歯が8本ない錦鯉・長谷川「歯がなくなる恐怖を感じる」と街頭インタビューで答える(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2020年のテレビ鑑賞記録。


『シンパイ賞!!』

「芸人シンパイニュースショー」で、以前の放送でせいやが「孤独」だと吐露した件を特集。『霜降り明星のオールナイトニッポン0』の作家・畠山にも話を聞き、「秋口から服装が乱れてきた」などとせいやの変化が明かされる。「孤独を感じるか?」という街頭インタビューも実施。

そこでインタビューを受けたひとりが「49歳にして超孤独芸人」の錦鯉・長谷川。「僕は今、歯が8本ないんですけど、年を取るごとに1本ずつ歯がなくなっていって。歯がなくなる恐怖みたいな、孤独さみたいのをやはり感じますね」と答え、「僕が今住んでいるアパートの2階に後輩が住んでいるんですけど、先日も僕がお金がなくて『千円借りれるかな?』ってLINEを送ったら『千円でも厳しい状態です』と返ってきて。そういったやりとりをすることで孤独からは解放されてますね」とつづける。スタジオのせいやは「孤独より地獄やろ」とツッコミ。

この番組でも躍進をつづける大宮ラクーンよしもと劇場の所属芸人について特集。「劇場事情に詳しい芸人」として登場したパンサー向井は、「隔離された土地で、みんなそれぞれ独自の進化を遂げるっていう、ガラパゴス諸島みたいな劇場で。大宮の地元に根づいた営業とかがいっぱいあったりするんで。(鍛えられた)結果が今こうなってるのかなという感じはします」と解説。

最後に「緊急ニュース」として『R-1』の芸歴制限について。5年連続ファイナリストのルシファー吉岡に取材。「6時間、口を開けたまま固まってしまった」と。スタジオの粗品は「僕、10年以内で獲っているんで、なんとも思わない」と冷酷なひと言。

『日向坂で会いましょう』

2020年やり残している企画として「アンガールズ田中をメチャクチャにしましょう!」を実施。実はこの企画は2019年8月に収録した「第2回企画プレゼン大会」で優勝した渡邉美穂がプレゼンした企画。ドッキリ企画という性質上、このプレゼン大会が放送されていないままだったが、今回ようやく放送。が、この「プレゼン大会」は2時間収録したもののわずか54秒のダイジェスト放送というストイックさ。

若林から執拗に“半年後輩イジリ”を受けているせいで田中と日向坂の関係性もこじれ、田中は過去に「若林からの刺客だろ!」「番組のセットの壁に若林の頭をぶち込んだら芸能界を辞めると決めている」「日向坂のメンバーも最近挨拶とかなめた感じでくる」「日向坂の子たちを全員逆さ吊りにさせる」などと発言。

年末特番『日向坂46の芸能界を生き抜こう!』という偽番組のゲストとして登場した田中に、日向坂のメンバーがさまざまな仕かけをしていくドッキリへ。まずは楽屋挨拶。彼女たちが話し始めるとちゃんとテレビを消す紳士な田中。

「どのくらい田中さんに言っていいのか?」と問う彼女たちに、「別に好きなようにやっていいよ」と答える。「強めに言っちゃっても?」とさらに言われても、田中「強めに言うってどのくらい強めに言うのよ(笑)。全然いいよ、強めで」。

本番始まる前の真剣な表情から、直前に笑顔を作り、セットの中に入っていくプロフェッショナルな感じとか田中がずっとカッコいい。この企画を今年最後の企画に選ぶという、相変わらずアイドル番組とは名ばかりのゴリゴリのお笑いバラエティでおもしろい。


BSテレ東『撮影の、一切ないドラマ 蛭子さん殺人事件』

新たな撮影を一切せず、テレビ東京に残る資料映像と過去映像だけで作るという前代未聞のドラマ。手がけたのは『家、ついて行ってイイですか?』『ジョージ・ポットマンの平成史』などの高橋弘樹。そのため「イギリスCBB」制作のドキュメンタリーという体(てい)でジョージ・ポットマンが「蛭子さん」殺人事件の謎を追うというかたちに。

まさかこんなかたちでジョージ・ポットマンの“新作”を観られるとは! 日本のアニメは大ヒットをつづけているにもかかわらず、日本で最も有名な漫画家のひとりである「蛭子さん」のマンガはひとつもアニメ化がされていない。

そのアニメ化の権利を得るためにテレビ東京が過剰接待を繰り返していたというストーリー。その証拠映像として旅番組などの映像が流される。『アリケン』で“日本で最も舌鋒鋭いと言われるジャーナリスト”有吉から詰められる映像とか懐かしかった。

そんな中でも、岡本太郎が自身の作品のレプリカ制作を都から依頼された件に対して、20年以上前の蛭子が真剣に怒り、芸術家論を語っているシーンは鮮烈だった。「芸術家としては同じものは2度と作りたくないと思うんですよ」。

今日観たい番組:『THE W 2020』、桃山商事・清田隆之が出演する『ストーリーズ』など

『THE W 2020』(日テレ)。Aマッソ、オダウエダ、ターリーターキー、TEAM BANANA、にぼしいわし、はなしょー、ぼる塾、紅しょうが、ゆりやんレトリィバァ、吉住。

『ストーリーズ』(NHK)はノーナレ「ちょっとだけ聞いて」。出演はSHELLY、ヒコロヒーとみなみかわ、清田隆之。

『激レアさん』(テレ朝)は「サラリーマンでありながら趣味でプロレスの衣装を作っていたら、いつのまにか業界シェアの8割を1人で作っちゃってた人」。

『しくじり先生』(テレ朝)は野々村友紀子&2丁拳銃・川谷修士、後編。

『有田ジェネレーション』(TBS)は「有ジェネ的な音ネタグランプリ」。

『さまぁ~ず論』(テレ朝)にみちょぱ。

『かまいガチ』(テレ朝)は「ニューヨークのお悩み相談」。

『共演NG』(テレ東)、特別編。



  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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