空気階段がコントで描く女性像は何を映し出している?ふたりの恋愛、結婚論から紐解く

2021.5.19

文=釣木文恵 編集=鈴木 梢 写真=長野竜成


2021年2月に行われた単独ライブ『anna』で、ラジオ好きの男女のささやかな大恋愛を描いた名作コントを作り上げ、大きな反響を呼んだ空気階段。インタビュー後編の今回は、ふたりが結婚生活を経て考える大切なこと、コントに登場する女性像についての考察を語ってくれた。

【前編】空気階段が単独ライブで決着をつけた離婚話と、かたまり新恋人の真相


結婚がもたらした観られ方の変化

——彼女がいたり結婚したりという幸せな状況が仕事に影響を及ぼすことはありますか?

水川かたまり(以下、かたまり) はかどりますね、なにごとも。

——恋愛に夢中になって仕事がおろそかになる、というようなことはない?

かたまり それはないです、そんなお花畑じゃないです(笑)。「(恋人や妻との関係が)ちょっとまずいぞこれ」ってなってきてズゴーンって落ち込む、というほうはありますけど。

——もぐらさんはどうですか?

鈴木もぐら
鈴木もぐら(すずき・もぐら)1987年5月13日生まれ、千葉県出身。

鈴木もぐら(以下、もぐら) まあ恋愛っつってもね、結婚したときくらいですからね。30歳まで一度も彼女さえいなかったわけですからね。

——では結婚したときも、特に仕事に影響はなかった?

もぐら どうすかねえ、ないと思いますけど……。

かたまり いや、もぐらはあった気がしますね。ネタとかじゃなく、MCでライブに出たときにハッピーなボケ方してるな、というのはちょくちょく感じました(笑)。その時々の感情が影響しているというよりは、結婚してから変わった感じがしましたね。

——それはボケの雰囲気が変化したということですか?

水川かたまり
水川かたまり(みずかわ・かたまり)1990年7月22日生まれ、岡山県出身。

かたまり 雰囲気もですけど、「今この劇場でこのお客さんの層でこれ言ったら絶対に引くだろ」みたいなことを言わずに、みんな楽しめるようなことをサラッと言うことが増えたなっていうのは思ってました。

もぐら それは経験もあるとは思いますけども。引かれつづけてきた結果、調整ができるようになっただけじゃないの(笑)。

——もぐらさん自身は、特に結婚で変化をされていないと?

もぐら 僕は変わってないつもりですけど、結婚したことで観てくれる方が受け入れてくれるようにはなりましたね。そこは本当に大きな変化です。「この人、結婚できたってことは、観ていいのかな」みたいな。

——「観ていい」(笑)。

かたまり いや、それは実際あります。なんか潜在的にあるんだと思います、「結婚できてる」人に対する安心というか。

鈴木もぐら
結婚できたもぐら

もぐら 彼女ができるまでは、本当に得体の知れないものを見るような感じだったので。結婚したことで人権を獲得しました。

かたまり ははは。

——その受け入れられ方の変化はうれしいものですか?

もぐら そりゃ人権はないよりはね、あったほうが。

——「得体の知れなさ」というのもひとつの魅力なのかなと思ったのですが。

もぐら もう魅力どうこうじゃなく、とにかく引かれまくってましたから。

かたまり 僕らが主に出演しているヨシモト∞ホールは、得体の知れないものがウケる劇場ではないので。

——なるほど。かたまりさんはご自身の変化はどう認識していますか?

水川かたまり
離婚したかたまり

かたまり 僕も同じようなことはありましたね。観ている人から「人を好きにならないんだろうな、この人」と思われていた部分があって。それが恋人ができたり結婚したりで、変化していったのは感じました。

——「かたまりさんは人を愛せる人なんだ」と?

もぐら 愛せるも何も、水川は恋愛体質ですからね~。

かたまり (無言でもぐらを睨む)

空気階段のコントに登場する女性には、かたまりの理想が投影されている?


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釣木文恵

(つるき・ふみえ)ライター。名古屋出身。演劇、お笑いなどを中心にインタビューやレビューを執筆。

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