蛙亭・岩倉が「悪いトガり方をしている」とコウテイ九条を評した『有田ジェネレーション』(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2021年のテレビ鑑賞記録。


『有田ジェネレーション』

納言・幸、ヒコロヒー、蛙亭・岩倉という当代屈指の女性芸人がファミリーにそろっている『有ジェネ』の強みを存分に活かした新企画「有ジェネガールズ これだけは言わせろ座談会」。

正式レギュラーと研究生では控え室が別。スタジオ裏の寒い研究生の控え室に来て「うわ、研究生とレギュラー全然違ぇや」とデリカシーのない発言をした納言・安部など、男性芸人に対し持っている不満を本人にぶつけるというもの。

岩倉は相方の中野がネルソンズ青山にかわいがってもらっているという。「果たしてお笑いの話をしてくださっているのか?」という岩倉に幸「してないよ。酒の話しかしてない。二日酔いをカッコいいと思ってるから」と。まずは安部と青山をそれぞれ呼び出す。ふたりとも3人の威圧感に負けて何も言い返せない。

最後に向かったのはコウテイの九条。ヒコロヒーは九条にいつもしている挨拶を再現させると「ものすごい深いお辞儀してたやろ? そんな深いお辞儀、私にしたいわけないやん?」「こうやればいいんでしょって感じが逆にとんがってる」と。

『チャンスの時間』でも鬼越トマホークが、コウテイは「大阪至上主義」で関東の芸人を下に見ていると語り、紹介していた話だ。「九条くんって意外と礼儀正しいな」って勘違いする連中を釣るための「バカバカホイホイのお辞儀」だと看破するヒコロヒー。

岩倉も「悪いトガり方をしている」と九条を評し「平場とかももうちょっと横とつながろうぜ」と言うと九条は「仲よくお笑いやっても仕方なくない?」と反論。「仲よしごっこはマジでいらん」と岩倉も同意するが「おもんないと思ってる人がいるかもしれないけど、その人たちもおもろい出方とかあるから」と諭す。

「確かにおもしろくない方がおもしろくなる瞬間がある」と九条が言うと、岩倉「おーい、オマエ、おもしろくないって言うなよ、最初から。違うんだよ、九条! そこは一回取り払って考えてくれ。おもしろくない芸人なんかいないから。九条はトガり過ぎてておもしろくないって切り捨ててる。ダメ! そこはマジで」。

終始半笑いながら、それとは裏腹に真っ当なことを真摯に語りかける岩倉が印象的だった。泣き顔のような“負け顔”を見せる九条も新鮮でいい。

「助けに行っていいですか? 壊れてまうわ、相方」と言って下田がチョけた態度で入ってくると岩倉「九条やで。オマエが育てたの、これ」。

『喜怒哀ラフ』

街の人から、身の回りにいる「困った人」を調査し、その中から厳選したエピソードをコント化する番組。

だが、タクシー運転手と客のコントを披露したずんがエピソード度外視でほとんどアドリブ、やりたい放題。「ロケットスタートでしょ、ずんさんから始まる番組」とMCのオードリー若林。春日も「第七世代くらいのボケ数」と笑う。エピソードを話してくれた人とも中継をつなぐが、最初に登場したタクシー運転手がザ・ノンフィクション的濃厚キャラでスゴかった。

ほかにもナルシスト美容師のコントにはアルコ&ピース、『鬼滅の刃』コントにはトム・ブラウン、「2年目なのに偉そうな先輩」コントにさらば青春の光と、コントをする芸人のキャスティングも抜群。

ロッチによる「すぐ混浴に誘うハイスペ男子」コントのあとのスタジオトークでは「女性の誘い方」を問われ春日が「私はたいがい『横浜行かない?』って。横浜ってちょっと遠いじゃん。そしてムードある街でしょ。そこに行けるってことはほぼほぼOKなんだろうなって」と答えると女性陣から「やり方は『混浴行かない?』と一緒」と酷評を浴びる。

コントは困ったエピソードを笑い飛ばすだけで何も解決しないものばかり。若林「コンセプトですから、この番組の。観終わったら何も残らないって」。

スタジオもコントも伸び伸びとした空気でただただ笑えて最高の観心地の番組だった。


『一般人、全員笑わせたら勝ち PIKOOOON!』

市立の名門高校、エイベックス、東京シティ・バレエ団など、「笑うまい」と我慢する各所の15人を笑わせるという企画。笑いはAIで判定され70%以上の笑顔になったらクリアというもの。

バレエ団に赴いたのはくっきー!、ザコシショウ、RG、ずん飯尾といういわゆる「キチ4」の4人。この手の企画にはめっぽう強い最強軍団だろう。「鋼鉄のハートを持ってる」「負けたことを認めない負け男」とくっきー!に評されたのはRG。「負けたって言わなければ勝ちですから!」と最初に立ち向かって行ったが、大スベリ。まさかのひとりも笑わないという事態に。ほかのメンバーも大苦戦。なかなか笑わすことができなかった。

一方、この企画で意外なほど強さを発揮したのがアンガールズ田中軍団としてエイベックスに赴いたサンシャイン池崎。登場するなり次々笑いを取り、別室の役員会議室に行って絶叫すれば、そこにいた役員はもちろん、会議室から漏れるその声で笑わせる。サンシャインブレイドを手に社内を闊歩する姿がカッコよかった。最終的に11人を笑わせ帰ってきた池崎に永野「池崎、スゴ過ぎて手に汗が出てきた」。

今日観たい番組:『ロンドンハーツ』で「奇跡の1枚」など

『ロンドンハーツ』(テレ朝)新春3時間SP。「男芸人スポーツテスト」「奇跡の1枚」。

『川島大悟の言いがかり提案します』(フジ)ゲストにアンミカ、香里奈、ジェシー、島崎和歌子、滝沢カレン、フワちゃん、松丸亮吾、吉村崇。

『ヒャダ×体育のワンルーム☆ミュージック』(Eテレ)にYOASOBI。

『霜降りバラエティ』(テレ朝)「じゃない方はどっち? せいやvs粗品」。

『あちこちオードリー』(テレ東)名場面集。

『芸能人・神経衰弱』(TBS)チーム日村には井戸田潤、安藤なつ、カズレーザー。チーム中岡は小峠英二、田中卓志、ねお。


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    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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