと、弾丸がハンソの体を貫通して血が噴き出る! これにはハンソファン絶叫!
やがてハンソはヴィンチェンツォの腕の中で最期のときを迎える。「お手柄でした?」と尋ねるハンソを抱きかかえ、「よくやった。さすが俺の弟だ」と褒めるヴィンチェンツォ。ハンソは「生まれて初めて……誰かの役に立てた」と呟いて絶命──。
ハンソが死ぬのではないかという心配は、ハンソが愛されキャラになるにつれて増していったが、その心配が的中してしまった。だが、ハンソは被害者遺族たちを殺害するアイデアを出した男。このような運命を迎えるのを予想していた人は多かったと思う。以前も書いたが、本作で一番の儲け役がハンソだったと思う。
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