初披露の星野源「うちで踊ろう」2番の素晴らしさにしびれ、完璧だった二階堂ふみが印象的だった2020年『紅白歌合戦』(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2020年のテレビ鑑賞記録。

※初出時、記事内容に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。


『紅白歌合戦』

無観客ということで、複数のステージを使うという趣向だったけど、それゆえか、なんだかライブ感が削がれてしまった感じがする。生と収録済みのものとの境目があまりなく『紅白』独特のお祭り感が少なかった。音楽番組における生っぽさはどういうところに宿るんだろう、と考え込んでしまった。

でも、やはり後半につれて盛り上がり、石川さゆりが「天城越え」で今年も越えると、氷川きよしも「限界突破×サバイバー」で今年も突破する。星野源による「うちで踊ろう」の今回完成させたという2番の歌詞「まだ動く まだ生きている」「生きて踊ろう 僕らずっと独りだと 諦め進もう」の素晴らしさにしびれた。

ユーミンのところで「スモール3」(岡村隆史、田中裕二、出川哲朗)登場には「おお!」と思わず声が出たし、玉置浩二のベートーベンの「田園」を加えたアレンジの「田園」の歌声にも震えた。で、やはり今年特に印象的だったのが二階堂ふみ。終始落ち着いた司会っぷりのなか、時におちゃめにはしゃぎ、氷川きよしと一緒に歌っても遜色ない歌声も披露。完璧だった。

『おもしろ荘』

やす子と野田ちゃんというSMAのふたりが印象的だった。元自衛官のやす子はひたすらチャーミング。出川の見た目がタイプだという。「魚雷みたいでかわいい」と。ゲスト陣とグイグイ距離を詰めていく芸歴22年の野田ちゃん。帰り際に「野田ちゃん、売れましたわ!」。


『笑うラストフレーズ!』

オードリー×佐久間Pによる年明け早々の特番。スタジオのアンガールズ田中、アルコ&ピース、さらば青春の光、インパルス板倉という布陣に「メンバーが渋過ぎる!」と若林。「I LOVE YOU」を「月が綺麗ですね」と訳したという俗説のように、新訳のフレーズをオチに使ったコントを作るというのがメイン企画。たとえば春日なら「I LOVE YOU」をどう訳すと問われ、春日「クミさん、中川パラダイスの連絡先消したよ」。

空気階段はかたまりがSMの女王様(めちゃくちゃキレイ!)、もぐらがマゾ奴隷に扮したコント。だが、女王様は何もせず、何もしゃべらないまま。奴隷が戸惑っているうちに時間切れを告げるベルが。女王様、奴隷を一瞥し「何もしてあげないよ(=I LOVE YOU)」とひと言。これを「空気階段ってさ、セリフないのに1枚の画であんな表現しちゃう」「あったぞ、ああいうフランスの単館映画!」と絶賛する若林。

「Boys, be ambitious」の新訳では、蛙亭が幼なじみの男女の淡い恋模様を描いたコントを披露。「ずっと観たいな、蛙亭は。長い尺で」と若林。田中「ちょっとだけ泣きそうになったもん」。

オードリーのMC力を向上させる「オードリー向上委員会」なる企画も。オードリーは「大型トーク番組をやろうとしない」という田中に、「俺たちは気心が知れた8人まで」と若林。これに板倉は「散っていった俺たちの分まで」がんばってくれと。「俺はスターになることとジャケット捨てたから」。

彼らが若林の苦手そうな芸能人に扮して番組シミュレーション。まず大型トーク番組『若林御殿』では「自分がおもしろいと信じて疑わない大物女優」柳タマ子(板倉)、「マネージャーから爪あとを残してこいと言われ変に前に出るアイドル」酒井ナナ(酒井)、「当たり前のように歌舞伎の話をするよく知らない歌舞伎役者」市村勘次郎(森田)を相手に。翻弄されているうちに「このブロック撮れ高的にはもう大丈夫」と佐久間P。若林「俺、どの引き出しも開けられないまま。ただ下手なだけじゃん!(笑)」。

つづいて行った生放送のワイドショー『若様ジャポン』がさらにカオスだった。今回の相手は「放送禁止用語を多用してくる昭和の大物俳優」平子豪勝(平子)、「めちゃくちゃ間を使って話す俳優」YAMATO(東ブクロ)、「人間を決めつけてくる女流作家」矢沢礼(田中)。挨拶から放送禁止用語を連発する平子に「これをメタで観てもオンエアできないじゃん!」と若林。だが「こういう人をタモさんは回してたよ」と平子に言われ天を仰ぐ。

そんな中でも特に若林を苛立たせたのは田中扮する矢沢礼。あらゆることを決めつける矢沢に「知らないですよね、俺を?」と若林が牽制すると「何型?」と矢沢。これに「作家が血液型で人間決めるっておかしいだろ! 文章書けんのか、そんなんで!」と激昂。「俺、嫌なのよ、ああいうこと言う人。お前が世界の全部を知ってると思うなよ!」。

番組を終えた若林は充実感を漂わせつつも「正月にやることじゃなかったな」と。春日も「正月感は一個もなかった」。

今日観たい番組:『ドリーム東西ネタ合戦』『あたらしいテレビ』など

『ドリーム東西ネタ合戦』(TBS)。東軍:アルコ&ピース、EXIT、3時のヒロイン、サンドウィッチマン、チョコレートプラネット、東京03、ナイツ、バイきんぐ、バカリズム、マヂカルラブリー、ロバートほか。
西軍:おいでやすこが、かまいたち、近藤春菜、霜降り明星、ジャルジャル、陣内智則、千鳥、友近、南海キャンディーズ、博多華丸・大吉、ミルクボーイ、ロッチほか。

『有吉の冬休み』(フジ)。ビビる大木、吉村崇、田中卓志、春日俊彰、カンニング竹山、藤田ニコル、池田美優、丸山桂里奈、指原莉乃、小嶋陽菜、フワちゃん。

『あたらしいテレビ』(NHK)佐久間宣行、辻愛沙子、野木亜紀子、ヒャダイン、山之内すず。VTRゲストに黒柳徹子、星野源、石川佳純。

『内村&さまぁ~ずの初出しトークバラエティー 笑いダネ』(日テレ)にアンガールズ、ケンドーコバヤシ、ティモンディ、ぺこぱ、堀内健、宮川大輔。

『NOと言わない!カレン食堂』(テレ朝)に小泉孝太郎、齋藤飛鳥、ファーストサマーウイカ、小杉竜一。

『脱力タイムズ新春SP』(フジ)はフワちゃん&白石麻衣。

『太田光のつぶやき英語2021』(Eテレ)、ゲストに森川葵。

『相棒』(テレ朝)、元日スペシャル。

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    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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