「太宰治の孫」が芥川賞候補に! 6月16日に発表された「第163回芥川賞候補作」作家のひとり、石原燃がその日のツイッターのトレンドになっていた。太宰治の芥川賞への執念は孫の代で成就する? 書評家・杉江松恋が候補作「赤い砂を蹴る」を読む。 母系家族の小説である 第163回芥川・直木賞候補作が発表になった。芥川賞は5作のうち4作が初候補の作家で、「赤い砂を蹴る」(『文學界』6月号)の著者・石原燃が「太宰治の孫」であるということが一部で話題になっている。「津島佑子の子」であるほうがよほど大事なのだが、理由は
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