マツコ、ノアの選手らが出演した「ザ・リーヴ」CMを懐かしむ。今明かされる制作秘話にも納得(てれびのスキマ)


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。


『週刊さんまとマツコ』

プロレスラーだらけの意味不明のCMで、『ゴッドタン』視聴者にはおなじみだけど謎の会社「ザ・リーヴ」を特集。

1995年創業の不動産賃貸の仲介・管理会社で、従業員162人、年商100億円にのぼる。あのCMは2005年から制作され、これまで17年間で全37作品。社長自身が企画から演出まですべてを取り仕切っているそう。

その社長、実はアントニオ猪木信者。新日本プロレスの選手でCMを制作したいと思っていたが、思わぬ不運が。それは会社名。「ザ・リーヴ」の正式名称は「(株)リーヴライフトゥエンティーワン」。すでに新日のCMを打っていた「リーブ21」とモロ被りだったのだ。

結局、ザ・グレート・カブキの紹介でプロレスリング・ノアと関係を築き、ノアの選手たちでCMを制作するようになったという。

だが、あまりの意味不明っぷりでテレ東深夜以外は放送してもらえないことも。反響もほとんどないが、思わぬ効果が。CMを観た女性の就職希望者が急増したそう。

これにマツコは「実はあのころのノアはね、ヨダレものでした。潮崎(豪)が坊主にされてたCMあったじゃない? 興奮してた!」と納得。全体の75%が女性社員だという。さんま「ちょっとしたノアの方舟やな」。

この番組は、こういうニッチな企業などを特集した企画が多くて(さんまとマツコが聞き手でやるのが果たしていいのかは置いといて)とても興味深いし、楽しい。放送枠が変わってもこの路線はつづけてほしい。

『ゴッドタン』

錦鯉、モグライダー、ラランド、真空ジェシカを迎えて、新企画「コンビ大喜利グランプリ」。芸人の最も得意ジャンルを把握しているのは相方だということで、相方が答えやすいお題を考え、それに答えるという企画。

トップバッターは真空ジェシカ。冒頭、質問にちゃんと答えたほうがいい場面で川北がいつものようにボケて答えると「お前、あれだな。ちゃんとしゃべれねぇ奴だろ?」と劇団ひとり。「ちゃんとしゃべれるようになんないとダメだぞ!」「みんな最初それやるから」としっかり注意。「ちょっとずつでいいからがんばろうな」と矯正しようとするのがおもしろい。

大喜利が始まると相方がお題チェンジを要求するも、お題を横書きから縦書きにしただけで同じお題を出す川北。「ちゃんとやれよ。お前、1発目なんだからさ、1発目はオーソドックスにいかなきゃダメじゃん」とまたも真っ当な注意をするひとりに、事務所の先輩の矢作は「こういうミスしてくるヤツのほうが将来伸びるから」とフォロー。

真空ジェシカの“トガッたままテレビに出ている期間”はきっと貴重なので、それがどう変化していくのか注目して観ていたいところ。

ラランド・サーヤはニシダの大喜利力を「最弱は最弱」と評すも、「本人が好きな物事とか振ってあげれば答えてくれる」と、「マッチングアプリで1000人中ひとりだけに刺さるプロフィール文とは?」「ニシダが親にお金を借りるためにへりくだって書いたLINEの書き出しとは?」といったお題を出す。

するとニシダ、イキイキと矢継ぎ早に答えていく。これはモグライダーや錦鯉も同様で、それぞれの個性が最大限に引き出されていておもしろい。ひとり「これ、大喜利の新しいカタチ。どんな大喜利よりも好き!」。


明日観たい番組:『バナナサンド』『マツコの知らない世界』『華大さんと千鳥くん』ほか

『バナナサンド』(TBS)「カラオケ新企画でかまいたち・錦鯉を翻弄」「藤原竜也とババ抜き勝負」。

『マツコの知らない世界』(TBS)「ホテルの世界」。

『華大さんと千鳥くん』(フジ)「6連単!ぴったり当てたら100万円」。

『ロンドンハーツ』(テレ朝)「もしもナダルがドミノに挑戦したら?」。

『フリースタイルティーチャー』(テレ朝)ゆりやん。

『ホリケンのみんなともだち』(テレ朝)Aマッソ。

『ぼる塾のいいじゃないキッチン』(テレ朝)「霜降り明星せいや×田辺さんの紅茶プレゼン」後編。

『~凪咲と芸人~マッチング』(テレ朝)ロッシー、ザコシショウ。

『夜、駆ける。あの一杯まで。』(テレ東)ハライチ岩井。

【関連】有吉も納得の“色気がある男性有名人”とは?マツコ「興奮を覚える」


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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