有吉、芸人辞める覚悟をした時期を回想「借金してまでやっちゃいけないなと思った」(てれびのスキマ)

クイック・ジャパン vol.153

文=てれびのスキマ 編集=鈴木 梢
トップ画像=『クイック・ジャパン』vol.153より


テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『櫻井・有吉THE夜会』

5月31日が誕生日の有吉の「お誕生日会」SP。長い付き合いの芸人仲間が集まる「泥」の間には、同い年でほぼ同期のビビる大木、ふかわりょうらが集結。「ここ(大木とふかわ)はなかなかそろわないよ、不仲だから」と有吉が笑うと「それ言うの、アリと中山秀さんだけ!」と大木。一番最初にふかわが売れ、有吉が『電波少年』でブレイク、その後、大木が着実にタレントとして売れたという。今回は不在の劇団ひとりを含め同期メンバーに対しては「出てれば見ます」と今も気になる存在だそう。

竹山は、仕事が減った時代に有吉が行った「パーティーグッズのカタログのモデル」の話。再ブレイクしたあと、その仕事についてイジると「あの仕事があるから今がある」とキッパリ答えたそう。そんな仕事の中には地元・広島ローカル局の番組『KEN-JIN』も。仕事が減ってきたときでもずっとレギュラーで出演し「めちゃくちゃ体張ってた」という。「なんでもやらせてもらえたから、バラエティとの空白ができなかったから、なんとなく命つないでた」と振り返る。よくネタにされていたミュージカル『シンドバットの大冒険』もそんな仕事のひとつだろう。プライベートをよく知る「馴染み」の間に集まった中にひとり俳優がいたのだが、それがこのミュージカルで共演した大下源一郎。「大下は危険。なんでも知ってるから。その代わり、なんにも言わないから」というひと言で、いかに信頼しているかがうかがえる。「大下だけじゃないですかね、奥さんと付き合ってたのを知ってたのは」と。つらかった思い出として語られることが多い『シンドバット~』で唯一無二の親友ができていたというのは、本当に無駄な仕事はひとつもないということを証明している。

最も苦しい時期に一緒に飲んでいたのは、インスタントジョンソンのスギ。だそう。「スギ。と飲んでいるころは本当にお金がなくて、俺が誘って、本当に恥ずかしいんだけど割り勘でいいか?って。(後輩で)ひとりだけ、割り勘にしてもらったの」と振り返る。借金をするようになったら芸人を辞めようと思っていた有吉。「借金してまでやっちゃいけないなと思ったの。誰かに迷惑かけてまでやるような人間じゃないと思ったから」と。有吉の地に足がついたたおやかさの源はそんなところにあるのだろう。貯金はゼロになったものの借金するギリギリでまた仕事が増えたという有吉は「スギ。とかが割り勘でギリギリ踏み留まらせてくれた」と言いつつ「感謝があるかないかでいったら……特にないけどね(笑)」と落とす。終始、照れくさそうに、けれどうれしそうな感じが印象的だった。

最後は藤井フミヤ&藤井尚之の「F-BLOOD」がサプライズで登場。「白い雲のように」を歌う。そこに猫男爵など有吉の名場面が流れる。竜兵会のイベントで笑顔の写真が出ると涙を流さずにはいられない。歌を聴き終わり、集まった仲間たちに向かって有吉「前座のみなさんありがとうございます(笑)」。

『もっと評価されるべき審議会』

劇団ひとりがMCで、伊集院光、ハライチ岩井、アルピー平子、坂下千里子らが、世間では過小評価されている「もっと評価されるべきもの」をプレゼン。そのトップバッターに、当たり前のように指名されているのが佐久間宣行というのがすごい。「佐久間さんって普通にこういうところ出るようになったんですね?」と笑う岩井。「おかしいですよ、トップバッター(笑)」。佐久間がプレゼンするのは「海外20冠、日本0冠」の邦画『ドロステのはてで僕ら』。ほかの出演者たちはみんな知らないその映画の魅力を、グイグイとわかりやすくプレゼンしていく。もはや『アメトーーク!』などのひな壇にいても驚かない感じ。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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