『あいつ今何してる?』バナナマン日村とケンカした大親友が登場。設楽の恥ずかしい過去も(てれびのスキマ)


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。


『あいつ今何してる?』

ゲストはバナナマン。日村の「あいつ」は中学時代の同じテニス部の大親友「根岸くん」。

先生や『ビルマの竪琴』のものまねをずっとやっていたようなふたりだったが、テニスの試合を中腰で立ちながら応援しているとき、だんだんとボーッとしてきた日村は唾液を垂らしてしまい、それが隣に立っていた根岸くんの足についてしまった。

それで大ゲンカとなり疎遠になり、30年以上連絡も取っていない。ケンカの原因となった“事件”がいかにも日村らしくて笑ってしまう。現在はシステムエンジニアとして働いているそう。

ケンカの現場となった横山公園のテニスコートを訪れる根岸くん。ケンカのきっかけこそ覚えていなかったが、ケンカして疎遠になったことは後悔しており、ずっと話したかったと語る彼に胸が締めつけられる。

さらに同じくテニス部の同級生で、かつて日村と「陸上部」というコンビを組んでいた原田健と、日村の“恩人”だという「松本くん」も登場。日村「あのときの人生で一番大事な3人!」。

設楽の「あいつ」は高校時代の親友「逸見くん」。建設会社の社長だという。

さらに「女子校の生徒からというかたちでバレンタインデーに手紙を書くドッキリを仕掛けた」と設楽がよく話していた被害者「山下くん」をはじめ、母校に番組過去最多の16名が集結。が、実は山下くんは被害者ではなく、設楽と一緒に仕掛けた側。こうした記憶の混濁が判明するのもこの番組のおもしろいところ。

当時、設楽は「俺は鎖につながれた犬じゃねえんだ」とよく言っていたと、恥ずかしい事実も暴露され、設楽が高校時代に組んでいたバンド「Jumping Knee Pad’s」でZIGGYの「I’M GETTIN’ BLUE」をコピーして歌い、最後に「今日はこんなに盛り上がってくれてありがとう! また来るぜ!」と決めている、おそらくテレビ初の映像が流れる。

さらに、こちらは定番の「秩父のカナリア」と呼ばれた視聴者参加カラオケ番組『超青春!太陽族』出演時の映像も。会場でやたら盛り上げていたのが今回集まったメンバーだと思うとさらにおもしろい。原田「年に1回はこれを観ないと(笑)」。

『まんが未知』

原作を担当するのはザコシショウ。子供のころからギャグ漫画が好きで、中でも『奇面組』の「名前を聞いただけでどういうキャラクターかわかる」ネーミングセンスに惹かれたそう。そう思うと、ザコシのキャラ「狂井益男」などは『奇面組』っぽい。

この番組では通常、漫画家は番組側で用意するが、今回はザコシショウが「僕の思い描いている作品を10、12……20くらいに広げてくれる人」として、ザコシショウのライブポスターやDVDのイラストでおなじみのポテチ光秀を“逆指名”。「嫌な気持ちになるマンガを描いている」「今も大ファン」と絶賛する。

ザコシが持ってきた原作は「ハイテンション不条理爆裂ギャグ漫画」。1枚の紙に「ちんぼう」「うんこ」「しょんべん」「じじいの金玉」などという単語が踊る。

「宇宙をずっとすすむとそれはじじいの尿道の中だった」といった文言にハマるポテチ光秀。それを読みながらふたりでアイデアを出し合ってどんどん肉づけされていく様が、まさに「10、12……20くらいに広げてくれる」というのを証明していた。

キャラクターデザインをしていくときに、一回キャラを描いたあとにそのキャラの眉毛を消すポテチ光秀。そうすると「キャラクターの表情が死ぬ」のだという。それをあえてやって「完成されたものの一部を消して台なしにする」と。このあたりのセンスがザコシに通ずるものがある。ザコシ「これがいい味してるんですよ!」。

最終的にタイトルは『シュシュシュのシュー太郎?』に決まり、その主人公は扉絵のみに登場するというやはり奇天烈なものに。結局、冒頭以外は「放送では厳しい内容」だと放送されず。岩井「理解しようと思って読んじゃいけない。『ええやん、ええやん!』って」。


明日観たい番組:『しくじり先生』『上田晋也の芸人トーク検定』『人志松本のすべらない話』ほか

『しくじり先生』(テレ朝)「芸人兼ゴミ清掃員」にマシンガンズ滝沢。

『上田晋也の芸人トーク検定』(フジ)に阿佐ヶ谷姉妹、大久保佳代子、春日俊彰、柴田英嗣、錦鯉、ヒコロヒー、ぼる塾、森田哲矢。

『人志松本のすべらない話』(フジ)川島明、劇団ひとり、小籔千豊、澤部佑、せいや、粗品、田村亮、兵動大樹、森田哲矢、渡辺隆、野村尚平、空道太郎。

『さんまのお笑い向上委員会』(フジ)「M-1メンバー大集結」にオズワルド、錦鯉、インディアンズ、もも、マヂカルラブリー。

『千鳥かまいたちアワー』(日テレ)「池田エライザとバンド結成」。

『ゴッドタン』(テレ東)「コンビ愛確かめ選手権」にぼる塾、ラランド、相席スタート。

『霜降りバラエティX』(テレ朝)「焼肉屋ナオトのニッポン焼肉屋計画」。

『ももクロちゃんと!』(テレ朝)に小堺一機、関根勤。

『ストーリーズ』(NHK)ノーナレ「ラストマイル ルボ・ジャン 最後の歩み」。

『人生最高レストラン』(TBS)にNON STYLE石田明。

【関連】日村とケンコバ「仕事のパートナー」ではなり得ない、深い関係性がとてもいい


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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