2021年2月に行われた単独ライブ『anna』で、ラジオ好きの男女のささやかな大恋愛を描いた名作コントを作り上げ、大きな反響を呼んだ空気階段。インタビュー前編の今回は、水川かたまりの離婚や新恋人の話、ふたりがラジオでプライベートを晒す理由などについて聞いた。
【関連】空気階段・鈴木もぐら『キングオブコント2021』優勝で「借金のない自分を見たい」
仕事に影響する“心配ごと”
——以前かたまりさんは、ほかの媒体のインタビューで、「ネタづくりは昼間にやる」「夜に作っているとコントの中で嫌なことが起こるから」とおっしゃっていましたが。
水川かたまり(以下、かたまり) そうですね。
——プライベートがネタやパフォーマンスに影響するタイプですか?
かたまり 常にコントの内容に影響があるというわけではないですけど、プライベートが仕事に影響するタイプではあると思います。
——もぐらさんはどうですか?
鈴木もぐら(以下、もぐら) 僕もある程度影響は受けるとは思いますけど、水川ほどではないですね。
——では、おふたりのコンディションを一番左右するものはなんですか?
もぐら やっぱり煙草を吸えるかどうかがデカいすね。「ちょっとここは禁煙なんで」という現場だと、一気にテンションが下がります。
かたまり 僕も煙草は大きいですねー。あとは、何か心配ごとがあるとそのことばっかり考えちゃうんで、心配がないときのほうがいいですかね。
もぐら そりゃみんなそうだろ、心配ごとないときのほうがいいだろ(笑)。
かたまり なんていうか、心配になっちゃうことが人より多いかもしれないです。「あれ払ってないや」とか、「ああいうこと言ったのまずかったかな」とか。
——先日の単独ライブ『anna』の創作時期には心配ごとはなかったですか?
かたまり あー、離婚が……。
もぐら 離婚はもう決まってたんじゃなかった?
かたまり そうだね、本格的に単独の準備を始めたのは離婚したあとだったかな。だからかえって「とにかく単独をやるぞ!」という感覚で始められたと思います。普段、単独の準備は3カ月くらいかかるんですけど、今回はライブが予定よりも1年延期してある程度形があったぶん、短めの期間でガッとやれたので、時期が重ならずに助かりました。
——『anna』の1本目のコントがまさに、かたまりさんのプライベートをそのまま表現したものでしたね。
かたまり あのコントはもともと去年の時点(離婚前)であったんです。その段階ではもちろんオチは違ったんですけど。単独を観に来てくださるお客さんは僕が離婚しているのも知っていると思うので、そこを消化しておかないと……という。
——ライブを観ている人の頭にかたまりさんのプライベートがチラつくのを避けたかった?
かたまり そういう意味合いが大きかったですかね。
もぐら オープニングの役割としては、「はい、触れましたんで、このコントでもう離婚の話は終わりね」みたいなことですね。