『ヴィンチェンツォ』13話『愛の不時着』『梨泰院クラス』『悪霊狩猟団:カウンターズ』の名バイプレイヤーが続々集結、目が忙しい
『愛の不時着』と同じ「スタジオドラゴン」制作の大人気ドラマ『ヴィンチェンツォ』は名作へのオマージュも盛り込まれていて忙しい。韓ドラ大好きライター・大山くまおが各話を解説し、鑑賞をガイドする土曜日。今週は13話(13話までのネタバレを含みます)。
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冷静沈着な男が荒れ狂う、泣き崩れる
イタリアからやってきたマフィアの弁護士が、韓国の悪辣な巨大企業グループと戦う大人気韓国ドラマ『ヴィンチェンツォ』。全20話を1話ずつ振り返っていく。今週は13話。
主人公のヴィンチェンツォ・カサノ(ソン・ジュンギ)は、12話のオープニングでは銃を突きつけていたのに、13話のオープニングでは銃を突きつけられている。この展開のめまぐるしさが『ヴィンチェンツォ』の魅力である。
クムガ・プラザの地下に隠された1兆5000億ウォンもの金塊をついに目の当たりにするヴィンチェンツォ。しかし、ビジネスパートナーのはずのチョ社長(チェ・ヨンジュン)の裏切りに遭い、銃を突きつけられる。チョ社長の狙いは、有力者の不正情報がびっしり記された「ギロチン・ファイル」。彼の正体は、対外安保情報院の諜報員だったのだ。道理で仕事がデキる男だと思った!
それでもふたりがお互いに何もせずに地上に這い上がってきたのは、まだふたりの間に「情」があったから。チョ社長にとってヴィンチェンツォはビジネスパートナーを超えた「命の恩人」であり、ヴィンチェンツォにとってもかけがえのない友人だった。このふたりの関係は、このドラマの中でもかなり濃い。
クムガ・プラザの住民たちが気配を察知して帰ってくると、慌てて協力して地下への扉を閉じようとする様子がたまらなくおかしい。ふたり並んで「百八拝」をしている姿は完全にギャグ。しかし、一難去ってまた一難。地下の扉を開けるために必要な「虹彩認識装置」を地下に放り込んだまま扉を閉めてしまっていたのだ!
チョ社長相手に荒れ狂うヴィンチェンツォ。あの冷静沈着な男が! 何も知らないホン・チャヨン(チョン・ヨビン)と事務長(ユン・ビョンヒ)に抱きつかれて一緒に飛び跳ねるが、「もう開けられないんだ」と泣き崩れてしまう。果たして金塊はどうなってしまうのか……。
チョ社長を演じるチェ・ヨンジュンは2000年代前半にR&Bグループ、7Dayzのメンバーとして活躍したのち、ミュージカル俳優に転身、ドラマデビューはソン・ジュンギ主演の『アスダル年代記』(19年)とつい最近。『賢い医師生活』(20年)や『悪の花』(20年)にも出演し、今後の活躍が期待されている。
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