『あさイチ』スタッフがざわついた、中川大志の完璧過ぎる鬼舞辻無惨コス(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2020年のテレビ鑑賞記録。


『LIFE!』

スーパーの割引をめぐる人気コント「スーパースター」を「割引の刃」編として『鬼滅の刃』のパロディに。割引の時間になっても定価として売られるお惣菜。なぜならそれは、「鬼」と化した店長(塚地)が割引シールを剥がして食っているから。そこに現れたのが内村が演じる炭治郎ならぬ割治郎。

キャラ造形も完璧で「俺は今までよく割り引いてきた!! 俺は割り引きできる奴だ!! そして今日も!! これからも!! 折れていても!! 俺が定価で売ることは絶対に無い!!」とセリフをしっかりパロって、ちゃんと「水の呼吸」風のエフェクトまで再現して、割引シールを貼っていく。ここまででもじゅうぶんパロディコントとして成立しているけど、それだけでは終わらない。

『鬼滅』同様、鬼が鬼になる前の背景を描いていく。店長の前に現れたのは、中川大志扮する鬼舞辻無惨風の男。「悪いのは君じゃない。割り引しないと買わない客だ」「鬼にならないか?」と。中川大志の無惨コスが完璧で、そのまま実写化キャストにしてほしいほど。中川「朝、無惨の格好でトイレ行って廊下歩いてたとき、『あさイチ』のスタッフがいてざわついてました(笑)」。

映画を観て「5回泣いた」という内村。このひとつのコントに12時間もの時間をかけたという全集中っぷり。90年代のコント黄金期の、細部までこだわり抜かれたパロディコントを彷彿とさせる愛情あふれるクオリティの高いパロディコントだった。

夜の連続テレビ小説『うっちゃん』第1話も放送。内村やレギュラー陣に加え、竹中直人や語りに菊池桃子と豪華布陣。ちゃんとドラマとしてもしっかりしてるし、この手のドラマのパロディとしても上質。内村「フィクションがヒド過ぎます。バス追いかけたことねえ! (親戚は)あんな犬神家みたいなのじゃないよ!(笑)」。

『ロンドンハーツ』

以前の「慰安旅行」企画の雑談の中で案が出たフジモンがコウメ太夫風の白塗りメイクでさまざまな演目を行う「太夫フェス」を悪ノリのまま実現。フジモン「視聴率爆死だぞ!」。

まずオープニングは「本番の6時間前入りして準備した」という「湘南乃太夫」。「めっちゃバリバリ塗っちゃって♪」と歌う。重なるボーカル部分は事前に録音する力の入れよう。さらにロケVTRに。『逃走中』ならぬ『白塗り中』を氏神一番、ゴー☆ジャスと共に。本家にも何度も出ているフジモンは「パクリ企画だけど緊張するな……」と黒塗りハンターから必死に逃げていく。が、ゴー☆ジャスは開始わずか2分足らずで確保され、さらに5分程度で氏神も。早くも残りひとりになったところで途中でVTRが終わりスタジオに。

結末がわからないまま「一番大変だった」という『半沢直樹』のパロディコント『太夫沢直樹』が始まる。白井大臣はアジアン隅田、大和田常務は団長、箕部幹事長を次長課長・河本が演じ、フジモンはもちろん太夫沢直樹。白塗りになるとどことなく似ている太夫沢が、名シーンの数々を完コピしていく。カメラワークも『ドクターX』などを撮っているカメラマンが撮影しているらしく本格的。「塗られたら塗りかえす! 倍……いや、3人まとめて白返しだ!」

そして、最後の辞令を渡されるシーンで黒塗りハンターがやってきて「チックショー!」というオチ。完コピのクオリティが高くのめり込んで見ていたため、「ちゃんとやってください!」とオチに不満を漏らすスタジオの面々。「これは撮り直し」だというザキヤマに、「14時間かかってんやで!」とフジモン。

やはり本格的なパロディコントを撮るためには時間がかかるんだなと、なかなか作られなくなった現状を思ってしまった。1日にこんなにも作り込まれたパロディコントを別々の番組で観られるなんてもうなかなかないことだろう。

最後の演目はNiziUならぬ「DaU」。この踊りも完璧にこなすフジモン。アクターとしてのレベルの高さを感じる。「めっちゃ練習してんで。知ってる? 年齢50!」。

この一本の放送のために40時間近く費やしたフジモンは「努力と対価が伴ってない! これホンマのチクショーや!」と言うが、「スーパースターを見た」と淳は絶賛。

時間をかけたぶん、高いクオリティになり、それが高ければ高いほど、バカバカしさが増していく最高の「フェス」だった。プロフェッショナルな仕事を堪能。


YouTube『踏み台TV!』

みなみかわが『チャンスの時間』で「松竹のフィクサー」として語ったのを受けて、ついにゲストに真打ちともいえるTKO木本とオジンオズボーン篠宮が登場。「もう二度と松竹を辞める人間を出さないでおこうTV」から始まった“物語”のひとつの到達点のような回だった。

「公式!踏み台TV!」12月22日回 ゲストTKO木本さん、オジンオズボーン篠宮さん

今日観たい番組:マヂカルラブリー、空気階段、すゑひろがりずら出演の『ビートたけしの公開!お笑いオーディション』

『水曜日のダウンタウン』(TBS)は「あるあるネタ『ある』とは言いながらも、実際に探すとなったら困難説」「『今から行くから待ってろ!』と電話でキレてきた相手がその怒りそのままにやってきたとき、どんなにおかしな姿でもそこには触れられない説」。

『カズレーザーの図図図』(テレ東)、天の声はオズワルド伊藤。

『ビートたけしの公開!お笑いオーディション』(TBS)カカロニ、きつね、キンタロー。、空気階段、すゑひろがりず、ずん、東京ホテイソン、トム・ブラウン、とろサーモン、流れ星、錦鯉、ハリウッドザコシショウ、BBゴロー、ぼる塾、マヂカルラブリー、レイザーラモンRGら。

『くりぃむしちゅーのこれこそNo.1』(テレ朝)、若手人気芸人が再現&狭すぎるネタ芸人集合。

『パンサー尾形の通販バラエティBUY or BYE』(フジ)、ゲストはキンタロー。、とろサーモン。

『TOKIOカケル』(フジ)に木村拓哉。


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。