『ヤギと大悟』「振り回されるのが居心地いい」最高の癒やし旅、再び(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

文=てれびのスキマ 編集=高橋千里
トップ画像=『クイック・ジャパン』vol.136より


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。


『ヤギと大悟』

「始まってんのかー?」「ポポも無視、カメラも無視」と、カメラがヤギのポポのほうばかりで自分に向かないことに対する大悟の静かなツッコミから始まった第2弾。

4カ月ぶりの再会ながら、草を食べるのに夢中なポポに「ガン無視」され、「悲しいわ」と呟く大悟。ようやく気づいたかと思えば、うれションなのかいきなりおしっこをし、前回以上に気まぐれで言うことを聞かないポポに翻弄される。

前回も時折見せていた、前膝をつくポーズが今回は頻出。急に走り出すポポにまわりのスタッフが一斉に走り出す感じも、ヤギが主役な番組を象徴している。

1回目を終えて、ヤギに対して違う感情が生まれたかと聞かれ「変わらんよ。ポポに対する感情は芽生えたけど、全体のヤギに対する感情はまったく一緒」という答えが、大悟の他者に対する接し方を表しているような気がした。あくまでもヤギという“属性”ではなく、ポポという“個”を相手にしているのだと。

入れてもらった家の部屋の物が崩れても「子供がおったらそうなるよ」と自然にフォローしたり、化粧をしていないのを恥ずかしがった女性にも「畑仕事してたらな、そりゃ」と返したり、今回もさりげない気遣いと優しさにあふれていた。

あと、新たに作られた「めぇ」とバックプリントしたTシャツがかわいい。

ゲストは佐藤隆太。オファー前に番組を観ていた上、告知なしで出演。だからやる気満々ながら、ポポはオープニングの場所などで食べ過ぎ、満腹に近い状態なのか眠たいのか、なかなか動いてくれない。

軽トラで移動することになり、運転席に着いた佐藤は、窓の外を見て「何してんすか、斑目さんじゃん!」と驚く。カメラを構えていたのが『ROOKIES』のメインカメラマンだったのだ。

彼は、佐藤がゲストだからではなく「ヤギが大好き」だからと、第1弾からのカメラマン。佐藤「まさか再会が『ヤギと大悟』になるとは!」。

結局、佐藤と一緒の間、ポポが自分の足で移動することはほとんどなく、「手応えみたいなものがひとつもない」まま佐藤との時間は終了。そんなうまくいかない感じも、とてもこの番組らしくていい。

最後は、露天風呂に。温泉とヤギと大悟という光景がなんとも癒やされる。今回も本当に心地よい番組だった。

大悟「夫婦じゃないけど、長く一緒にいるとワシが下になっていくんやな。ポポに振り回されるのが、居心地がいいみたいになってきちゃったね。ようわかっとるね、人の転がし方が」。

『空気階段の空気観察』

レインボーをゲストに迎えて「大声絶叫クイズ!!」。

それぞれ各コンビが答え、デシベルが大きいほうに得点が与えられる問題では、「今まで出会って一番きれいだと思った女性タレントは?」といった質問が。もぐらは「滝沢カレン」、ジャンボは「菅野美穂」と答える。

さらに「自分が芸人として大事にしていることは?」と、芸人としては恥ずかしい問題も。「お笑いだけは誠実でありたい!」と叫ぶジャンボに対し、もぐらは珍しく「ちょっと待って……」と躊躇。少し考え「ひとりぼっちで夜中に暗闇の中でテレビを観ていたあのころの俺を笑わせたい!」と絶叫。

「母子家庭だったんで、夜中に起きても親がいない。そんな状況を楽しくさせてくれたのが、とんねるずさんだったりダウンタウンさんだったり、タモリさん、たけしさん……。その人たちに恩返しする意味で、あのときの自分を笑わせられたらって」と恥ずかしそうに説明するもぐらの言葉に「マジで聞いたことない」と驚くかたまり。

かたまりもやらされることになり、「俺は、おもしろいコントをやるんだというプライドを持ってつづけるんだー!」と大声を張り上げる。

「いろんなバラエティ番組のお仕事をいただくようになったんですけど、やっぱりコントが好きで、お笑い芸人になって、キングオブコントで優勝できて。そこだけは絶対に曲げないっていうか、今、王冠を被っている以上、絶対にヘラヘラせずに、俺たちはコントがおもしろいんだっていうのを見せつけたい」と語ると、ジャンボに「おい、なんか王冠被ってるらしいぜ」と笑われる。

改めてマイクに向かって「俺がキングだぁ!」と叫んで、浮かべた満面の照れ笑いが、めちゃくちゃキュートだった。

【関連】大悟の片想い「ノブはワシには振り向かない。一生追いかけるしかない」


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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