「Fallin’ Down (The Other Two Remix)」
瀧 それから君は、ニュー・オーダーとつながりができてくわけじゃない。
石野 ニュー・オーダーが来日したとき(※21)に俺が前座のDJで呼ばれて、とにかく光栄だったね。俺が会場に入ったとき、サウンドチェックでジョイ・ディヴィジョンの曲をやってたの。そのときPAブースに入って、お客さんもいないから「うわ~、ジョイ・ディヴィジョン独り占め~!」って。でもその曲、東京公演でやんなかったんだけどね。次のオーストラリアでやるゲネ(プロ)だったっていう(笑)。交代して俺がサウンドチェックをやって、終わってからバックステージに行くと、いるわけよ、「元ジョイ・ディヴィジョン」が(笑)。なめられちゃいけないって思って、まずは頭突き。それで「サインくださ~い!」って(笑)。そのときにもらったのがこれ(レコードを見せる)。
瀧 いいですね~。その後、メンバーと対談しますもんね(「特別対談:石野卓球×スティーヴン・モリス(ニュー・オーダー)」、『ele-king』2016年)。
石野 ドラムのスティーヴンと対談して。正直、俺、ほっとしたんだよね。誰と一番話しやすいかっつったら、スティーヴンなんだよ。バーニーだったら、酒がないとキツい。
瀧 怖いっていうかね。
石野 そのときにダメ元で頼んでみたのよ。「リミックスやってもらえないですか?」って。そしたら、「曲を聴いてからだったらいいよ」って。結果OKが出て、2017年の電気グルーヴの「Fallin’ Down」って曲のジ・アザー・トゥー・リミックスをやってもらって。ジ・アザー・トゥー(※22)っていうのは、ドラムのスティーヴンと、うちらの通称「おばさん」──。
瀧 ジリアン(・ギルバート)ね(笑)。
石野 そのふたりの夫婦のユニットなんだけど、グループ名が「その他2名」っていうね(笑)。いわゆる「じゃないほう」を『アメトーーク!』より前に言ってたんだよ。で、リミックスをお願いして返ってきたんだけど、なんと頼んでないのに2バージョン。最高だよね。しかも同じ金額で(笑)。
瀧 いや、ほんとにめっちゃうれしいよね。
※21 ニュー・オーダーが来日したとき:2016年5月25、27日に東京・新木場STUDIO COASTで29年ぶりに単独来日公演を開催。石野卓球がDJで出演した。ニュー・オーダーは2020年3月にも来日公演を行う予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により2022年に延期されている。
※22 ジ・アザー・トゥー(The Other Two):スティーヴン・モリスとジリアン・ギルバートのデュオ。1990年から活動しており、2作のアルバムをリリースしているほか、テレビシリーズの音楽も制作している。彼らが手がけた電気グルーヴのリミックスは2017年の「Fallin’ Down (The Other Two Remix)」と「Fallin’ Down (Other Two Groove Mix)」。
「Blue Monday」
石野 そのあとに、瀧の(両手首をつけて)「これ」とかあって、うちらは休んでたんだけど、2019年の10月にニュー・オーダーのライブをベルリンのテンポドロームへ一緒に観に行ったんだよね。どうでしたか?
瀧 いや~、最高だったよね。ベルリンで観るニュー・オーダーのライブの特別感たるや。
石野 忘れじのライブですね。そこで聴く「Blue Monday」といったら……。それがまた、月曜日だったんです。っていうのは、嘘なんです(笑)。
瀧 卓球くんのツイートで、「Blue Monday」がかかってはしゃいでる動画があるんですよね(笑)。
石野 僕のインスタグラムの一番最初の投稿は、STUDIO COASTで君と「Blue Monday」を聴いてる動画なんだよ。やっぱ三つ子の魂百までっていうね、「Blue Monday」を通じてそれを感じますよ。未だに聴くしね。
瀧 色褪せないな。ということで、「Blue Monday」始まりの我々ですけど、未だにそれがつづいていると。次回予告、しときます?
石野 しますか。次回は、DAF。ドイチュ・アメリカニシェ・フロイントシャフト。
瀧 お楽しみに、ということで。どうも、電気グルーヴでした。
<BE AT TOKYO>
東京からまだ見ぬカルチャーを生み出すためのCultural Apartments、それがBE AT TOKYO。情報を発信するメディアであり、才能が集まるスタジオであり、実験を繰り返すラボであり、届けるためのショップでもある。決められた型はなく、集まった人がブランドを形づくる。オンラインとリアルな場でつながりながら発生する化学反応が、次の東京を代表する人を、物を、カルチャーを創り出す。
https://be-at-tokyo.com
<BE AT STUDIO HARAJUKU>
BE AT TOKYOのウェブサイトと連動した、「LIVE」「GALLERY」「EVENT」「WORK」「SHOP」といったコンテンツを展開していくことで、表現者が集まり、混ざり合い、創造するコミュニティスペース。
住所:東京都渋谷区神宮前1-11-6 ラフォーレ原宿 6F
営業時間:11:00〜20:00
定休日:ラフォーレ原宿の定休日に準ずる
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