ラストシーンはあの名作へのオマージュ
ハンソクが登壇する講演会で、ヴィンチェンツォは「サプライズ」を仕掛ける。若者が集まったTED風の講演会だから、ハンソクはいつものスーツ姿ではなく、パーカーにオーバーサイズのトレンチコートを重ね着したカジュアルなスタイル。
しかし、ハンソクが意気揚々と映像を流すと、ナム委員長とパク・チーム長のやりとりが映し出され、労組潰しの責任をなすりつけられたパク・チーム長の「俺は会長の命令に従っただけだ」という言葉が講演会場に流れてしまう。証拠をいくら出しても握り潰されてしまうし、メディアも報じないのなら、生中継で見せつけてやればいいというわけだ。
さらにヴィンチェンツォがカウントダウンをすると、壇上のハンソクに大量の真っ赤な液体が降り注ぐ! どうやって仕掛けたんだ、ヴィンチェンツォ!
ハンソクは頭から真っ赤な液体を被り、背後にあった真っ白な「BABEL」のロゴも赤く染まる。赤く染まった両手は、ハンソクがこれまでにたくさんの人を殺めてきたことを表している。2階席からポップコーンを撒き散らし、「ブラボー!」と高らかに叫ぶヴィンチェンツォ。その姿に、思わずハンソクに虐げられてきた義弟のハンソ(クァク・ドンヨン)も笑ってしまう。
相変わらずド派手な引きだが、頭から真っ赤なネタ元は一目瞭然、スティーブン・キング原作、ブライアン・デ・パルマ監督の『キャリー』(76年)。主人公の少女がパーティーで大量の家畜の血を頭から浴びせられるシーンだ。脚本のパク・ジェボムはデ・パルマ監督と『キャリー』が大好きで、このシーンを書くことができて「夢が叶った」と振り返っている。
『キャリー』では少女は頭から血を浴びせられて、悲しみと怒りがマックスとなり、秘めていた超能力を解放した。極限まで屈辱を受けたハンソクも、これからさらに悪の力を解放していく。悪鬼のようなハンソクと、チャヨンと一緒にフーセンガムをふくらませて拍手するヴィンチェンツォ。ここからさらに戦いはエスカレートしていくぞ。デデン!
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