マヂラブの土下座がウケたのは理由がある。03飯塚・アンガ田中・麒麟川島が『M-1』を深掘り(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2021年のテレビ鑑賞記録。


『ゴッドタン』

「お笑いを存分に語れるBAR」。2020年のお笑い界を振り返るということで、まずは『M-1』の話題。

マヂカルラブリー野田が土下座をしてせり上がってきたことに対し「武士が切腹する前みたいな。覚悟を感じた」「M-1って気持ちを感じますね」と語る東京03の飯塚。これにアンガールズ田中は「レストランに入るっていうときに、バーッて(普通は)あそこでウケるはずないんですよね。あれはずっと、突飛なこと急に始める野田のキャラを長年つづけて、敗者復活でも遠くのステージから『えみちゃん待っててねー』とか、何年もやってきたことがあの舞台のあの瞬間に集約してる」と分析。

個人的にはオズワルドが好きだったという飯塚の話を受け、麒麟・川島は準決勝でおいでやすこがが大爆笑を取ったことを回想。「そのあとがオズワルドやったんですよ。おいでやすこがの空気になってて、次の出囃子が鳴ってるんですけど、オズワルドがしばらく出なかった。客が『あれ? なんかトラブルかな?』ぐらい間(ま)を取って出てきた。全員が集中した間を狙ってパッと出て、ちっさい声で『お世話になってます』ぐらいからグッと引き込むっていうテクニック。だからすごい技術。いったんチャプター分けしたってところが、かなりあのふたりは頭がいいと思います」と絶賛。

「こういうことをテレビでしゃべれてよかった」という川島の言葉どおり、本当に聞けてよかったと思える話。お笑いを語るのは野暮だと言われることもあるけど、こういう話を知っていたほうが楽しめる深さが全然違う。

賞レース審査員の話が来そうという話から、審査してしまうとその芸人と一緒にネタをやることに躊躇すると語る飯塚。しかし田中は「気にする必要ないですよ。先輩として後輩も育てる歳でしょ! だから後輩のためにもやってあげるんですよ。飯塚さんに言われてうーっと(不満に)思う芸人いないですよ」と諭す。

飯塚に「好み」の問題を問われると「ある程度出していいと思うんです。なぜかというと、審査員が何人も入ってるのはそういう意味だから。ひとりの好みが大きく影響しないために何人も入れてる。逆に好みが分散してくれないと、ひとつの好みだけだったらそれに合わせていくしかなくなるじゃないですか」。

6.5世代の話では、田中は「第七世代っていうわかりやすいスターがバーっと出たことで、6.5世代って自虐的に行けるんすよ。『いやー、ちょっと7が出てきたんで』みたいなので。腕はめちゃめちゃあるから、それをうまく利用してガンガン前に出られる。手数が単純に増やせてる」と分析。

川島は「ニューヨークの成長がすごい」と語る。「『こいつおもろいな』って感じると、こいつの前でスベりたくないなって思う。ニューヨークのとき、僕バリバリ気合い入れてるんです。嶋佐とか屋敷に笑ってほしいなって」と最上級の賛辞。

「もう1回、(かまいたちの)山内って何がおもろいんだろうって分析したんです。あいつね、疑問形がうまいんですよ。コントとかでも、『えぇ?』って、この一発で笑い取れる。僕らがやっちゃうと、白目が出て嘘くさくなるんですよ。あいつ幸いにも黒目しかないんで、すごいヤバい奴が『えぇ?』とか言うから。意味わからん文章を全部ビー玉みたいな目で言うから、ヤバいやつに絡まれてるっていうおもしろさになって、濱家くんのオドオドした演技がすごく活きてくる

(ダイアンは)7(=第七世代)に入れたら輝くんですよ。6に入れたら緊張してしゃべれない

など、川島の分析力がずっと冴え渡っていた。

それぞれ注目の若手芸人を、飯塚はサスペンダーズ、シシガシラ、田中はピン芸人のリクロジー、川島はキュウを挙げる。川島「キュウのこと僕、実は好き過ぎて会いたくないぐらいなんです」。

ずっと聴いていたいトークだった。オールナイトのライブとかでやってほしい。

今日観たい番組:大河ドラマ『青天を衝け』など

『シンパイ賞!!』(テレ朝)爆笑問題・田中特集でVTRゲストに伊集院光、中居正広、日本エレキテル連合。

『テレビ千鳥』(テレ朝)は「バレン大ンのハッピーハウス」。

『有吉ぃぃeeeee!』(テレ東)は「第3回桃鉄王」。

『ガキの使い』(日テレ)は「浜田雅功老い老い裁判」。

『情熱大陸』(TBS)は松本まりか。

大河ドラマ『青天を衝け』(NHK)スタート。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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